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NetEase Gamesと24 Entertainmentが、6月17日からPC(Steam)向けにファイナルベータテストを実施している対戦アクションゲーム『NARAKA: BLADEPOINT』。プレイヤーは戦いの舞台となる島に降り立ち、現地で装備を調達しつつ最後の1人になるまで戦い続ける、最大60人でおこなうバトルロイヤル形式のアクションゲームだ。 

東洋風の世界観をもつ本作は、個性的なキャラクターの強力な固有能力、近接武器による派手な剣戟バトル、そして建物や高所を軽快に移動できるパルクールアクションが特徴だ。さらに鈎縄(かぎなわ)とよばれる道具を駆使すれば、高い建物の屋上へと飛び移ったり、敵へと一気に距離を詰めるといったワイヤーアクションも可能となっている。 
 

 
敵に発見されてもすばやく駆けまわって身を隠したり、逃げた建物の天井に隠れて逆に奇襲を仕掛けることもできる。近接武器での戦闘は単純な技の出し合いではなく、相手の動きに対応した技を選択するという読み合いが発生する。そして戦闘を補助する能力を駆使することで、本作ならではの戦い方が数多く生まれていく。バトルロイヤルという生存戦略が重要となるゲームジャンルでありながら、非常に爽快感のあるアクションを体験できるのが本作最大の魅力だ。そんな本作に興味をもった方へ、本稿では最序盤に覚えておきたいポイントをいくつか紹介していく。 
 

直感的だが奥深い操作性

 
ゲームを開始するとまずはチュートリアルが開始する。ここでは本作の基本的な操作について解説されるのだが、実際にパルクールアクションをおこなってみると、そのとっつきやすさにすぐ気がつく。なぜなら移動に関するアクションのほとんどは自動的におこなわれるからだ。 

壁に向かって走りながらジャンプすればそのまま壁に飛びつき、前進キーを押しつづけることでそのまま壁をのぼってくれる。もちろん任意のタイミングでジャンプすることが可能だ。さらにはねずみ返しのような地形でも、そこからジャンプすれば斜め上の場所へと自動的に飛びついてくれる親切設計となっている。 
 

 
ジャンプした先に何かあればしがみついてくれるので、滅多なことでは落下することはないだろう。ちなみにぶら下がった状態のまま移動をおこなうことも可能だ。状況によっては敵に見つからずに移動する手段としても活用できるだろう。慣れてくると逆にのぼってほしくない場面でものぼってしまうことがあるかもしれない。そんなときはしゃがみボタンを押せば、いつでも手をはなすことができる。 

キャラクターを操作する上でとくに重要なのは鈎縄(かぎなわ)だ。基本的な操作は鈎縄をかまえて刺した場所へと一気に接近するだけだが、ジャンプ中や落下中にも鈎縄を使うことが可能。連続で使用することで、建物から建物へと鮮やかな空中移動をすることもできる。本作に落下ダメージはないので、安心して鈎縄を用いたアクションを練習してみてほしい。 

ちなみに鈎縄は地形だけでなく敵に突き刺して一気に接近する手段としても使える。相手に向ければ、射程範囲内の敵は自動的にロックオンされ、そのまま移動することで一時的に相手をスタンさせることも可能。これは接近するだけではなく、逃げる相手を追いかける際には非常に強力な行動なのでぜひ習得しておきたい操作方法だ。注意点として鈎縄は消費アイテムなので、自分の使用頻度にあわせてしっかりと集めておくことを心がけよう。
  

戦局を左右する個性的なキャラクター

 
プレイヤーが操作するキャラクターはそれぞれ「武技」と「奥義」という固有能力をもっている。ファイナルベータテストで使用することができるのは6人で、おもに能力で使用するキャラクターを選んでいくことになるだろう。直接的な攻撃技というよりは、戦闘を補助してくれる能力が多い印象だ。 

個人的に魅力を感じたキャラクターについて、少し解説していきたい。たとえば「カナン」は瞬間移動する武技と半透明化する奥義をもち、強襲と離脱に優れたキャラクターだ。瞬間移動は戦闘以外にも高所への移動などにも便利で、半透明化は接敵にも逃走にも活躍する。実際生き残ることがなによりも優先されるソロモードでは、かなりの頻度で見かけるキャラクターだった。 

「天海」というキャラクターは、瞬間的にあらゆる攻撃を無力化して弾をはね返す武技と、金剛力士になれる奥義をもっている。後者の奥義がなによりも特徴的で、使用するとキャラクターが巨大化し圧倒的な存在感をはなつ。それだけでなく、この金剛力士はほかのプレイヤーをつかんで拘束することが可能で、ソロモードにおいては敵をつかんで叩きつけ、そしてまた敵をつかむという一方的な攻撃が非常に強力だ。 

