『ALTER EGO COMPLEX』2020年6月にスマートフォン向けにリリースへ。自我あらしめADV『ALTER EGO』のスピンオフ有料アプリ

 

国内のインディーゲームデベロッパー・カラメルカラムは3月16日、『ALTER EGO』のスピンオフアプリ『ALTER EGO COMPLEX』を正式発表した。対応プラットフォームはiOS/Android。配信時期は2020年6月。買い切り型の有料アプリとしてリリース予定で、価格は未定となっている。

『ALTER EGO』は、カラメルカラムが開発したスマートフォン向け自分探しタップADVだ。舞台となるのは、謎の回廊。主人公は、そこに迷い込んだ旅人として、エゴ王の問いかけや、本棚のある空間で過ごす少女エスとの会話、心理テストを通じて自我をあらしめていく。

本作は、タップすることでアイテムを得て進めていくクリッカー作品のシステムが採用されており、太宰治の「人間失格」や中島敦「山月記」など、自我や自己をテーマにした著名な作品を読み進めると、EGOの入手量が増加する。また、EGOを消費するとエスとのストーリーが進められ、選択肢によって複数のエンディングが用意されている。また、開発者の大野真樹氏のTwitterによると、スピンオフのリリース後には、『ALTER EGO』本編の追加コンテンツとして、スピンオフ絡みやちょっとした追加要素の実装も予定されているそうだ。

2018年12月28日にGoogle Playストア、2019年1月3日にApp Storeで配信開始されると、その世界観や、自己のあり方を扱った独特の内容がプレイヤーから評価を集め、約3ヶ月間で40万DLを突破。2019年12月に英語への対応が行われてからは、英語圏でも人気を集めたことから、本日100万DL突破が発表されている。開発者の大野真樹氏のTwitterによると、国内55万DL、海外45万DLの内訳になっており、英語圏からは英語で出版されていない書籍の問い合わせなども送られているという。

今回正式に発表された『ALTER EGO COMPLEX』は、夢をテーマにした『ALTER EGO』のスピンオフアプリだ。公開された画像では「これは私の、夢物語」というセリフと共に、回廊を1人で歩むエスの後ろ姿が映されており、作品の内容を想像させる。『ALTER EGO』でエスのキャラクターデザインを手がけたイラストレーターいとう氏による描き下ろしイラストを多数収録するそうだ。

スピンオフアプリが開発中であることは2019年7月に明かされていた。その際には、変更の可能性があると記しつつ、絵本をモチーフにしたミニゲーム集をクリアすると、さまざまなエスの姿が見られ、ゲームの進行に応じてエスが旅人の夢を見る作品だと説明されていたが、現在はコンセプトが変わっており、ゲーム画面は追って公開されていくという。

カラメルカラムは、2014年6月に設立された国内のインディーゲームデベロッパーだ。スマートフォン向けには、会社から脱出する『THE 残業 – 脱出ゲーム』や『トリカゴ スクラップマーチ』のスピンオフ『ムシカゴ オルタナティブマーチ』、アナログゲームでは『たのしいアウトロー』などをリリースしているスタジオとなる。また、『ALTER EGO』のNintendo Switch版『ALTER EGO S』も2020年春のリリースを目標に、開発が進められている。