人気モンスター育成ゲーム『Temtem』公式、“ポケモンキラー”呼ばわりされてちょっと不満げ。争ってないし、『ポケモン』大好きなのに
『Temtem』シリーズ公式アカウントが今回、一部で本作が“ポケモンキラー”と呼ばれていることに難色を示し、注目を集めている。

デベロッパーのCremaは4月10日、『Temtem: Pioneers』を発表した。「テムテム」と呼ばれるモンスターの収集要素が特徴の『Temtem』シリーズの最新作であり、オープンワールドサバイバルクラフトゲームになるという。
そんな本作の公式アカウントが今回、一部で本作が“ポケモンキラー”と呼ばれていることに難色を示し、注目を集めている。Cremaとしては『ポケットモンスター(ポケモン)』シリーズに取って代わるようなつもりはなく、むしろモンスター育成ジャンルへの愛を込めた作品にしたいという。

『Temtem』は、同名のモンスター育成MMORPGに端を発するシリーズだ。同作は2020年1月にSteamで早期アクセス配信開始され、2022年9月にPS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switchを含めて正式リリース。同作は『ポケモン』シリーズに影響を受けていることが公言されており、ターン制バトルにて2対2でテムテムたちを戦わせていく。技を打つ際のスタミナ消費など独自の仕組みも多く、MMO要素も含めて本家『ポケモン』シリーズとはひと味違う特色が評価を受けてきた。
さらに2023年6月には、『Temtem』での対戦要素に特化した基本プレイ無料ゲーム『Temtem: Showdown』が配信開始。またスピンオフとして協力プレイ対応の見下ろし型アクションゲーム『Temtem: Swarm』も2024年11月に早期アクセス配信開始され、今年4月3日に正式リリースされている。
今回発表された『Temtem: Pioneers』は、そんな『Temtem』シリーズをベースにした、オープンワールドのサバイバル・クラフトアドベンチャーゲームになるという。野生のテムテムたちが多数生息する未開の地Downbelowを舞台に、プレイヤーはテムテムたちと共に冒険やバトルに挑み、過酷な世界を生き抜いていくことになる。戦闘はテムテムが最大3体参加し、状況にあわせて瞬時に入れ替えられるリアルタイムバトルに変化。プレイヤーがテムテムを操作し、回避や連続攻撃などをおこなえるそうだ。またオンライン協力プレイにも対応する見込み。
そんな本作の発表後に、『Temtem』シリーズの公式Xアカウントが投じた“苦言”が注目を集めている。同アカウントによると、本作を巡っては一部ユーザー間で「Pokémon killer」といった表現も広まっているようだ。つまり、『ポケモン』を打倒しうるような作品として話題になっているということかもしれない。投稿ではそうした風潮が“またもや”生じていると伝えられており、『ポケモン』の代替や競合として言及されるのは今回が初めてではないのだろう。
しかし本作公式は、「はっきり言っておきます。私たちはそんな存在ではありません」と強調。『Temtem: Pioneers』もまた(これまでの『Temtem』シリーズと同様に)モンスター育成ジャンルに愛を込めた一作であり、既存の作品に取って代わる意図で作られたゲームではないと説明した。開発チームとしては、本作や自分たちが「Pokémon killer」と呼ばれることは不本意なのだろう。
なお先述したとおり『Temtem』第1作は『ポケモン』の影響を受けた作品と公言されていたタイトルだ。海外メディアNintendo Everythingの当時のインタビューではコミュニティマネージャー(現・コミュニティディレクター)のLucía Prieto氏が、開発チームの多くが『ポケモン』ファンであり同作と共に育ってきたと説明していた。そのため『ポケモン』と比較されることは光栄だとしつつも、『Temtem』ははるかに小規模なIPであり、『ポケモン』シリーズのように数十年におよぶ歴史もないと言及。しかし同氏は、たとえ同じジャンルであっても各ゲームは独自の立ち位置があるべきで、ほかのゲームとの違いや類似性によって定義されるべきではないとの持論を伝えていた。

ところで、近年では『ポケモン』シリーズでは従来の作品とは異なる、新たな要素を取り入れた作品が展開されてきた。ここ数年の作品はオープンワールドで構築されてきたほか、昨年発売された『Pokémon LEGENDS Z-A』ではアクション要素を取り入れた新たなポケモンバトルが打ち出されていた。
一方、『Temtem』シリーズもファンコミュニティを築き上げて一定の人気を獲得し、スピンオフを含めて積極的な展開を進めてきた。そして今回発表された『Temtem: Pioneers』はオープンワールドかつリアルタイムバトルが採用されており、『Temtem』シリーズとして開発規模もひと際大きな作品となっていることもうかがえる。そうした背景も相まって、「Pokémon killer」といった呼び名で本作を取り沙汰するユーザーも現れるなど、これまで以上に近年の『ポケモン』シリーズ作品と比べられることになったのかもしれない。
いずれにせよ、Cremaとしてはたとえ同一ジャンルのゲームであっても既存の作品に取って代わるつもりはなく、ゲームごとに独自の立ち位置があるべきといったスタンスを『Temtem』第1作から貫いているようだ。『Temtem』と『ポケモン』を比べてどちらかを貶めるのではなく、どちらも好きになってほしいといった思いもあるのだろう。
ちなみに『Temtem: Pioneers』はKickstarterにおけるクラウドファンディングキャンペーンで開発資金が募られており、本稿執筆時点で目標額9万ユーロ(約1690万円)を大きく上回る、約20万ユーロ(約3750万円)に到達している。ふたつのストレッチゴールを突破しており、期限である5月10日午前1時半までにどこまで資金が集まるか注目される。
『Temtem: Pioneers』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)向けに開発中だ。
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