『スマブラSP』アプデVer.12.0.0にてバランス調整実施。マルスの剣先が強化、話題のミェンミェンにも修正入る

 

任天堂は6月30日、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、スマブラSP)更新データVer.12.0.0を配信開始し、パッチノートを公開した。恒例となったファイター調整内容開示もおこなわれている。

強化されたファイターとして目立つのは、マルスだろう。ダッシュ攻撃と上強攻撃、下強攻撃にて「高い攻撃力の」攻撃範囲や攻撃力の強化がはかられている。高い攻撃力とは、マルスの剣先を指している。マルスといえば、剣キャラクターの中でも「剣先」の判定が重要なファイター。剣の根本ではなく剣の先で敵に攻撃を当てることで、威力や吹っ飛び力が変わる。一方で、ダッシュファイターのルキナはどの剣の部分で当てても攻撃力はさほど変わらず、それでいて基本の攻撃力もある。そのため、判定が狭いマルスの立ち位置がやや怪しかった側面がある。


しかし今回のアップデートによって、ダッシュ攻撃と上強、下強攻撃にて剣先の範囲や攻撃力が強化された。いずれも主力技というより、コンボの始点や牽制に使用する技。大規模な強化ではないものの、剣先で当てるインセンティブが増える、使い手にとっては嬉しい調整だろう。

ベヨネッタについても、軽めのアッパー調整が入っている。A連打の百裂攻撃のフィニッシュのベクトルが低くなり、距離も延びた。下スマッシュの出が早くなり、下必殺技のウィッチタイムによって相手をスローにする時間も延長。この辺りは細かな数字などを見なければわかりづらいものの、強化といえる調整だろう。バンジョー&カズーイもバースト狙い時に使える上強と横スマッシュのふっとび距離が延びている。空中後攻撃はベクトルが低めになった。


ホムラ/ヒカリについてもそれぞれ調整が入っている。ホムラは、弱攻撃2で相手にダメージモーションをとらせる時間を長くする調整が入っている一方で、横スマッシュはホールド時に相手を押し出す判定が狭まった。ヒカリについては、弱2と横スマッシュにホムラと同じ調整。そのほか、メインの復帰手段とも言える移動空中回避の無敵時間が減ったのも、使い手にとってはやや厳しい調整かもしれない。Miiファイターについては、いずれのタイプでも大きめの強化調整が入っている。

そして、いま話題のミェンミェンについても、やや弱体化調整が入った。ミェンミェンといえば、リーチの長さと技の威力、復帰性能の高さ、そして重さなどさまざまな強みを持ち、特にオンラインのシーンでは強いとされてきた。先日開催された大規模オフライン大会「篝火#4」では、プロトバナム氏がルキナとミェンミェンを使い優勝している。プロトバナム氏の腕前が凄まじいこともあるが、ミェンミェンの高リーチの高威力の攻撃がザクレイ氏を圧倒し勝利。プロトバナム氏の優勝後はTwitterトレンドにもミェンミェンがしばらく入るなど、話題の的となった。


今回のアップデートでは、ミェンミェンは上スマッシュの出が遅くなり、技の反射のタイミングも遅くなったほか、吹っ飛び距離も短縮。上必殺技も、ガケに引っ掛けてもすぐにはつかみに移行せず、一瞬待ちフレームが発生するようになった。それぞれの技威力や重さなど、コミュニティ内で議論されている項目には触られなかったが、それでも弱体化を受けたのは間違いないだろう。

全体的には『スマブラSP』らしい手堅い調整が入った印象だ。詳細については、公式のパッチノートを確認してほしい。今回のアップデートでは新ファイターとしてカズヤも追加されている。新環境に飛び込み、ファイターたちと拳を交えるといいだろう。『スマブラSP』はNintendo Switch向けに発売中だ。