トリオモードで活躍するのは、まちがいなく「土御門胡桃」だろう。味方ひとりを対象に選んで回復か瞬間移動を選べる武技と、自分の周囲に体力と状態異常を回復する陣を設置する奥義をもつサポートキャラクターだ。連携プレイがもとめられるトリオモードでは重宝される、貴重な回復要員である。 
 

 
またキャラクターはスキンによって衣装を変更できるだけでなく、キャラクタークリエイトによってフェイスを自由にカスタマイズできる。調整項目はかなり細分化されており、こだわる人ならば数時間は容易に費やしてしまうことだろう。スキンとキャラクタークリエイトを活用することで、同じキャラクターでありながらまったく異なるビジュアルにできるのも本作の特徴といえる。 

調整したクリエイトデータは個別に保存しておけるので、その日の気分でキャラクターの雰囲気を変えることも可能だ。戦闘の息抜きに自分好みのキャラクターに仕上げてみるのも悪くはないだろう。公式Twitterアカウントでも、幅広いキャラクター作成例が公開されている。 
 

 
基本は生き残ること

 
ファイナルベータテストでは「選ばれし者」と「エンドレス試練」という2つのゲームモードが遊べる。「選ばれし者」は一般的なバトルロイヤルモードで、装備もすべて現地調達しなければならず、倒されてしまえばその時点で終了だ。さらにはソロモードとトリオモードがあり、フレンドがいればチームを組んでプレイすることもできる。 

「エンドレス試練」は、制限時間内にどれだけほかのプレイヤーを倒してポイントを稼ぐことができるかを競うデスマッチモードだ。装備をもった状態で開始し、倒されてしまってもリスポーンすることができる。戦闘を楽しみたい人はこちらのモードがオススメだ。 

本稿では、本作独自の要素も多い「選ばれし者」をメインに解説していく。マッチングが開始されると、最初に降り立つ場所を選ぶ。こちらはマップに直接ピンを立てる形式となっており、誰がどこに降り立つ予定なのかひと目でわかるようになっている。人が密集している地域を選ぶもよし、なるべく接敵を避けるために密集地から離れた場所を選ぶのも立派な戦略だ。 

試合が始まれば、まずは装備集めをすることになる。アイテムはおもに、武器・鎧・消費アイテム・魂玉・通貨に分類される。鎧と通貨以外の装備はそれぞれ別のインベントリに収納される仕様となっており、拡張アイテムを入手することで所持上限を増やすこともできる。 

特筆すべきは魂玉である。魂玉は、装備することでさまざまな能力を付与することができるアクセサリーのようなものだ。HPや攻撃力といった基礎ステータスの底上げはもちろん、レアリティの高いものは近接武器にあらたな派生攻撃を追加したり、射撃武器のチャージ時間を大幅短縮したりと、個性的なものまでそろっている。魂玉のなかには魂斬り、烈火斬といった強力な種類のものも。魂斬りは、太刀の溜め攻撃アクションを変更するもの。烈火斬は大刀の溜め攻撃である旋風斬に火炎効果を追加するものだ。自分の戦い方にあった魂玉をピックアップしたい。 
 

 
武器・鎧・魂玉にはレベルの概念があり、白→青→紫→金色の順でランクが上がっていく。勝手に持ち物が入れ替えられることはないが、同じカテゴリでよりレベルの高いものを入手した時は自動でアイテムを入れ替えてくれるので、とりあえず全部拾ってみるくらいのつもりでいいだろう。 

さらに本作ではマップに商店とよばれるチェストが存在しており、通貨を集めることでいくつかのアイテムと交換できる。個人的に便利だと感じたのは各種インベントリ拡張アイテムで、確実に商店で入手できるので積極的に利用していこう。通貨はマップ上のアイテムを探索するだけでなく、トレジャーといったクエストをこなすことでも手にいれることができる。 

戦闘の後半では、マップに金色の商店が登場することを告知される。そこでは強力なアイテムを入手したり、ほかのプレイヤーに落雷を降らせたりできる。しかし目立つ位置にチェストがあることが多く、ほかのプレイヤーからもっとも狙われやすい商店であるということは留意しておきたい。 

