ソウルライクARPG『ロード オブ ザ フォールン』売上100万本突破の好調も「賛否両論」。ユーザーの声聞き、アプデで難易度緩和進む

 

パブリッシャーのCI Gamesは10月23日、HEXWORKSが手がける『Lords of the Fallen ロード オブ ザ フォールン』の全世界の売上が100万本を突破したことを報告した。あわせて配信されたアップデートでは、ユーザーから不満が多く寄せられていたという部分にも調整が実施。今後もフィードバックを反映した調整が進められていくことが伝えられている。

『ロード オブ ザ フォールン』は、ダークファンタジーの世界観をもつアクションRPGだ。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S。本作はCI GamesとDeck13が共同で開発を手がけた、2014年リリースの同名作品の精神的後継作とされている。『ダークソウル』などの影響を受けたいわゆるソウルライクゲームであり、前作の約5倍になったという広大なマップのほか、新規要素も加わっている。またゲームエンジンにはUnreal Engine 5が採用され、高精細に描かれる陰惨な世界観も見どころとなっている。

昨日10月23日、本作が全世界での売上100万本を達成したことが報告された。あわせてPatch v.1.1.224が配信開始。ユーザーから不満の寄せられていた部分への調整がほどこされている。まずNew Game+(NG+)においてはオプションが追加され、キャラクターレベルを維持したままで同じワールドでの2周目が可能に。また敵の追跡システムも調整され、一定の距離を超えると敵が追ってこなくなった。そのほかPS5/Xbox Series X|S間でのクロスプレイ対応も果たしている。

本作ではアップデート以前、NG+で敵が強化されるだけでなく、デフォルトで配置されていた「痕跡」が1か所を除きすべて削除されていた。痕跡は『ダークソウル』における篝火に相当する要素であり、チェックポイントやファストトラベル地点として機能する。「痕跡の種」を消費することで任意の地点に痕跡を設置できるものの、種で設置できる痕跡は1か所のみ。別の場所に種で痕跡を設置すると、前の種による痕跡は消えてしまう。

つまり『ロード オブ ザ フォールン』では2周目以降、敵が強くなった状態でチェックポイントもファストトラベルも厳しく制限された状態で攻略する必要があったわけだ。高難易度の挑戦ではなく、周回データでのコンプリートを目指すといった場合にも痕跡が失われたワールドでのプレイを強いられる点には批判も寄せられていた。


そうしたフィードバックを受けて、今回のアップデートにてNG+でも1周目と同じく痕跡が点在するワールドでのプレイが可能になったかたちだ。あわせて先述のとおり、敵が一定距離以上追跡してこないという調整も実施。本作では雑魚敵の数の多さや強さも特徴であり、雑魚敵を無視して進みやすくなることで難易度が緩和されている。

そのほか本作に向けては、今後もNG+の調整が予定されている。まず現地時間10月26日に予定されているアップデートでは、NG+での痕跡消去が周回数に応じて段階的に実施されるように変化。2周目(NG+1)ですべての痕跡を消すのではなく、周回数に応じて数か所ずつ消えていくかたちになるそうだ。

また敵の密度についても調整予定で、プレイヤーがもっとも苦戦していると判断されたエリアの敵の数が減らされるという。ただしNG+1での敵の数は従来どおりとなるようだ。ほか同日のアップデートでは、PC・コンソール間でのクロスプレイも可能になるとのこと。


そのほか今後のアップデートにおいては、敵の行動について調整が計画されており、複数の敵の攻撃が同時にヒットすることはなくなるようになる見込み。またプレイヤーに群がる敵の数が増えると攻撃力が低下するといった難易度緩和が予定されているという。

また年内には「NG+ modifier system」なる仕組みも導入予定。プレイヤー側でどの痕跡を残すかを選択できるシステムとなるそうだ。さらに同システムではキャラが死ぬと進行が失われるパーマデスや、アイテム・敵の配置のランダム化の切り替えなども可能となる見込みだ。


本作はSteamでは本稿執筆時点で1万2000件以上のユーザーレビューが寄せられ、好評率は59%の「賛否両論」ステータスとなっている。先述したように、アップデート以前のNG+の仕様や雑魚敵の数と強さで難易度を高めているバランスなどに不満も寄せられていた。

そうした状況下で、先日公式Twitchチャンネルでは公式ライブQ&A番組が配信された。同番組ではコンテンツクリエイターのFightinCowboy氏と共に、開発元HEXWORKSのエグゼクティブプロデューサーSaul Gascon氏が出演。両氏はユーザーからの寄せられたコメントに目を通しつつ、1時間半にわたって配信をおこなっていた。今回発表された今後の調整予定には、そうしたユーザーからのフィードバックも反映されているとのことだ。

全世界で100万本を売り上げつつも評価面では“賛否両論”のスタートとなっている『ロード オブ ザ フォールン』。前作も人気作であり、2021年時点で売上300万本を達成したことが伝えられている。今後ユーザーのフィードバックを反映した調整で評価を持ち直し、前作の売上記録を抜くことができるかも注目されるところだろう。

『Lords of the Fallen(ロード オブ ザ フォールン)』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。