『ファイナルファンタジーVII リメイク』ファンは映像の細かな部分から何を読み取るか。いくつかのオマージュなど

 

『ファイナルファンタジーVII リメイク』の本格的な情報が解禁され、映像公開を皮切りに、来年3月3日に向けてキャラクタービジュアルやシステム情報が公開され始めている。過去作との表現の比較が盛んであるが、少しずつ映像に対する考察が進んでおり、ファンがいくつかのイースターエッグを発見している。まさに今調査が進んでいるということもあり、それほど多くは発見されていないが、興味深いものもあるので紹介したい。

まだ多くのユーザーには発見されていないが、いくつかの示唆が先日E3にて公開された「FINAL FANTASY VII REMAKE for E3 2019」の中に詰まっている。特に注目が集まっているのは、ティファの登場シーン。アバランチが経営する酒場7th Heavenのバーカウンター席に座っている、クラウドとティファの背中姿が映し出される場面だ。このシーンの右上にある写真をよく見ると、まさにふたりがいる7th Heavenのオリジナル版マップが確認できる。オリジナル版のマップがリメイクのトレイラーに映し出されるという、粋な演出となっている。画像の明度をかなり上げることでやっと視認できるという点では、まさにイースターエッグと呼ぶべき仕込み。

そのほか、地下鉄で戦うシーンには、右側の壁にバノーラホワイトのポスターが貼られている。バノーラホワイトは、バカリンゴと呼ばれるバノーラ地方特産のリンゴ。『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』に登場する。毒々しい見た目と“あのジェネシス”が持ち歩いていることにより、印象に残っている人も多いだろう。このリンゴを使ったドリンクを、子供が飲んでいるポスターが貼られている。後ろには紫のリンゴのイラストも。バノーラホワイトのポスターが登場するということは、前日譚となる『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』の要素がしっかり出てくることを意味しているだろう。

ちなみに、『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』に関連した話では、ジェネシスが読む“詩”に関連した看板も装い新たに登場することも確認できる。最初にエアリスが花を拾い、ミッドガルの天を眺めるわけだが、重要なのはカメラが引かれた際の背景。街のネオンや看板が光るが、左上の方をよく見ると日本語と数字らしき文字が確認できる(英語版でも同様)。よく見てみると、LOVELESSと呼ばれる場所が6月25日18時に開幕することがわかる。

「LOVELESS」とは、『ファイナルファンタジーVII』シリーズを通じて登場するワード。具体的には、ゲームの世界で有名なひとつの詩であり、ジェネシスが好む抒情詩である。それを劇にしており、看板として本編および関連作で登場する。ユーザーの一部は、6月25日18時に何か発表があるのではないかとざわついているが、オリジナルでも存在している看板ではある。バノーラホワイトもあわせて、『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』の要素が登場することが期待される。

そのほか、バレットの武器がちゃんとひとつのマテリアルの仕込まれたガトリングガンであったり、クラウドの剣がハードブレイカーのデザインだったり、映像で出てくる要素の細かな部分の作り込みがファンを喜ばせている『ファイナルファンタジーVII リメイク』。E3期間中、Twitterでもっともつぶやかれた新作というだけあるだろう(もっともつぶやかれた会社は任天堂)。

『ファイナルファンタジーVII リメイク』は、発表時の2015年のトレイラーでは『パラサイト・イヴ』シリーズのアヤのイラストを仕込むなど、何かとイースターエッグが詰め込まれている作品でもある。ヒントにできそうな関連作品も多いだけに、情報が公開されるたびにファンを喜ばせそうだ。また、すでに公開されているトレイラーからも、さらに情報が出てくることが予想される。