『ファイナルファンタジーVII リメイク』に、ひっそり4.5GBのアプデが着弾しザワつき。大きな変更はなさそうながら意味深

 

スクウェア・エニックスは2月26日に、『ファイナルファンタジーVII リメイク』向けにアップデートをこっそり配信したようだ。その内容をめぐって、注目を集めている。なお本稿には『ファイナルファンタジーVII リメイク』のラストシーンへの言及があるため、閲覧の際には留意されたい。

『ファイナルファンタジーVII リメイク』は、PS向けに発売された『ファイナルファンタジーVII』をベースにしながら、ゲームそのものを再創造した作品。グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースになっている。クラウドたちのミッドガル脱出までの物語を描いた作品であるが、オリジナルを丁寧になぞりつつ、独自の要素も盛り込み高い評価を獲得した。


同作に続く続編として、2月29日に『ファイナルファンタジーVII リバース』が発売予定。事前ダウンロードも開始されており、いよいよ発売を迎えるタイミングであるが、このタイミングで前作にも約4.5GB級のアップデートが入っており、驚きをもって捉えられている。

スクウェア・エニックスはまだパッチノートを出しておらず、はっきりとした内容は不透明。しかしながら、熱心なユーザーらは変更点を指摘しているようだ。特に目立つのは「ラストシーンのセリフ変更」だ。とはいっても、英語版の変更である。

ラストにて、エアリスが空を見上げながら「空、きらいだな」とつぶやき、そのままエンディングクレジットが流れる、本作を象徴するシーンがある。XユーザーMaria氏によると、英語版ではアプデ前はこのセリフが「I miss it. The steel sky.」となっていた。エアリスは作中で、ミッドガルのスラムについて愛着を示しており、ミッドガルの“プレートのある空”を好んでいるともこぼしている。ミッドガルから出て広大な世界に飛び出すが、ミッドガルの空が恋しいと話しているわけだ。


一方アプデ後英語版では「This sky… I don’t like it.」に変わっている。日本語の「空、きらいだな」にかなり近くなった。なお「空、きらいだな」そのものも、かなりハイコンテクストなセリフである。この言葉にはさまざまな示唆があり、ミッドガルでの日常が終わることや、今後の先行きへの不安を表した言葉でもありそうだ。また作中ではエアリスが“空を怖がっている”描写も存在。そうした文脈を汲んでか、英語版も「ミッドガルの空が恋しい」というニュアンスから、「空そのものが嫌い」というニュアンスに変更されたのかもしれない。これは『ファイナルファンタジーVII リバース』の展開に紐づいた変更の可能性もありそうだ。

ちなみに、筆者はアプデ後に日本語版をプレイしエンディングまでのシーンを一通り見たが、筆者の見る限り日本語版に変更はないと感じた。筆者はこのシーンは5度以上見ているので、何か変わっていれば気づくはずである。しかしながら、うっかり見落としていただけで何か変更があるかもしれない。それとは別に、『ファイナルファンタジーVII リバース』を前に前作のラストを遊ぶと、良い復習になるので、おすすめである。


そのほかの報告としては、幼少期のティファの服装が、『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン -』ベースのものになっているといった報告もあがっている。今後もまだまだ変更点が調査され、発見されるかもしれない。新作前に“ほんのちょっぴり変化した『ファイナルファンタジーVII リメイク』”を遊び、復習をしておくのもいいだろう。

『ファイナルファンタジーVII リメイク』は、PS4/PS5/PC(Steam/Epic Gamesストア)向けに発売中。続編となる『ファイナルファンタジーVII リバース』は、PS5向けに2月29日発売予定である。