自作PCシミュレーシーター『PC Building Simulator』正式リリース。実際のメーカーのパーツを使い、理想のPCを組み上げろ

 

インディースタジオThe Irregular Corporation及びClaudiu Kissは1月30日、Steamにて早期アクセス販売を続けていたPC自作シミュレーションゲーム『PC Building Simulator』を正式リリースした。価格は、通常版が早期アクセス版と変わらず2050円。新たに発売された、サウンドトラックとゲーム内特別デザインPCケース同梱込みの「Overclocked Edition」が2570円となっている。『PC Building Simulator』は、プレイヤーがPC修理および組み立て会社の営業主として、クライアントの要望に応えていくシミュレーションゲームだ。

正式リリースにあたっては、PCパーツ3メーカーとのコラボレーションが発表された。具体的には、NVIDIAのGPU「GTX 10」シリーズが登場。「GeForce RTX 20」シリーズのGPUもFounders Editionとして登場し、ゲーム内でPCパーツとして組み込める。さらには、ThermaltakeのPCケースも実装。同じPCケースとしては、GamerStormブランドもゲーム内に登場している。『PC Building Simulator』は、すでにAMDやIntel、AntecやCooler Master、GIGABYTEなど数多くのメーカーとコラボレーションしてきたが、さらなるラインナップが追加され、内容の充実は一途をたどっている。今後もこうしたメーカーは追加されていくという。また、ほかに実装された要素としては、ヘルプなしのハードモードやSteam実績、新規BGMなどがあげられる。

『PC Building Simulator』のゲーム内容は、至ってシンプル。メールを通じて送られてくるクライアント達からの依頼に応え、その報酬でもって新たなPCパーツを購入し、受け付ける案件の難易度を上げていく、その繰り返しである。依頼の内容はウイルス除去から壊れたパーツの交換や増設、1からの組み立てとさまざま 。依頼には必ず予算が設定されており、これを遵守しなければ自社の評判はガタ落ちだ。また、依頼解決の際に手元に無いパーツは1つ1つ注文しなければならず、届くまでに日数がかかってしまうため、納期との兼ね合いを計算しながら上手く立ち回る必要が出てくる。

本作には、先述した客の依頼を解決する「キャリアモード」の他に、PCの組み方を学べるチュートリアル的な「PC構築について」モード、「フリービルド」モードが備わっている。その名のとおり、作中に実装されている全てのパーツを使用して自由に自分の理想とするPCを組むことができるモードだ。また国内では流通の少ないパーツも本作には実装されているため、実際の使い心地をイメージながら組んでみるのも醍醐味のひとつと言えよう。

このゲームは、PCをガンガン自作するレベルのユーザー向けためだけなのかといえばそうではない。本作には、先述したように、マシンを組み上げるために必要なパーツの種類から懇切丁寧に教えてくれるチュートリアルが備わっており、プレイヤーはパーツを組み込む順番から、どのパーツがPC内でどのような働きをするのかといった基礎の基礎まで知ることができる。本作は至高のマシンを目指す自作PC上級者のみならず、自作の「じ」すら出てこない初心者PCユーザーまで楽しめる一本である。興味をもった方はぜひ手にとってみてはいかがだろうか。