『レインボーシックス シージ』のマルチプレイを支えた中核スタッフ2名がGuerrilla Gamesに移籍していた。未発表タイトルに携わる

 

『レインボーシックス シージ』にてゲームディレクターを務めたSimon Larouche氏が、Ubisoft Montrealを退社したのちにEidos-Montréalにて1年勤務し、現在はGuerrilla Gamesに籍を置いていることが明らかになった。ResetEraのユーザーらがLinkedinを介して発見したのち、海外メディアEurogamerなどが報じている。

Guerrilla Gamesに移籍した『レインボーシックス シージ』元スタッフはLarouche氏だけでなく、同作でオンライン&マルチプレイデザイナーを務めたChris Lee氏も、今年10月にUbisoft Torontoから『Horizon Zero Dawn』を手がけたオランダのスタジオに活躍の場を移していた。Larouche氏もLee氏もオンラインのマルチプレイの設計を得意とし、『レインボーシックス シージ』のマルチプレイの基礎を築きあげたとされている。Larouche氏がUbisoftを離れたのは1年半以上前で、Lee氏も2015年11月からは別プロジェクトに移っており、すでに現Ubisoftスタッフにそのやり方は引き継がれているだろう。

Guerrilla Gamesは、『Horizon Zero Dawn』や『KILLZONE』シリーズを手がける、SIE ワールドワイド・スタジオのひとつ。これまでの『KILLZONE』シリーズでも高い技術を見せてきたが、『Horizon Zero Dawn』をリリースし高評価を獲得。スタジオとしてさらなる飛躍を見せた。ただし、同作は約7年の年月をかけたプロジェクトということもあり、開発のサイクルを縮めるべく、オフィスを移転しスタッフを150名増やすという、スタジオ拡大の動きを見せていた(関連記事)。こうした増員の動きが、元Ubisoft組の移籍と関連していそうだ。

両名はともに「未発表タイトル」を開発しているとLinkedinに表記されている。『レインボーシックス シージ』に携わったオンラインのスペシャリストを招聘するからには、やはりオンラインマルチプレイタイトルを作っていると予想される。『KILLZONE』の新作か、はたまた新たなマルチプレイタイトルか。いずれにせよ、Guerrilla Gamesの次回作にさらなる期待が集まっているだろう。

ちなみに、この移籍には“逆パターン”も存在する。今年3月に、Guerrilla Gamesにて『Horizon Zero Dawn』のプロデューサーを務めたSamrat Sharma氏が、Ubisoft Torontoに移籍していた(関連記事)。これまでUbisoftでキャリアを積みGuerrilla Gamesでプロデューサーを務めていた氏にとっては、里帰り。UbisoftのMontrealとTrontoはカナダが拠点で、Guerrilla Gamesはオランダにスタジオを構えている。地理的にはさほど強いつながりはなさそうだが、両スタジオ間のスタッフの移籍が活発に見えるのは、なにか結びつきがあるのかもしれない。