アース製薬が『8番出口』風“コラボCM”公開するも、開発者から「コラボしていない」と指摘受ける。修正前バージョンを出しちゃった様子

アース製薬株式会社より4月12日に新CMが公開された。当初CMは『8番出口』と「コラボした」と発表されていたものの、『8番出口』開発者がコラボを許可していないと指摘した。

アース製薬株式会社より4月12日に新WebCMが公開された。当初新CMは『8番出口』と「コラボした」と発表されていたものの、『8番出口』開発者がコラボレーションを許可していないと指摘した。

『8番出口』


『8番出口』は、PC(Steam)向けに発売中の短編ウォーキングシミュレーター。プレイヤーは、無限にループする地下通路に閉じ込められた状態。通路を歩くなかで異変を見つけたらすぐに引き返し、異変が見つからなかったらそのまま進んでいくこととなる。異変を見逃して進むと出口までの進捗がリセットされてしまうため、異変を的確に見つけつつ、8番出口にたどり着き脱出を目指す。

またアース製薬は東京都千代田区に本社を置く、医薬品/医薬部外品などの製造・販売会社だ。主な商品としては、殺虫剤の「アースジェット」「アース渦巻香」やマウスウォッシュ「モンダミン」、入浴剤の「バスロマン」といったものが存在。さまざまな種類の商品を販売している。


そんなアース製薬は4月12日、『8番出口』をモチーフにした「モンダミン」の新WebCMを公開した。CMは出口を探して駅構内を歩く人物の一人称視点で進行する。通路の角を曲がると、本作に登場するおじさんに扮した人々が多数登場。慌てて引き返すと、「出口 Exit 0」の表記が「お口クチュクチュ モ」へと変貌。引き返した先でも、モンダミンを片手に口をゆすいでいるおじさんたちが迫ってくる。“異変”のない口にするために、歯みがき後にモンダミンを使おう、という趣旨のCMとなっている。

ちなみにアース製薬は2023年12月に公式YouTubeチャンネルにて『8番出口』の実況プレイ動画を投稿。今回『8番出口』パロディとなるCMが発表されたのも、この動画がきっかけになったとのこと。

しかしもともとのX上での投稿では「『8番出口』とモンダミンがコラボした」として、コラボCMであると発表していた(本稿執筆時点で削除済み)。それと同時に「パロディ」だとする文章での投稿もおこなわれていた。つまり「コラボ」とする文章のものと「パロディ」とする文章のもので二重の投稿がされてしまっていたのだ。


『8番出口』作者のコタケノトケケ氏は本日、このCMについて、「コラボした覚えは一切ありません」と発表。今回のCMは「パロディ」だとして、同氏が知る限りの経緯を語った。もともとCMの制作会社より本作をパロディしたCMを作成していいかと聞かれ、コタケノトケケ氏がパロディを許可したとのこと。そしてCM完成後、X向けの投稿文に問題がないかのチェックを頼まれた際に、コラボしたような表現となっていたため、「パロディ」という文面への修正を頼んだという。だが実際には修正前後両方、すなわち「コラボ」と「パロディ」両バージョンの投稿がなされてしまったようだ。。

このことについて、当初コタケノトケケ氏は訂正文の追加を依頼。しかし、「あまり効果がなさそうだった」とのことで、コタケノトケケ氏は元投稿自体を削除するように依頼したそうだ。なお、元投稿はは弊誌確認時点でリポスト約1万件、いいねが約2万件、表示回数が約160万件と広く注目されていた。それに対し、リプライによる追記訂正投稿は弊誌確認時点でリポスト34件。たしかに、あまり情報が広まっていない様子だった。

今回アース製薬のWebCMについて、作者の許可を得て制作されたパロディCMが、誤って“コラボCM”として発表されたようだ。伝達においてミスがあったか、あるいは文面が修正される前の予約ポストなどがうっかり投稿されてしまったのかもしれない。なお現在はパロディとして文面が修正済みのCMのみが残されている。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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