MOBAバトルロイヤル『エターナルリターン』7月20日に正式リリース後にユーザー数がSteamで急増。一方で最近の評価は「賛否両論」

 

デベロッパーNimble Neuronは7月20日、クォータービューバトルロイヤル『エターナルリターン』を正式リリースした。これをきっかけとして現在本作のプレイヤー数が急増を見せている。

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『エターナルリターン』はMOBAの要素を取り入れたクォータビューのバトルロイヤルゲームだ。プレイヤーはルミア島と呼ばれる世間から隔離された孤島に降り立つ。研究組織アグライアが新人類創出を目的としておこなっている秘密実験の被験体となり、実験という名の生き残りをかけたバトルロイヤルに身を投じることとなる。

これらの世界観は前身となったコマンド選択式バトルロイヤル作品『Black Survival』の世界観が共有されており、プレイヤーが秘密実験の被験体となる設定もこちらから継承されたものだ。本作においてプレイヤーはバトルフィールドをクォータービューで駆け回るほか、特に戦闘やファーミングの面にMOBAの要素が色濃く取り入れられている。

プレイヤーは、マップの各所で発見可能なアイテムを収集して合成。プレイヤー同士の戦闘を有利に進められるアイテムビルド(装備構成)を追い求めながら、フィールド上の野生モンスターを倒して経験値を獲得していく。バトルフィールド内で遭遇したプレイヤーとは一騎打ち/乱戦を繰り広げて最後の生存者となるのが目標だ。


今回の正式リリースに伴う発表によれば、現在配信中の『エターナルリターン1.0』は早期アクセス期間を踏まえて「2」と言うことのできるほど大規模なアップデートがおこなわれたという。その一例としてはマッチング人数がこれまでの最大18人から最大24人へと増加。ルミア島(バトルフィールド)は約15%拡大されたほか、各種リソースの最適化や新しいUI・UXの導入などのシステム面を含んだ、包括的なアップデートであるとのこと。

これをうけて本作は現在、2023年を迎えて以降およそ5000人前後で変動を続けていたプレイヤー数が、正式リリース開始の7月20日を境に、連日1万6000人超へと急増(Steam DB)。過去30日間の最大同時接続プレイヤー数の月平均についても前月比+249.2%を記録している。


その一方で、現在のSteamストアページにおける「最近のレビュー」は、1407件中61%の好評により「賛否両論」ステータスとなっている。「最近のレビュー」とは、直近30日間に寄せられたレビューから決定されたステータス。最近寄せられたなかで低評価とするレビューへ着目すると、正式リリース後に一時的に通常のマッチが「スクワッド」限定となっており、「ソロ/デュオ」の通常マッチがプレイ不可となったことへの不満が噴出している様子だ。

こうした不満の背景には、本作におけるアイテムビルドの仕様が大きく関わっていると見られる。本作においてはキャラクター自身のレベルアップだけでなく、装備合成による強化の有無でキャラが得られる性能(ステータスボーナス)幅が大きく、勝利を目指すうえでは非常に重要な要素となっている。しかしながらこれを効率的に達成するには、あらかじめ決められたレシピどおりに必要アイテムを収集するルート把握や、キャラ毎に異なった最適なアイテムビルドの把握が必要となる。


そして本作では味方同士であっても、アイテムの拾得は早い者勝ち。スクワッドにおいては味方とのアイテムの分配も重要となるわけだ。そのためその場限りのスクワッド、いわゆる野良では上手く連携することが難しく、各自で成長(アイテム収集)を急ごうとしても、さまざまな問題が生じることが多い。

しかしながら公式からの正式リリース発表時の報告によれば、現在の通常マッチにおけるソロ/デュオモードの除外は一時的なもので、今後のアップデートで再開される見込み。また早期アクセス配信時から続けられてきたアップデートによって、かつては拾うことでしか入手できなかったアイテムも、試合中に稼いだクレジットを使って生成(ドローンによる転送)も可能になっている。前述した収集アイテムが競合する問題にも一定の配慮がなされているといえる。

いずれにせよ、スクワッドマッチ限定で迎えた正式リリースに対するユーザーの反応を踏まえて、今後どのようなアップデートが展開されるのか。ソロ/デュオモードの復活も含め、本作の今後の動向にも注目したい。

『エターナルリターン 』はPC(Steam)向けに基本プレイ無料で配信中だ。