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Amazon Gamesのボス、開発中止報道された『ロード・オブ・ザ・リング』MMORPGについて「まだ諦めてない」と示唆。大規模レイオフで頓挫かと思われた幻のゲーム
Amazon Gamesを率いるJeff Grattis氏は、同社が引き続き「ロード・オブ・ザ・リング」のゲーム化を目指していることを明かした。

昨年10月にAmazonで実施された約1万4000人規模の人員削減を受け、Amazon Gamesで開発が進められていた「ロード・オブ・ザ・リング」のMMORPGが開発中止となったと報じられていた。Amazon Gamesを率いるJeff Grattis氏は今年5月14日、英メディアEurogamerの取材に対し、同社が引き続き「ロード・オブ・ザ・リング」のゲーム化を目指していることを明かした。
昨年に開発中止が報じられたのは、Amazon Games Orange Countyが開発を担当する「ロード・オブ・ザ・リング」を題材にしたMMORPGだ。J.R.R.トールキン氏の小説「ホビットの冒険」と「指輪物語」を原作とする本作は、2023年から開発が進められていたものの、2025年10月に実施されたAmazonの大規模な人員削減を受けて開発中止が報じられていた。Amazonからは現在に至って公式な発表はされていないものの、本作で開発に携わっていたエンジニアたちが多く退職していることから事実上の開発中止状態にあると受け止められていた(関連記事)。

そんな中、5月14日にJeff Grattis氏がEurogamerを通じて声明を発表。トールキンの世界観にふさわしい新しいゲーム体験を引き続き模索中であり、「ロード・オブ・ザ・リング」の権利を所有するMiddle-earth社とも密接に協力していると伝えた。開発中止が報じられたMMORPGについて直接言及することは避けつつも、同IPの権利を所有するMiddle-earth社との関係性を強調し、Amazonが今後も「ロード・オブ・ザ・リング」のゲーム化を目指している姿勢を示した。
Eurogamerが得た匿名の関係者の証言によると、「ロード・オブ・ザ・リング」MMOの開発チームは長期間にわたり数人規模で開発が続けられており、数か月に一度コンセプトアートが1枚制作される程度の状態だったという。しかし昨年10月の人員削減発表の数週間前から、同社が運営するMMO『New World: Aeternum』(以下、New World)から1000人以上の開発者が「ロード・オブ・ザ・リング」開発チームへと移籍してきたそうだ。なお『New World』は2027年1月を持ってサービス終了することが伝えられている(関連記事)。
移籍開始時点で『New World』の運営終了は決定していたといい、プレイヤー数が落ち込んだMMOタイトルから新規タイトルの「ロード・オブ・ザ・リング」開発へと人員を移行させる狙いがあったことがうかがえる。ところが移籍が続くなか突如としてAmazonの大規模な人員削減が発表されたことで、プロジェクト自体が頓挫することとなったという。現在はサービス終了が決定している『New World』にくわえ、『LOST ARK』や『Throne and Liberty』といったAmazon Gamesが運営する一部のタイトルを維持管理するための最低限の開発者が残っているのみだという。

なお昨年10月におこなわれたAmazonの人員削減は、AI技術の台頭が原因にあると報道されていた(関連記事)。こうした報道についてGrattis氏は、ゲーム部門における人員削減は事業戦略の転換が主な理由であり、AIが原因ではないと説明。素晴らしいゲームは才能ある人の手によって作られるものであり、AIはその可能性を拡張するものと考えていると同氏は語っている。今回の一連の発言により、「ロード・オブ・ザ・リング」のMMORPG開発を再始動させる可能性も浮上したが、多数の開発者を失ったAmazon Gamesが今後どのように新作開発を進めていくのかは不透明だ。
ちなみにAmazonが再び「ロード・オブ・ザ・リング」のゲーム化に取り組むのであれば、今回で3度目の挑戦となる。同社は2019年にも中国企業Leyouと共同開発によるMMO計画を発表していたが 、LeyouがTencentに買収されたことを受けて2021年にプロジェクト中止を決定している(Eurogamer)。果たして今度こそ“3度目の正直”となるのか、Amazonの今後の動向に注目が集まっている。
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