脱力どうぶつ大乱闘ゲーム『Party Animals』たくさん人が集まるも「賛否両論」スタートに。要オンラインな“オフラインモード”の意味巡り公式が謝罪

 

パブリッシャーのSource Technologyは9月20日、『Party Animals』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)およびXbox One/Xbox Series X|Sで、価格は税込2800円(Deluxe Editionは税込4200円)だ。Steamでは一時10万人を超える同時接続プレイヤー数を集める好調なスタートを見せた。一方で「オフラインモード」がない点などに批判が寄せられており、Steamユーザーレビューでは「賛否両論」ステータスでの滑り出しとなっている。

『Party Animals』はRecreate Gamesが手がける対戦型乱闘ゲームだ。プレイヤーは子犬や猫、サメ、恐竜といったさまざまな動物からキャラを選択。物理演算が採用された特徴的な挙動のもと、のらりくらりと動くキャラを操作して最大8人で争い合う。ステージによって不安定な吊り橋、突風を発生させるタービンといったギミックが存在。ただでさえ混乱する戦いがさらにカオスな様相を呈する点も特徴だ。本作はSteamにて9月20日にリリース。瞬く間にピーク時の同時接続プレイヤー数10万4174人を記録する盛況を見せた(SteamDB)。

一方でSteamユーザーレビューでは本稿執筆時点で約4700件中好評率が56%にとどまる「賛否両論」ステータス。不評とするレビューの一部では「オフラインモードがないこと」、つまりプレイにオンライン接続が必須になる点などへの批判が投じられている。すなわち、オフライン(仲間と同じ場所に集まって)の画面分割プレイには対応しているものの、“オフライン(ネット接続無し)”でのプレイはできない仕様となっているのだ。


本作の公式説明には当初、「Paw it out with your friends both online and offline(オンラインとオフラインの両方でフレンドと殴り合おう)」との記載があった。この記載からネットに繋がなくてよい“オフライン”モードが存在すると期待して本作を購入したプレイヤーもいるようだ。

この点に対して公式は声明を投稿。混乱を招いたことを謝罪しつつ、プレイヤーに誤解を招く表現であったとして上記の説明を修正したことを明らかにしている。またゲームに今後“オフライン”モードを導入する予定もないとのことである。

声明によると公式は、一つのデバイス上での画面分割プレイ時にプレイヤー間に空間的な隔たりがない状態を意図して「offline」と表現していたとのこと。オンライン接続が必要にならないことを示す意図はなかったようである。

また声明では、言い訳として受け取られないことを祈ると前置きしつつ、開発元・運営元が母国語とする中国語での公式説明にはオンラインやオフラインに言及する言葉が用いられていないことも説明されている。プレイヤーに誤解させる意図はなく、また説明の仕方が悪かったとしており、今後中国語以外に向けたコミュニケーションを改善すると綴られている。


なお本作はSteamDBにおけるウィッシュリストランキングにて、長らく上位に位置し続けていたゲームだ。過去に配信されたデモ版では最大同時接続プレイヤー数13万5843人を記録(SteamDB)。前評判の高いゲームであり、寄せられた期待の中にはオフラインモードでのんびりと遊びたいといった需要もあったようだ。発売前の公式説明で「offline」と記載されていたことも相まって、一部から批判が寄せられているかたち。また、基本プレイ無料やワンコインタイトルではなく、2800円と一定水準の価格を打ち出した買い切りタイトルな点も影響しただろう。

そのほか、リリース直後に多数のプレイヤーが集まりログインやマッチングに待ち時間が発生していた点から投じられた不評もあるようだ。この点については現時点では同時接続プレイヤー数は落ち着きを見せており、接続状況も比較的安定しているようである。

誤解を招くような公式説明や、発売直後の不安定な接続状況などから「賛否両論」の滑り出しとなった『Party Animals』。一方で、かわいらしいビジュアルでありながら、キャラクターたちがカオスな殴り合いを見せる本作のゲームプレイについては評価する声も散見される。高い前評判を見せたタイトルだけに、今後評価やプレイヤーベースがどのように推移していくかは注目されるところだろう。

『Party Animals』はPC(Steam)およびXbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。Xbox Game Pass向けにも提供されている。