Global Sites
Valve新ゲーミングPC「Steam Machine」では、互換性OKゲームの設定変更なし「1080p・30fps」快適動作を目指す。上限60fps?デスクトップPC使いできる?開発者に訊く
今回弊誌は、ValveのSteam Machineの開発チームに対してメールインタビューをおこなった。スペック面など気になることをさまざま訊いたのでチェックしてほしい。

ValveおよびKOMODOは6月23日、ゲーミングPC「Steam Machine」を発売した。Steam向けゲームのプレイに最適化された据え置き型ゲーミングPCだ。
Steam Machineは、PCゲームをリビングルームで気軽にプレイできるように設計されているという。ハードウェア性能は小型ゲーミングPC「Steam Deck」の約6倍に相当するとのこと。1辺約160mmの立方体型の筐体が特徴で、優れた静音性能や冷却性能もアピールされている。またSteam Deckと同じく、互換性認証としてVerifiedプログラムが用意されることも明かされている(関連記事)。
今回弊誌は、ValveのSteam Machineの開発チームに対してメールインタビューをおこなった。スペック面など気になることをさまざま訊いたのでチェックしてほしい。
Steam Machineチームのインタビュー回答者
Pierre-Loup Griffais氏(プログラマー)
Yazan Aldehayyat氏(エンジニア)
Lawrence Yang氏(デザイナー)
──Steam MachineではSteamのハードウェア調査をもとにスペックが検討され、「Steam上のすべてのゲームをプレイできること」を目標にしたそうですが(関連記事)、具体的にどの程度のパフォーマンスで遊べるかといった目標はあるのでしょうか?
開発チーム:
Steam Machine Verifiedプログラムでは、ユーザーが設定を調整しなくても、画面解像度1080p・フレームレート30fpsで快適に動作することを基準としています。ユーザーの皆様が購入後、箱から出して“すぐに快適に遊べる体験”を大切にしています。
──Steam MachineではデスクトップPCのほかに、すぐに快適に遊べる体験も可能なの据え置きゲーム機もライバルになるかと思います。どのような点が強みになるのでしょうか?
開発チーム:
Steam Machineは、ユーザーの皆さんに、より多くの場所やシーンで、より自由なスタイルでSteamゲームを楽しんでいただくことを目指して開発しました。そのため、従来の小型PCやデスクトップPCにはなかった機能も新たに搭載しています。例えば、リビングのテレビとの連携をよりスムーズにするHDMI-CEC、接続の安定性を高める専用Bluetoothアンテナ、そしてSteam Controllerとの統合機能などです。
──Steam MachineはVRR(Variable Refresh Rate)に対応していますが、60fpsといったフレームレート制限が設けられているのでしょうか?
開発チーム:
Steam Machineには60 fpsのハードリミットが設けられているわけではありません。基本的には、接続しているモニターやテレビが対応するリフレッシュレートに合わせて動作しますが、ユーザー側で設定を変更することで、ディスプレイのリフレッシュレートを超えるフレームレートで動作させることもできます。VRRは、フレームレートが60 fpsで固定されていないタイトルでも、非常に快適なプレイ体験を提供してくれます。
──PCの消費電力はゲーム機の数倍に及ぶことも珍しくないですが、Steam Machineは消費電力の面で家庭用ゲーム機と比べてどの程度なのでしょうか?
開発チーム:
Steam Machineは、ゲームプレイ時の消費電力において、コンソール機やデスクトップPCと比較しても優れた電力効率を実現しています。さらに、アイドル時やスリープ時の電力消費も最適化しており、使用していない間の消費電力を最小限に抑えています。
──Steam Machineのスペックを決めるにあたって、どのようなヒアリングをしましたか?
開発チーム:
Steam Machineの開発にあたっては、ユーザーの皆さんのニーズに応えられる製品となるよう、Valve社内外のゲーマーやゲーム開発者と連携しながら開発を進めてきました。
──Steam Machine ではSteam Deckと比べて、ハードコアなゲームをプレイする需要も高まるかと思います。特にオンライン系タイトルではアンチチート技術の導入も重要ですが、Steam Machineではどのような対応がおこなわれていますか?
開発チーム:
現在も、さまざまなアンチチートサービスへの対応を進めています。BattlEyeおよびEasy Anti-Cheatについては、SteamOS上でサポートしていますが、利用するためにはゲーム開発者側で有効化(オプトイン)していただく必要があります。
一方、カーネルレベルのアンチチートについては、SteamOS上での対応が依然として技術的に難しい課題となっており、引き続き対応に取り組んでいます。
──旧SteamLinkやSteam Deckでは「PCゲームをリモートで」といったスタイルを提唱してましたが、ユーザーにとってネイティブとリモートでどう体験価値が異なると思いますか?
開発チーム:
私たちが重視しているのは、ユーザーの利用シーンと柔軟性です。Steam Linkとリモートプレイ機能により、ユーザーはSteamがインストールされたさまざまなデバイスからゲームにアクセスし、プレイすることができます。
ユーザーによっては、Steam MachineからSteam Deckへゲームをストリーミングしたい場合もあれば、デスクトップPCからSteam Machineへ接続したい場合、あるいはSteam Linkアプリを使用してモバイルデバイスでプレイしたい場合もあると思います。そうした多様なプレイスタイルに対応したいと考えています。
──AMDは超解像技術「FSR4」のRDNA3への展開を2026年中に行う予定ですが、RDNA3を採用しているSteam MachineでFSR4への対応を予定しているのでしょうか?
開発チーム:
私たちは、AMDと連携しながら、Steam MachineでのFSR 4対応に取り組んでいます。現時点ではまだ、具体的な時期についてはお伝えできませんが、近日中にお知らせできる予定となっており、ユーザーの皆さんにSteam Machineで実際に体験していただけることを楽しみにしています。FSR 4により、アップスケーリング時の画質は大きく向上する見込みです。
──Steam DeckもLinuxOSとしての利用は可能でしたが、Steam Machineはデスクトップになったことで、よりLinuxのPCとしての意味合いが強くなったと思います。SteamOSのPCモードをSteam Machineに合わせたアップデートなどは実施しているのでしょうか?
開発チーム:
Steam Machineには、Steam Deckと同様にキーボードとマウスによる操作に対応したデスクトップモードを搭載しており、ユーザーの皆さんにとって馴染みのあるデスクトップ環境を提供しています。今後もSteamOS全体の改善を続けていく方針であり、デスクトップ体験の向上もその一環です。今後のSteamOSにどのような機能を期待されているか、ぜひユーザーの皆さんの声を聞かせていただきたいと思っています。
──ありがとうございました。
「Steam Machine」は、国内向けにはValve製品の正規ディストリビューターであるKOMODOより販売されている。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。