時間が経過することで陰気蔓延と呼ばれるマップ収縮がおこなわれていく。バトルロイヤル系ゲームではおなじみの要素で、飲み込まれても即死するわけではないが、徐々に体力が削られていくという仕様だ。もちろん後半になればダメージも大きくなるので、必然的に狭いエリアに留まることになり、ほかのプレイヤーとの遭遇は避けられない。 

しかし筆者がプレイする限りは、本作はパルクールアクションのおかげもあって、マップ収縮の速度に追いつけないということはほどんとなかった。一方で、ゆったりと移動していると同じような考えのプレイヤーと遭遇する機会もまた多くなるので、はやめに移動してほかのプレイヤーを待つというのも状況によっては効果的だ。
 

戦いの華は近接戦闘

 
次は武器について触れておきたい。本作では近接武器と遠距離武器があり、戦闘中にいつでも切り替えることができる。敵と遭遇したときに基本的に活躍するのは近接武器だろう。チュートリアルでは近接武器の使い方について簡単な説明がされるものの、そのシステムを理解するのは少し時間がかかってしまうかもしれない。 

ファイナルベータテストで使える近接武器は4種類だが、どの武器も共通して、通常攻撃・剛体攻撃・崩しという三種類の攻撃方法が存在する。まず通常攻撃は基本的な攻撃手段であり、出が早くコンボ派生が豊富。敵に当てることでのけぞりを発生させつつ次の攻撃につなげていくことができる。 

しかしそれでは、先に攻撃を当てた方が勝つという図式になってしまう。そこで出番となるのが通常攻撃に有利なスーパーアーマー効果をもっている剛体攻撃だ。こちらの攻撃方法は通常攻撃の途中から任意に派生させることが可能で、青色のエフェクトが発生しのけぞりを無効化できる。そして中断されることなく攻撃を割りこむことができるというわけだ。 

そんな剛体攻撃へのカウンターとして用意されているのが崩しだ。こちらもコンボ中に任意のタイミングでアクションを中断し派生することができる技。金色のエフェクトが発生し武器を前方に一定時間かまえる。その受付時間内に相手が剛体攻撃をおこなった場合、相手の動作を崩すことで強制的に中断させることが可能となっている。さらに崩しに成功した場合、相手が現在かまえている武器を強制的にフィールドにドロップさせることができるという強力な追加効果をもっている。 
 

 
ここで注意したいのは、崩しで相手を止められるのは剛体攻撃のみという点。通常攻撃をうけると、カウンターに失敗してそのままのけぞってしまう。つまり本作における近接戦闘は、武器ごとのアクションを使い分けるだけでなく、三すくみの関係にある三種類の攻撃方法を使い分けて戦うのだ。 

それだけ聞くと難しいと感じてしまうかもしれないが安心してほしい。本作を実際にプレイして感じたのは、移動だけでなく戦闘もまた、基本的には深く考えず軽快におこなえるということだ。近接武器は基本的にある程度のコンボパターンが決まっており、おおむねどのタイミングで剛体攻撃がくるか予想ができるようになっているのだ。 

まず前提として近接武器は通常攻撃から開始するようになっており、剛体攻撃からコンボを始動するには溜め動作が必要となる。つまり剣戟の要となる剛体攻撃を出すためにはコンボの途中から派生させるか、溜めという隙を見せなければならないのだ。そして剛体攻撃」を発動する際に発生する青色のエフェクトはおたがいに視認できるので、何度かプレイしていけばコンボの途中で剛体攻撃がくるタイミングというのが見えてくるはずだ。 

しかし剛体攻撃も崩しに対して一方的に弱いわけではない。先述したとおり、溜め動作を必要とする剛体攻撃だが、これを逆手にとることで攻撃が発動するタイミングを任意にずらすことができる。あえて溜め時間を伸ばすことで崩しの受付時間がすぎてから攻撃をおこなうといった芸当も可能だ。 

もちろん必ずしも三すくみを意識する必要はなく、出の早い通常攻撃を連打することでハメ技のように一方的に勝ててしまうこともある。さらには近接武器によって相性もあるので、しっかりと武器ごとの特徴を覚えておきたい。ファイナルベータテストで使用することができるのは剣・太刀・大剣・槍の4種類だ。 
 

 
剣はもっともオーソドックスな近接武器で、技の出が早くコンボもつなぎやすい。溜め動作となる剛体攻撃は斬撃を飛ばすといったもので、ダウンして距離が離れた相手への牽制や追撃にも便利だ。もし迷ったらこの武器を選んでおくといい。注意しておきたいのは、挙動がシンプルなので崩しを狙われやすいという点だろう。 

