宇宙RPG『Starfield(スターフィールド)』は「数十時間遊んでもバグがほぼ起こらない」とのプレイ報告が出る。本当に“Bethesda史上もっともバグが少ない”ゲームになりそう

 

Bethesda Softworksは9月6日、『Starfield』の発売を予定している。本作の先行プレイをおこなった人たちの証言から“バグの少なさ”が示されているという。海外メディアInsider Gamingが伝えている。


『Starfield』は、『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズの開発で知られるBethesda Game Studios(以下、Bethesda)が手がけるRPGだ。本作では人類が太陽系外に進出している2330年の世界を舞台に、プレイヤーは希少なアーティファクトを求める宇宙探検家集団コンステレーションの一員として、広大な宇宙の星々を冒険する。

本作には100以上の星系に1000以上の惑星が存在し、プレイヤーはすべての惑星について、好きな場所に着陸して探索できるという。惑星によっては高度に発展した都市があり、多彩なクエストも用意されているそうだ。また、プレイヤーキャラクターのカスタマイズ要素も充実。人物のバックグラウンドも設定できるほか、スキルによる強化も可能。そのほか宇宙船にはさまざまなタイプが存在し、カスタマイズ・アップグレードが可能だそうだ(関連記事)。


今回、Insider Gamingが本作の先行プレイをおこなった人たちの証言を紹介。それぞれ15時間から数十時間プレイしたという6人の証言から「本作はバグが少ない」可能性を示している。まず同誌はゲーム系ジャーナリストのTyler McVicker氏によるDiscord上での発言を紹介。同氏は「15時間プレイしたがバグにはひとつも遭遇していない」と伝えていたそうだ。

さらにInsider Gamingは、匿名の5人の先行プレイ者に取材。それぞれ取材時点で本作を数十時間プレイしていたそうだが、ほぼ全員が遭遇したバグは1、2個だけだったと回答したという。また先行プレイによって発見されたバグのほとんどは、発売日に配信予定のデイワンパッチにて修正される見込みだという。


これまでBethesdaが手がけた『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズの作品は、オープンワールドゲームとしてのボリュームなどが評価される一方で、発売時のバグの多さが課題となることが多かった。同スタジオの新作『Starfield』も大ボリュームの作品になると見られ、自動生成を用いず手作業で開発されたコンテンツで比較してもこれまでのBethesda作品史上最大規模であると伝えられている(IGN)。

しかしコンテンツ量が増える傍らで、その分バグが多くなる懸念もあるだろう。また本作はこれまで二度の発売予定時期の延期を経ており、発売時点でバグ修正を含めどこまでブラッシュアップされているのかも注目されるところだ。そうしたなかで、先行プレイにおけるバグの少なさを示唆する報道がおこなわれたかたちとなる。

なお本作は6月時点の開発中バージョンでも、バグが少なかったという。マイクロソフトのゲーム部門CEOでXbox事業を率いるPhil Spencer氏、およびXbox Game Studiosの代表を務めるMatt Booty氏が6月に海外メディアのYouTubeライブ番組「Giant Bomb at Nite」に出演。本作のバグの少なさに“お墨付き”を与える発言をおこなっていた(関連記事)。


Booty氏は同時期の開発中バージョンについて「今リリースしてもこれまでのBethesda作品のなかでバグがもっとも少ない状態である」と説明。また両氏によると社内のQA(品質保証)チームは“全員”本作をプレイしており、バグや品質の調査をおこなっていると述べていた。

またSpencer氏は“当初Bethesda側が想定していた発売予定時期がかなり早かった”ことについても明かしていた。同氏は2021年3月時点での『Starfield』の開発状況について言及。当時マイクロソフトはZeniMax Media(以下、ZeniMax)の買収を完了。ZeniMaxは傘下にBethesdaなど複数のスタジオを擁しており、あわせてそれらもXbox Game Studios入りしたかたちであった。同氏によると、ZeniMax買収時点で本作のリリース日は、マイクロソフト側が当初設定したリリース日よりも大幅に早い時期が予定されていたという。

これに対しマイクロソフト側は、本作のディレクター兼エグゼクティブプロデューサーを務めるTodd Howard氏および開発チームと話し合いを実施。開発チームに「もっと開発に時間をかけてほしい」ことを伝えたそうだ。つまり『Starfield』には、マイクロソフト側の判断により、これまでのBethesda作品以上に期間を設けて開発が進められてきた経緯があるわけだ。


今回Insider Gamingが紹介した証言数は6人分と少ないながら、過去のSpencer氏やBooty氏の発言も踏まえると『Starfield』は本当にバグの少ない状態で発売されるのかもしれない。本作は8月17日に開発完了が報告されており、すでに事前ダウンロードも開始されている。約1週間後に発売される本作ではボリュームの大きさだけでなく、バグの少なさを含む品質面も注目されるところだろう。

『Starfield』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに9月6日発売予定。Xbox/PC Game Pass向けにも提供される。また、Premium Edition以上のバージョンを予約購入すると最大5日間の先行プレイが可能となる見込み。