お蔵入りとなった『Portal』の前日譚「F-Stop」プレイ映像が初公開。カメラで撮影した物体をコピー&ペーストするパズルゲーム

「Exposure by LunchHouse Software• Announcement • Episode 1」よりキャプチャー
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ゲームデベロッパーLunchHouse Softwareによるドキュメンタリー「Exposure」のエピソード1が12月に公開された。PC GamerRock Paper Shotgunなどが報じている。「Exposure」は、かつて『Portal』の前日譚として開発されていたプロジェクト(通称「F-Stop」)のゲームメカニックを紹介する動画シリーズ。「F-Stop」は前日譚で使用されるゲームメカニックの名称として公表されていた情報であり、このたび同メカニックが「Aperture Camera」と呼ばれる装置を使用した仕組みとなっていることが判明した。「F-Stop」は開発途中でキャンセルとなった幻のプロジェクトであるが、LunchHouse SoftwareがValveにコンタクトを取り、ゲームコードを取得することに成功。Valveの承諾を経て、「F-Stop」とは何だったのかという長年の謎が解き明かされることとなった。

12月に公開されたエピソード1は、「F-Stop」の基本的なメカニックを紹介する内容となっている。動画では『Portal』でお馴染みのポータルガンは登場していない。かわりにプレイヤーはカメラ型のデバイス「Aperture Camera」を持ち歩いている。このデバイスで撮影したオブジェクトは、任意のサイズでコピー生成可能。上の動画では、まずキューブ状のオブジェクトを撮影。コピー&ペーストの感覚で同じオブジェクトを生成する様子が確認できる。続いて部屋内にある風船を撮影し、キューブに紐づける形でコピー&ペースト。すると風船と一緒にキューブが宙に浮かんでいく。そのほか天井扇を撮影し、地面に生成して上に乗ると、風力により上階まで飛ぶことができる。こうしたコピー&ペースト能力を使ってパズルを解いていくという、『Portal』とは異なる趣向のパズルゲームだ。

なお先述したPC GamerとRock Paper Shotgunはいずれも、昨年リリースされた『Superliminal』との類似性を指摘している。『Superliminal』は強制遠近法と錯視を利用したトリックアートのような一人称視点パズルゲーム。すでに類似するアイデアがゲームとして落とし込まれていることから、Valveは「F-Stop」を温存する必要がなくなり、今回の動画公開を承諾したのではないか、というのがPC Gamerの推測である。

*2019年8月に公開された『Superliminal』機能説明トレイラー

動画を投稿しているLunchHouse Softwareの本業はゲーム開発。現在はSource Engine Modのパズルゲーム『PUNT』(Mod DB)を制作しているほか、オリジナルの2Dアドベンチャーゲーム『Avast: Scourge of the Sea』(Indie DB)の開発を進めている。前者は『Portal』の流れを汲んだ一人称視点パズルゲーム。主人公はポータルガンならぬパントガンを手に持ち、キューブ状のオブジェクトを撃つことで、各キューブ固有の物理機能を発動させていく。“グラビティキューブ”を撃つと、同じ部屋にある他キューブの重力が反転。“ポーズキューブ”を撃つと、その場にフリーズさせることができるといった具合だ。こうした機能を使ってパズルを解いていくのである。

*2017年に公開された、『PUNT』の開発中映像

なぜ無名のゲームデベロッパーが「F-Stop」のドキュメンタリー動画を公開するのか。一見すると謎であるが、『Portal』シリーズから影響を受け、Source Engineを使って長らくゲーム開発を続けてきたことから、Valveとのコネクションが少なからずあったのだろう。なお『PUNT』はかつて存在したSteam Greenlightプログラムを通過したタイトル。主要メンバーのTristan Halcomb氏は、2016年に『Portal 2』Mod「Desolation」のSteam Greenlight通過も手伝っている。

「F-Stop」のさらなるゲームメカニックについては、今後公開する動画にて紹介していくという。Halcomb氏がUSgamerに伝えたところによると、作ろうと思えば、Valveから提供されたコードをもとに動画を12本以上作れるが、5~6本に凝縮するつもりとのことだ。

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