ネットの謎概念ゲーム化『あつまれトロピカル因習アイランド』フリーゲームとして公開。パリピ島民たちと謎の神ばいぶす様

国内のゲーム制作者HIJIKI氏は1月28日、『あつまれトロピカル因習アイランド』をフリーゲームとして配信開始した。明るく陽気で因習の残る島へ足を踏み入れる、短編ノベルゲームである。

国内のゲーム制作者HIJIKI氏は1月28日、『あつまれトロピカル因習アイランド』をフリーゲームとして配信開始した。ノベルゲームコレクションにて公開されており、PCおよびiOS/Androidからプレイできる。



『あつまれトロピカル因習アイランド』は、明るく陽気で因習の残る島へ足を踏み入れる、短編ノベルゲームである。本作の舞台は、灰舞寿淵亜毛(ばいぶすぶちあげ)島と呼ばれる、小さな島。主人公の島田湘南乃風太(しまだふうた)は、民俗学ゼミに所属する大学生だ。風太には蓮花という、同じ民俗学ゼミに所属する幼馴染がいた。しかし1か月前、蓮花がゼミの論文のためにある島へ渡ってから、彼女との連絡が取れなくなってしまう。

風太は教授の制止を振り切り、連花が1か月前に向かった灰舞寿淵亜毛島へと向かう。爆音のEDMが流れる船に乗って島にたどり着くと、そこにはやけに陽気な島民たちが暮らしていた。とても奇妙な風習があるとは思えないが、島では「ばいぶす様」なる謎の神が祀られている。幼馴染を探して陽気な島を訪れた大学生は、やがて島の因習へと巻き込まれていく。



主人公の風太は、異様にノリの軽い島民たちに聞き込みをしながら、蓮花の消息を追う。たとえば彼女が、島の古い神社や海沿いの映えるプールへ向かったと判明した際には、どちらに行くかを選択。本作はノベルゲーム形式になっており、テキストを読んで選択肢を選ぶことで、物語が進んでいくわけだ。公称プレイ時間は15分程度。要素としてはバッドエンドを含めて、7つのエンディングが用意されている。短いプレイ時間の中で、テンポよく陽気な島民たちと島の因習を描いている点が特徴だろう。

本作を手がけているのは、国内のゲーム制作者HIJIKI氏だ。過去作としては、ホビーアニメ風の短編ノベル『マナーバトラー礼』、短編ホラー風ノベル『因習村祠破壊RTA』、インターネット上を調査する要素のある短編ノベル『パルフォン』などを制作してきた。本作では、インターネット上で勃興しつつある「トロピカル因習アイランド」なる概念がベースになっているようだ。「トロピカル因習アイランド」とは、1月25日に国内のTwitter上でトレンド入りを果たしたワードだ。元になった特定の作品はなく、「トロピカル因習アイランド」という単語から発想された、怪異や因習の存在する南国の島に関する創作やツイートがユーザー間でおこなわれている。本作ではそうした「トロピカル因習アイランド」が、ノベルゲーム形式になっているわけだ。

『あつまれトロピカル因習アイランド』はフリーゲームとして、PCおよびスマートフォン向けに公開中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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