中国・深センに拠点を置くShenzhen GPD Technology(以下、GPD社)は5月18日、ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN Max」のクラウドファンディングキャンペーンをIndiegogoにて開始した。価格は、プランにより8万3422円からとなっている。
GPD社はUMPC(超小型ノートPC)を手掛けるメーカーで、GPD WIN Maxは、ゲームコントローラーを搭載しゲーム用途に特化したGPD WINシリーズの新製品だ。前モデルGPD WIN 2からはSoCをアップグレードしているほか、画面サイズが6インチから8インチに大型化。さらに右アナログスティックとABXYボタンの位置を入れ替えており、アナログスティックは新たに押し込み操作に対応する。筐体の大型化に伴ってできた、ゲームコントローラー部中央のスペースにタッチパッドを搭載する点も追加要素のひとつだ。主なスペックは以下のとおり。
OS:Windows 10 Home
CPU:Intel Core i5-1035G7 4コア/8スレッド
統合GPU:Intel Iris Plus Graphics 940 64EU
メモリ:16GB LPDDR4-3733
ストレージ:M.2 2280 512GB
ディスプレイ:8インチ H-IPS 1280×800 10点タッチパネル
インターフェース:PCIe Gen 3.0 x4/SATA 3.0、NVMe 1.3/AHCI、Socket3/Socket 2
無線LAN:Wi-Fi 6
有線LAN:10/100/1000Mbps
Bluetooth:5.0
外部端子:Thunderbolt 3 x1(eGPU対応)、USB 3.1 Gen2(Type-C)x1、USB 3.1 Gen1(Type-A)x2、HDMI 2.0b(4K/60hz)x1、RJ54 x1、MicroSDXC(A2)x1
バッテリー:57Wh、11.4V==5000mAh x3
外形寸法:207x145x26mm
重量:790g
ゲームコントローラーはXInputとして認識され、SteamなどのPCゲームを楽しむ際に利用可能。GPD社によるテストでは、『CoD:MW』は47〜55fps、『フォートナイト』は46〜74fps、『Apex Legends』は42〜67fps、『Overwatch』は68〜93fps、『PUBG』は31〜50fps、『レッド・デッド・リデンプション2』は37〜63fps、『ボーダーランズ3』は45〜57fpsにて動くパフォーマンスだったという(グラフィック設定はデフォルト)。
前モデルGPD WIN 2からは、こうしたパフォーマンス面のアップグレードのほか冷却機構にも手を入れており、デュアルファン・デュアルヒートパイプを採用し、またBIOSにてTDPを15/20/25Wから選択可能となっている。そのほか、キーボードも順当にサイズアップしていることから、ゲーム用途以外にも利用しやすくなったと言えそうだ。キーボードにはバックライトが搭載される。
「GPD WIN Max」のIngiegogoでのクラウドファンディングキャンペーンは7月1日まで実施。8万3422円出資するとGPD WIN Maxを1台入手でき、2台セットで16万5767円のプランも用意されている。それぞれ1000台・200セット限定(割引率を下げたプランが今後追加される可能性はある)。出荷予定時期は2020年7月とのこと。なお、初期目標金額の約280万円はキャンペーン開始とほぼ同時に突破しており、製品化は確定となった。またGPD社は、いわゆる技適を取得する予定であることを示唆している。製品の詳細についてはキャンペーンページを確認してほしい。