ホラーADV『アパシー 鳴神学園七不思議』最初から最後までの実況が可能に。開発者は「全部実況できるもんならしてみやがれ」と自信

 

メビウスは4月1日、『アパシー 鳴神学園七不思議 』の実況配信ガイドラインを更新した。同作ではこれまで、ゲーム開始からの周回数による実況・動画配信の制限が設けられていた。ガイドラインの更新により、回数制限が撤廃。ゲームの開始から最期までの実況配信が可能になっている。

『アパシー 鳴神学園七不思議』は、国内のゲームクリエイター飯島多紀哉氏が原作および脚本を手がける、ホラーアドベンチャーゲーム。1995年に発売されたSFC向けソフト『学校であった怖い話』を原点とする作品の1本である。本作の舞台は、怖い話であふれているという鳴神学園だ。夏休みを前にしたある日、鳴神学園新聞部では学校新聞の一学期最後の特集として、七不思議を取り上げようとしていた。そこで彼らは、新聞部の部室に学校の怪談好きを集めて怖い話を語ってもらおうと企画。校内から7人の語り部を集めて、七不思議の集会をおこなう。しかし、当日新聞部の部室に集まったのは7人ではなく6人であった。

本作の主人公・坂上修一は、鳴神学園の新聞部に所属する1年生だ。坂上修一は、新聞部副部長の日野貞夫から指示され、特集記事を担当。怪談好きたちによる七不思議の集会に参加し、まずは6人の語り部による怪談を聞くことになる。語り部たちのよる怪談が展開されていく。


聞き手である坂上修一は、語り部6人の話す順番を選択。怖い話の最中には、選択肢によってリアクションなどを選ぶ。主人公やプレイヤーの選択によって物語が分岐していくわけだ。また語り部の話を聞き終わったあとには、何らかの終わりが待ち受けている。繰り返しプレイし、異なる選択肢を選ぶことで、多彩なエピソードを読み進めていくのだ。要素としては、本作には500以上の結末が存在。怪談の中には100人以上のキャラクターが登場する。多数のエピソードや分岐によって、膨大なボリュームを誇っている点も特徴だろう。


今回の実況配信ガイドラインの更新ではこれまで設定されていた制限が撤廃され、ゲーム開始から最後までの実況や動画配信が可能となった。『アパシー 鳴神学園七不思議』は、ジャンルとしてはテキストADVとなっており、ゲームの性質上実況動画や生配信が物語のネタバレにつながってしまう。そうした点もあり、同作ではたくさんのプレイヤーにゲームを楽しんでもらうため、ガイドラインを制定。ゲームオーバーやスタッフロールへの到達などを1周と定義し、2022年10月末まではゲーム開始から3周まで。2022年11月からはゲーム開始から7周までが実況配信可能な範囲と定められていた。

4月1日のガイドライン更新では、これまで設けられていた周回数による制限が撤廃され、ゲームの最初から最後までの実況動画や生配信が可能となったわけだ。なお本作の関連作では、『アパシー学校であった怖い話 極』『アパシーミッドナイトコレクションVOL.01』『男子校であった怖い話』なども生放送や実況動画での利用が制限なく可能とされている。

また原作および脚本を手がけた飯島多紀哉氏は、実況配信ガイドラインの更新に際してTwitterにて「全部実況できるもんならしてみやがれというのが正直な気持ち」と、挑発的とも受け取れる発言をしている。前述のとおり、本作には500以上の結末が待ち受けているという。実況や動画配信の周回数制限が撤廃されても、実際には全編のプレイや配信が、膨大なボリュームにより困難である点が発言の裏側にはあるのかもしれない。

『アパシー 鳴神学園七不思議』はNintendo Switch向けに発売中だ。また同作の関連作としては『アパシー鳴神学園霊怪記』が2024年発売予定。同作では、遊ぶ度に新たなシナリオが解放され、主人公の立ち位置が変化していくそうだ。収録予定シナリオのうち、いくつかのあらすじも公開されている。