ダンジョンRPG『Tangledeep』Nintendo Switch版売上好調。すでに移植費用は回収し、販売国ナンバーワンは日本


先日Nintendo Switch向けに配信された『Tangledeep』の開発者Andrew Aversa氏とJim Shepard氏は、同作のNintendo Switch版の売上が好調であることを弊誌に明かした。公式サイトでも同様の報告がされている。『Tangledeep』は、数々の日本タイトルから影響を受け制作されたダンジョンRPG。2017年7月にSteamにて早期アクセス配信され、昨年2月に正式リリースされた。今年の1月31日にNintendo Switch版のリリースを果たしている。

『Tangledeep』は、ローグライク型のダンジョンRPGだ。緑豊かな地下世界を舞台に、地上へつながっているとされている「Tangledeep」と呼ばれる迷宮探索を目指す。プレイヤーは、それぞれスキルや特性の異なる12種類(内3種類はアンロック)のジョブからひとつを選び、特技を決めて冒険の旅に出る。ターン制で進行するダンジョンの中を歩き、アイテムや装備を集めてキャラクターを強化し、先に進んでいくのだ。16bitへの愛が込められたかわいらしいドット絵や、旋律美しい音楽はノスタルジーを感じさせる。そのほか、ハック・アンド・スラッシュと不思議のダンジョンタイトルを混ぜたような、ダンジョンRPGとしてはやや変化球色の強いゲームプレイが特徴の作品である。

Nintendo Switch版『Tangledeep』が発売されてから1週間経った。初週の具体的な数字は明かせないながら、Nintendo Switch版の売り上げは、約半年にわたるSteam版の早期アクセス販売期間中の売り上げを上回るものであるという。この数字は非常に素晴らしいものであり、Nintendo Switch版の移植費用はすでに回収できたとのこと。なお、Nintendo Switch版がもっとも売れている国は、日本であるとも語ってくれた。割合としては33%を占めているという。

開発陣は、随分前から携帯機としての機能も果たせるNintendo Switchが“今世代においてもっともアツい”ハードであると考えていたそうだ。スタッフが『Tangledeep』にぴったりだと考えていたほか、プレイヤーの要望も極めて強かったという。そうした相性とニーズが完璧にマッチしていたこともあり、Nintendo Switch版の開発に注力しているそうだ。それゆえに、現在PS4とXbox One向けのリリースは“近くない”状態であるとのこと。

ただし、Nintendo Switch版はセーブデータまわりでのトラブルなど、少なくない数の不具合が報告されている。こうした現象を確認しており、すでに1.02アップデートを任天堂に提出したとのこと(パッチノート)。同アップデートでは、セーブデータ回復機能の追加やバグや不具合の修正のほか、左スティック押し込みでペットパーティーUIの開閉が可能になったり、ZLとZRをページスクロール用に使用可能になったり、右スティックでのミニマップ移動速度が向上したりと、操作の最適化もはかられる。フィードバックを受けながらこうした修正に取り組んでおり、プレイの快適さの向上もはかっていくとのこと。本作では、今春にはPC版向けに大型DLC「Legend of Shara」もリリース予定。セールスの好調が続くようであれば、こちらもNintendo Switch版で配信したいと話した。

両者ともに日本のファンには深く感謝しているといい、Andrew氏は『クロノ・トリガー』や『聖剣伝説』、『ファイナルファンタジー』を遊んで育ち、そうした作品から影響を受けた身として、偉大なタイトルが生まれた国の人々から遊ばれていることは光栄であるとコメント。Shepard氏は、「日本のファン」なくして本作の成功はなかったと話しており、今でもTwitchで日本ユーザーが『Tangledeep』を遊んでいるのをながめることを楽しんでいるそうだ。また、Twitterでファンアートを見るととてつもなく嬉しい気持ちになるとも話してくれた。

前述したように、『Tangledeep』はNintendo Switch版はいくつか不具合を抱えている状態であるが、目下修正中である。ゲーム内容は上々の評価を獲得しており、今後も全般的なサポートを続けていくとのことなので、興味のある方は同作を手にとってみてはいかがだろうか。