拳のみで戦う『FIGHT KNIGHT』ついに11月30日配信へ。敵をぶん殴って塔をのぼる一人称視点ダンジョン探索ゲーム

 

インディーデベロッパーのTeam Sorcerobeは11月3日、一人称視点ダンジョン探索ゲーム『FIGHT KNIGHT』を11月30日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamストアページの表記によると、英語のみに対応するようだ。


『FIGHT KNIGHT』は、Team Sorcerobeが開発する、拳のみで戦う一人称視点のダンジョン探索ゲーム。舞台となるのは、世界に突如現れた塔「THE TOWER」。塔の内部にはクリーチャーが徘徊しており、ランダムエンカウント方式で戦闘が発生する。主人公であるFIGHT KNIGHTは正体不明の謎の塔にたったひとり、そして拳ひとつで挑まなければならない。NPCとの会話シーンもFIGHT KNIGHTは言葉を発さず、拳のみで会話するようだ。

本作は一人称視点のダンジョン探索ゲームと、ハイスピードなアクションゲームをミックスしたゲームだ。戦闘はリアルタイムで展開され、パンチ、ドッジ、プッシュ、カウンター、ブロックといった技で道を切り拓いてゆく。操作はキーボードとコントローラーに対応している。またエネルギーを消費して発動する超絶技巧SPECIALTIESや消費アイテムを駆使しさまざまなガントレットを装備して、戦闘を有利に進めよう。

敵はそれぞれ挙動や攻撃が異なるだけでなく、お互いのスキルが相互作用するようデザインされている。近接攻撃で挑んでくるガイコツもいれば、遠距離から魔法を放ってくる敵も登場する。そしてスタイルの異なる敵が同時に襲い掛かってくるため、拳で戦うFIGHT KNIGHTはつねに間合いに気を使って戦わなければならない。

塔には5つ以上のゾーンが存在しており、各ゾーンは複数のフロアで構成されている。各ゾーンには固有の設定、レイアウトやNPC、パズル要素、敵が待ちうけている。死んでしまうとそれまでの進行度合いは消えてしまうため、HPが減ったら宿屋に帰って休息してセーブ。そしてまた少しずつ塔内部を探索しよう。戦闘において殴りまくるだけでなく、道中の謎解き要素も殴りを利用して解明するなど、徹底して殴ることにこだわった作品となっている。


本作においては、2017年にKickstarterでクラウドファンディングが開始され、約5万2000カナダドルを集めた。その後も開発が続けられてきた作品。当初はインディーパブリッシャーのDANGEN Entertainmentがローカライズおよびパブリッシングを担当する予定であった。しかし2019年にDANGEN Entertainmentがパブリッシングを行う『Devil Engine』開発者へのロイヤリティ不払いや、当時のCEOによるパワーハラスメントを糾弾する告発がなされた。『FIGHT KNIGHT』についても、契約内容やローカライズ関連についての問題が指摘されていた。

その後Team Sorcerobeは、DANGEN Entertainmentとはすでに契約を解消したことを報告し、DANGEN Entertainmentに対しては同社の公式サイトから『FIGHT KNIGHT』の項目を削除するよう求めていた。その後ゲームは公式サイトから削除され、契約終了の手続きが正式に進められたようだ。

それからはTeam Sorcerobeはパブリッシャーなしで開発を続けていた。Kickstarterのページでは定期的に進捗の報告が投稿されている。ゲーム内のブラッシュアップやニューゲーム+要素追加など、出資者向けにゲームのアップデートを重ねていたようだ。『FIGHT KNIGHT』はこうした紆余曲折の末にSteamでリリースされるわけだ。


『FIGHT KNIGHT』は11月30日、PC(Steam)向けに配信予定。無料のデモ版はitch.ioからダウンロード可能だ。




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