中世写本創作ゲーム『Scriptorium: Master of Manuscripts』マニアックな作りこみに熱烈支持集まる。シール形式のらくらく挿し絵、作った絵はPNG保存も可能

Mythwrightは4月17日、中世風の写本制作ゲーム『Scriptorium: Master of Manuscripts』を配信開始した。本作はさっそく好評を博している。

パブリッシャーのMythwrightは4月17日、Yaza Gamesが手がける中世風の写本制作ゲーム『Scriptorium: Master of Manuscripts』の配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。本作は配信直後から好評を博し、Steamユーザーレビューでは「非常に好評」ステータスを得ている。

『Scriptorium: Master of Manuscripts』は写本を題材にしたシミュレーションゲーム。中世ヨーロッパを舞台に、挿し絵付きの写本工房で働くこととなったプレイヤーは、依頼主の注文に応じて写本を制作していく。ちなみに写本とは、印刷機が登場する以前の時代に、手書きで複製された本や文書を指す。ただし本作で挿し絵を描くのにプレイヤーの画力は必要ない。人や物はすべてシールのように図形が用意されており、羊皮紙の上にそれらを好きな位置に配置していくことで絵を完成させるのだ。

たとえば挿し絵図形は人物であれば、腕や手先、首や胴体といったように四肢が細かくパーツ分けされており、それらを組み合わせて「人」を描き出していく。パーツは縮小拡大・反転も自由自在となっており、極めて高い自由度で挿し絵を作り出すことが可能だ。また、表情も多種多様に用意されている。ほかにも背景となる建物や小道具、犬や猫といった動物など、さまざまな挿し絵図形が本作には実装されている。これらを組み合わせることで、自分だけの“中世絵”を作り出すことが出来るのだ。なお完成した挿し絵はPNG形式で保存することも出来る。SNSでシェアするほか、印刷して部屋に飾ってみるのもよいかもしれない。

自由に写本を楽しめるサンドボックスモードの他に、ストーリーモードも実装。ストーリーモードでは、まずキャラクタークリエイトを行ったあと、写本工房でさまざまなパトロンたちから依頼を受けて写本を作っていく。注文通りに写本を納品すれば、報酬として金貨などが手に入る。こうした得た資金は、新たな挿し絵図形の取得に使うことが可能。こうして図形をどんどん増やして絵の表現の幅も広げていくのだ。なお図形の中には、汚れ跡や羊皮紙の穴、動物の足跡といった、写本ならではのディテールを再現できるものもある。

また、なかには挿し絵だけでなく文章も要求してくる依頼主も。そうした場合は記述モードを使用することで、羊皮紙に直接文章を記入することが出来る。なお日本語での記入も可能となっているが、アルファベット入力の場合は中世の美しいカリグラフィーフォントで描かれる。どちらを選ぶか悩ましいところだろう。

さらに写本作りに関わるさまざまな要素も実装されており、本作では顔料も作ることが出来る。顔料工房の庭先から花びらを採取して、挽きガメで擦り潰し顔料にするのだ。さらに溶かした金を加えることで黄金色の入った顔料も作ることが出来る。こうして作った顔料は、挿し絵図形の色の変更に使用する。ただし画像編集ソフトのように便利なカラーパレットが実装されているのではなく、基本的に当時の技術で制作可能なくすみのかかった色味を使うことになる。こうした制約が中世らしい表現に貢献しているのだろう。

また拠点場所となる写本工房では、資金を使って家具や採光窓、ペットなどを自由に設置していくことが出来る。写本だけでなく工房もデザイン自由というわけだ。写本職人として名を馳せて、立派な工房を作り上げていこう。

本作は記事執筆時点で370件以上のSteamユーザーレビューを集め、「非常に好評」ステータスを得ている。好評率も98%と非常に高く、中世スタイルでアートを描くという独特過ぎるコンセプトが多くのユーザーに受け入れられている様子だ。どこかゆるい、味のある中世写本の世界観が他にはない本作独自の魅力となっている。くわえてパトロンである依頼主たちとの会話もユーモアに溢れており、会話から浮かび上がってくる愉快なストーリーも本作の持ち味だ。

本作を手がけているのはポーランドを拠点とする開発スタジオYaza Games。スタジオの第一作として、2024年2月に中世ヨーロッパの本の動物たちが戦闘を繰り広げるストラテジーゲーム『Inkulinati』をリリースしている。中世写本のユーモア溢れる世界観にインスピレーションを得たという『Inkulinati』はSteamにて670件以上のユーザーレビューを集め、88%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得するなど、高く評価された。

本作『Scriptorium: Master of Manuscripts』はそんな『Inkulinati』のアセットやアートワークを一部共有しつつ、プレイヤーが自由に創造性を発揮できるコージーゲームとして制作されたという。「中世写本」というマニアックな題材で人気を集めるYaza Gamesの新作が、引き続き好評を持って受け入れられたかたち。はたして次回作も写本作品となるのか、今後の展開にも期待が高まるところだろう。

『Scriptorium: Master of Manuscripts』はPC(Steam)向けに配信中。リリース記念セールとして、5月1日まで定価の20%オフとなる税込1520円で発売中だ。

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Kousetsu Taguchi
Kousetsu Taguchi

レトロゲームショップに入ると真っ先にセガサターンのコーナーを確認するタイプです。

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