[エイプリルフール] 格闘ゲーム大会の決勝戦が国際宇宙ステーションで開催

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ドバイ首長国の連邦先端科学技術研究所が、国際宇宙ステーション(ISS)でs-Sports大会の開催を発表しました。採用タイトルはまだ明らかにされておりませんが、RTS・FPSは宇宙空間におけるマウスの使用が難しいためか、ジョイスティック・ゲームパッドを用いる格闘ゲームに決まったようです。

ドバイといえば『ストリートファイターIII 3rd Strike』大会が開かれることで格闘ゲームファンに知られたe-Sportsスポットでしょう。そのイベントの一環としてとして行われる宇宙初の格闘ゲーム大会。優勝者は「ドバイ王」を超えた「宇宙王」の称号を得ることになるでしょう。

決勝戦の選手2名はISSの実験棟に旅費付きで招待され、大会の決勝戦を行ったあと、ゲームプレイ中の脳波測定をはじめとした様々な計測実験への協力が義務づけられています。無重力環境という極限状況における反応速度の変化を計測するのが目的であり、タイトルによっては1/60秒単位の入力を求められる格闘ゲームは、うってつけのジャンルといえるでしょう。

この実験の背景には、一部の宇宙飛行士が宇宙ミッション後に神秘体験を語ったところにあります。その内容に個人差はありますが、おおまかにまとめると洞察力・認識能力が拡大し、肉体的・精神的にあらゆる事象を理解することができるといったものです。宇宙空間で生活するようになった人類が環境に対応するため進化するという仮説があがっており、格闘ゲームに例えると次の内容になるでしょう。

  • テレパシーに似た能力 – すかしジャンプからの中段をガード
  • 深いレベルでの意識の交感 – Wake up TOSANAMI only
  • 常人とかけ離れた空間認識力 – 足払いの差し返し
  • 予知能力 – 小足見てから昇竜

『機動戦士ガンダム』における「ニュータイプ」は宇宙と戦争によって覚醒しましたが、格闘ゲームという戦争をつうじて感覚の拡張を計測する今回の実験は、まさにニュータイプ研究というべき代物です。ニュータイプが生まれなかったとしても、格闘ゲームの大会が宇宙で行われるというのは、ゲームファンの一人として期待で胸躍ります。

 

ラストシューティング
ラストシューティング

 

すでにいくつかのゲーム周辺機器メーカーは宇宙仕様モデルを発表し市場に賑いをもたらしていますが、やはり宇宙での開催となると一筋縄ではいかないようです。ます、宇宙飛行士として2年間にわたる訓練が必要となり、e-Sportsシーンから長期間離れてしまうため、実験に不可欠であるトッププレイヤーの参加は難しいでしょう。

ほかにも、つい感情が高ぶって台パンしてしまうと反動で体が吹っ飛び怪我をするおそれもあります。さらに、無重力環境におけるコンソール機は動作保証外のため大会結果とするに問題があるでしょうし、宇宙用に開発されたPCでも、ISSは地球衛星軌道を1周90分で回るためオンライン DRM 認証できるかどうか分かりません。

すでに数々の問題があり実現は難しく思えますが、決勝まで残った選手は宇宙に行けると考えてみてください。愛称”ロード・ブリティッシュ”でおなじみ Richard Garriott 氏は民間宇宙旅行に3000万ドル費やしたそうですが、その費用をまるまる受け持ってもらえるのですから、過去最大の賞金額といっても過言ではありません。格闘ゲームファンだけでなく、宇宙に行ってみたいと思う方は、格闘ゲームをはじめてみてはいかがでしょうか。プロプレイヤー・ウメハラ氏いわく「やる気全一は後の全一」です。今からでもけっして遅くはありません。

 

キャラが宇宙に行くゲームもありましたが、プレイヤーが宇宙に行く時代になったようです。
キャラが宇宙に行くゲームもありましたが、プレイヤーが宇宙に行く時代になったようです。
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高校卒業後、ペンキ塗り・コンビニバイト・警備員・システムエンジニア・ネットショップの店長などで食いつなぐ。趣味はスーパーカブにまたがってのドライブ、海外SF小説(オールタイムベストは『スキズマトリックス』)、ゲーム実況、たまに同人活動。 宇宙ストラテジーと格闘ゲームを好む。リズムゲームとビジュアルノベルは苦手。FPSは酔う。中段や弾幕は見えない。Arcen Games信者であり、Stardockian(Stardock信者) でもある。英語は苦手だが、気合で翻訳して遊ぶ。 ゲーム大会の最高成績は2013年トライタワー末塔劇『チェンジエアブレード』部門第4位。 オールタイムベストゲームは『ニュースペースオーダー』。