大ヒット『Risk of Rain』シリーズ開発元Hopoo Games、なんとValve入り。現在開発中のゲームを中止し、Valveで新たな挑戦


ゲームスタジオHopoo Gamesは9月3日、同スタジオチームメンバーがValve入りしたことを報告した。今後はValveにて新作を手がけるという。

Hopoo Gamesは、アメリカに拠点を置くゲームスタジオだ。もともとワシントン大学の大学生であった2名がHopoo Gamesを立ち上げ、ローグライクと横スクロールアクションを組み合わせたゲームを作りたいという志のもと、ゲームエンジンGameMaker Studioを用いて初代『Risk of Rain』を開発。時間経過による難易度上昇を含めたヒリつきのあるゲームデザインや何度も遊べるリプレイ性が高く評価され、大ヒットタイトルとなった。

続編となる『Risk of Rain 2』は前作の主要要素を引き継ぎつつ、なんと3Dゲームにジャンル変更。発表当初は賛否両論あったものの、3D化により戦闘や探索などさまざまな要素に奥行きがもたらされ、続編もまた前作に負けずとも劣らぬ大ヒットタイトルとなった。


『Risk of Rain』シリーズは、近年動きが活発で、『Risk of Rain 2』はアプデおよびDLC展開が続いている。しかしながら、Hopoo Gamesはこうした動きに関与していない。というのも、『Risk of Rain』シリーズIPは、現在はGearbox Entertainmentが保有しているのだ。Hopoo Gamesは2年前に『Risk of Rain』シリーズのIPをGearbox Entertainmentへと譲渡(あるいは売却)。Hopoo Games自体は昨年発売された『Risk of Rain』リメイクには関与しているものの、以後シリーズとは距離を置いている(関連記事)。

Hopoo Gamesは、『Risk of Rain』シリーズと離れ、新作を開発中としていたが、このたびValve入りをするようだ。Valveの社員となるのか、Valveとチーム単位で契約しているかは不明であるが、ともかくValveで新作に取り組むようだ。あわせて、現在開発中の新作は一旦キャンセルするとのこと。告知の最後では「Hopoo Games、今はおやすみ」と結んでおり、同スタジオの活動は休止となるようだ。


インディースタジオのValve入りといえば、Campo Santoの事例があげられるだろう(関連記事)。Campo Santoはアドベンチャーゲーム『Firewatch』をリリースしヒットさせたのち、新作として『In the Valley of Gods』に着手。のちにスタジオおよびチームごとValve入りすることが明かされた。ただし、同チームは『Half-Life: Alyx』などValveの別プロジェクトに携わる関係で、『In the Valley of Gods』はその後開発凍結状態となっていた。

Hopoo Gamesは「ずっとゲームを作り続けていきたい」と宣言しているものの、Valveの下でオリジナルIPを作るかどうかは不透明。新しくも中毒性のあるゲームを作り続けてきただけに、「らしい作品」を今後生み出せるのか気になるところだ。