太刀はリーチと挙動が剣と似ているものの、よりインファイト向けの武器だ。すばやい攻撃を出せる反面、離れた敵への対処は苦手だ。溜め動作の剛体攻撃は居合抜刀で、コンボの途中に組み込むというよりは、牽制や起き攻めで活躍する場面が多い。 

逆に大剣や槍はリーチと突進能力に優れた近接武器だ。大剣は溜め動作から一気に接近して豪快な一撃を出すことが可能。槍は突きだけでなくなぎ払いや振り下ろしの一撃も可能だ。どちらも独自のコンボルートをもっており、崩しの読み合いにはつよい部類だろう。しかし剣や太刀と比べて振りが遅く、懐まで詰められると出鼻をくじかれて苦戦することが多い。乱戦では間違いなく強力だが、一対一の勝負ではやや扱いづらい部類の武器であるといえる。 
 

ここぞという場面で役立つ遠距離武器

 
ファイナルベータテストで使用できる遠距離武器は、7種類もある。近接武器と比較すると、使用時に足が止まったり硬直が大きいものが多く、ハイスピードな戦闘では扱いづらい。しかし本作における遠距離武器はいざというときに頼れる非常に重要な存在だ。 

たとえばほかのプレイヤー同士が戦闘しているのを発見したときに、遠距離武器をもちいて邪魔したり、状況によっては一方的に倒してしまうことだってできる。逃げていく相手を無理に追いかけることなく、遠距離武器でトドメを刺すといったことも可能だ。さらにはうまく使えば、相手が近接武器をもって距離を詰めてくる前に一方的に攻撃できてしまう場面もあるだろう。 

もっとも癖がない遠距離武器が連弩だ。3連射する矢を放つこの武器は、射程も長めで当てやすい。さらには、長押しすることで装填されている矢をすべて撃つまで連射することも可能。遠くから嫌がらせをするのにも便利だ。連弩より大型かつ強力にしたのが連弩砲で、動きは遅いものの一瞬で敵の体力のほとんどを削ることが可能だ。 

単発系なら火縄銃や弓あたりがシンプルで扱いやすいだろう。火縄銃はマークスマンライフルのようなもので、ヘッドショットをきめることで遠くから相手を倒すことも可能だ。弓は逆に溜めることで中距離に、溜めずに連射することで近距離に対応できる武器といえる。 

大砲は放物線をえがいて飛んでいく玉が特徴的で、後方からの支援や高所から撃ちおろすのに長けている。五連銃はいわゆるショットガンで、溜めることで一気に5発分の弾丸を発射することができるという、非常に高い瞬間火力をもっている。最後に火炎筒は名前のとおり火炎放射器であり、射程こそ短いものの長い時間連射することができる。 
 

 
実際に本作をプレイしてみると、思っているよりもほかのプレイヤー同士の戦闘に遭遇する場面が多い。そういったタイミングで漁夫の利を狙うためにも自分に合った遠距離武器を見つけてみるといいだろう。 

同時に装備しておける武器は2つまでだが、所持できる武器の数はさらに多い。何種類も持っておき、状況によって遠距離武器を使い分ける、あるいは崩しで武器を落としてしまったときのために、予備の近接武器をもっておくといったこともできるので、実際にいろいろな武器に触れてみてほしい。 

なお、近接武器は使用していると耐久値が減り、遠距離武器は使用していると弾薬が無くなるという関係で、修理というアクションをとらなければならない。遠距離武器はリロードするという動作に慣れている方も多いだろうが、近接武器も定期的に修理しなければダメージが大幅に落ちてしまうので、戦闘後は忘れずに修理する癖をつけるようにしたい。 
 

あらたな切り口の爽快バトルロイヤル

 
バトルロイヤル系のゲームとして基本的な部分はおさえつつも、オープンワールドゲームを遊んでいるかのような爽快な操作と、三すくみの剣戟による思考の読みあいが独特な本作。東洋風の世界観もあいまって、非常に個性ある作品に仕上がっている。既存のバトルロイヤルゲームにはない新鮮さを感じたい人はぜひ触れてみてほしい。 

『NARAKA: BLADEPOINT』ファイナルベータテストは6月23日午前2時までを予定しており、Steamのストアページにて「Demoをダウンロード」から誰でもプレイ可能だ。6月22日にはアジアサーバートーナメントも開催される予定となっているので興味ある人はチェックしてみるといいだろう。製品版はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに8月12日発売予定。現在予約購入も受付中で、予約することで新武者「妖刀姫」や武者・武器スキンといった各種コンテンツを入手できる。 
 

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