Steam旧システムのデータ「12TB分」が発掘される。幻の『Portal』前日譚など、“失われた10年”が暴かれる

Steamの旧式のコンテンツ配信システムである「Steam2」に含まれていた、12TBを超えるデータがネット上で公開され、その内容に注目が集まっている。

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Valveが運営するPCゲームプラットフォームSteam。その旧式のコンテンツ配信システムである「Steam2」に含まれていた、12TBを超えるデータがネット上で公開され、その内容に注目が集まっている。海外メディアArs Technicaなどが報じている。

Steam2は、Steamが正式サービスを開始した2003年頃から使われていた、旧式のコンテンツ配信システムだ。2013年頃に「SteamPipe」と呼ばれる後継システムへと本格的に移行されるまでの約10年間にわたって利用されていた。ただし、このSteam2時代のコンテンツのうち、一部作品の過去のビルドや更新履歴については移行されなかったといい、ローカルにダウンロードされたものを除けば、サーバーやネット上からは消失したと考えられていた

そうしたなかで、8月29日にSteam2時代の12TBを超えるアーカイブがネット上に公開され、注目を集めている。Valveの情報を扱うインフルエンサーでありデータマイナーとしても知られるGabe Follower氏は、このデータが公開APIから取得されたものであり、ハッキングはおこなわれていないと説明。誰でもダウンロードできる状態だったとみられ、Valveが“うっかり”公開していたものであるとの見方を示している。

とはいえ、これらのデータがいつ入手されたかは不明であるようだ。ValveのファンコミュニティValve Cut ContentのモデレーターであるCrazyBubba氏がArs Technicaに語ったところによると、ユーザーがコレクションとして所有していたデータが、今になって放出されてアーカイブ化された可能性もあるとのこと。そのため、データの出所については不透明という点には留意したい。

いずれにせよ、公開されたデータの内容には注目が集まっている状況だ。公開されたアーカイブには、ゲームファイルやその更新履歴など、あわせて12TBを超えるデータが含まれているという。『Portal 2』『Left 4 Dead』『Counter-Strike:Global Offensive』などの、初期バージョンや開発途中のデータが確認されているようだ。たとえば『Portal 2』については、製品版には収録されなかった台詞やモデルなども見つかっている。

「Exposure by LunchHouse Software• Announcement • Episode 1」より

さらに、Valveが『Portal』の前日譚として企画していた未発売のプロジェクト、通称「F-Stop」に関するデータも存在する模様。「F-Stop」については過去に、ゲームデベロッパーのLunchHouse SoftwareがValveにコンタクトを取った上でゲームコードを取得し、そのゲームシステムを動画で紹介していた(関連記事)。今回公開されたデータにも同作のデータが含まれているといい(The Verge)、同シリーズの歴史を紐解くうえで貴重なデータとなりそうだ。

そのほか、長年お蔵入り状態にある『Half-Life 2: Episode Three』の関連アセットも見つかっているほか、Valve作品だけでなく、サードパーティータイトルのデータについても、その存在が確認されている模様。これまで日の目を見なかった貴重な内容がさまざま含まれていることから、瞬く間に話題となっている。ただし、仮に同アーカイブのデータが誰でもアクセス可能な状態であったとしても、そのデータの公開や再配布については権利的な問題が生じうる点には留意が必要だ。なおGabe Follower氏は、動画としてその内容の一部を紹介している。

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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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