『Ghostwire:Tokyo』『Hi-Fi RUSH』のTango Gameworks、スタジオ閉鎖。Arkane AustinなどBethesda系スタジオ閉鎖に伴い

 

Tango GameworksとArkane Austin、そしてAlpha Dog GamesとRoundhouse Studiosが閉鎖されたとIGNやBloombergといった海外メディアが報じている。マイクロソフトが同社傘下にあるBethesda Softworks(以下、Bethesda)の人員削減を実施。それにともないBethesdaの傘下スタジオであるTango GameworksとArkane Austin、Alpha Dog GamesとRoundhouse Studiosが閉鎖したと報じられている。またTango GameworksとArkane Austinが公式Xアカウントがスタジオ閉鎖を告知している。


Tango Gameworksは、東京に拠点を構えるゲームスタジオだ。元カプコンの三上真司氏によって2010年に設立。ゼニマックス・メディア(Bethesdaの財務・法務管理会社)の傘下スタジオとして、Bethesdaをパブリッシャーとしゲームをリリース。『サイコブレイク』シリーズに始まり、近年では『Ghostwire: Tokyo』や『Hi-Fi RUSH』といった個性的な作品をリリースしていた。

Arkane Austinは、ゼニマックス・メディア傘下のArkane Studiosのスタジオのひとつ。Arkane Studiosはフランス・Lyonのスタジオのほかに、アメリカ・テキサスのAustinにスタジオを構えていたわけだ。Arkane Austinでは新生『Prey』などが開発されてきた。Roundhouse Studiosは、『Mighty DOOM』などを手がけた、スタジオ。Roundhouse Studiosは、もともとHuman Head Studiosとして活動していた、初代『Prey』を手がけたスタジオであった。


Tango Gameworksは近年リリースを続けていたものの、昨年設立者である三上真司氏がスタジオを退社。またArkane Austinは期待を寄せられていた『Redfall』のローンチに躓き苦しんでいた。そうしたスタジオ群が閉鎖されるとの報道が出ているわけだ。

複数の海外メディアは、マイクロソフトの幹部によるグループ社内メールや、内部のスタッフからヒアリングをした上で、今回の報道をしているようだ。IGNによると、Xbox Game Studiosの責任者であるMatt Booty氏は本日グループ内にメール送付。選択と集中のために、Bethesdaグループの特定のスタジオが解散および統合することになると語ったという。


それぞれのスタジオの今後の動向も報告されており、Tango Gameworksはシンプルに閉鎖されるとのこと。『Hi-Fi RUSH』のマルチプラットフォーム展開には支障はないという。Arkane Austinはスタジオが閉鎖されたものの、一部メンバーは他スタジオの合流しBethesda 全体のプロジェクトに取り組むという。『Redfall』のアップデートについては、前回で最後とのこと。

Alpha Dog Gamesもまた閉鎖され『Mighty DOOM』は8月7日にクローズ。Roundhouse Studiosのチームは、ZeniMax Online Studiosに合流するとのことである。またBethesdaのパブリッシングやコーポレートのチームもまた、こうした人員削減の影響を受けるとのことだ。

昨今欧米ゲーム業界ではレイオフが続けられており、マイクロソフトもXboxチームのレイオフを実施していた。そしてそのレイオフは傘下会社にも及び、今回のようにスタジオ閉鎖まで至るケースもあるようだ。Booty氏は、メール内でこうした厳しいリソース削減によって優先度の高いゲームの開発に集中していくとしている。とはいえ、実績あるスタジオが複数閉鎖するとなれば、ショッキングなニュースになりそうだ。