『マビノギ英雄伝』世界観の骨太アクションRPG『Vindictus: Defying Fate』プレビュー試遊感想。「“テスト不評”から大改善」のバトルは、刹那の攻防が気持ちいい猛攻&重厚な味わいに進化
本稿では、『Vindictus: Defying Fate』のアクションがどのようなものなのか、プレイレポートをお届けする。

ネクソンは現在、『Vindictus: Defying Fate』を開発中だ。対応プラットフォームはPC(Steam)およびコンソールを予定しており、配信時期は未定。
『Vindictus: Defying Fate』は、MORPG『マビノギ英雄伝(Vindictus)』と同じ世界観を採用する3DアクションRPGだ。ケルト神話をモチーフとしたファンタジー世界を舞台に、運命に抗う者たちの物語が繰り広げられる。

本作は昨年6月に、だれでも参加できるアルファテストを実施。Unreal Engine 5で描かれる美麗なグラフィックと、緊張感のあるボス戦などが評価され、大きな賑わいを見せていた。その一方で、アクションのクオリティには賛否があったことが、アルファテスト終了後に開発者の口から語られていた。
今回ネクソンはアルファテストのフィードバックを受けて、アクションの改善に焦点を当てたクローズドなオンラインデモセッションを実施した。本稿では、改善された『Vindictus: Defying Fate』のアクションがどのようなものなのか、プレイレポートをお届けする。
なお、今回のオンラインデモセッションのバージョンは開発中のものであり、製品版とは異なる。また、製品版では多言語への対応が予定されているが、オンラインデモセッションでは日本語がサポートされていないため、本稿内の用語については公式表記とは異なる場合がある点についても留意いただきたい。
爽快感抜群。とまらない連撃アクション
『Vindictus: Defying Fate』のアクションは、いわゆる弱攻撃に相当する「一般攻撃」、強攻撃に相当する「スマッシュ」、ガード、そして回避を基本とする、比較的シンプルな構造となっている。2種類の攻撃は押す順番の組み合わせにより、状況に応じた多彩なコンボ攻撃に派生する。これにプレイアブルキャラクターそれぞれに用意された固有の特殊操作と、アクティブスキルが組み合わさるので、シンプルな操作ながら、できるアクションの幅はなかなかに広い。
アルファテストでは「攻撃、回避、ガード、移動といった他のアクションへの切り替え自由度が低く、スピード感に欠ける」という評価があったらしいが、改善を経た今回のオンラインデモセッションで筆者は真逆の印象を受けた。このゲームの戦闘は「ずっと動き続けている」と感じるくらいスピード感がある。
本作には、いわゆるスタミナにあたる、基本アクションを行う際のコストが存在しない。そのため戦闘では、常に攻撃アクションをとり続けることができる。高難易度のアクションRPGでは、どうしても敵の攻撃に対処するための受けや待ちの時間、リソース回復のための小休止が必要になり、アクションが受動的になりがちだが、本作はこういった待ちの時間が短く、プレイヤーからの能動的なアクションを評価するつくりになっているように感じられた。

また、「一般攻撃」の全体モーションが短く、防御系のアクションでキャンセルできるポイントが多い点も、戦闘のスピード感向上に一役かっていると感じた。雑魚戦闘では敵が怯みやすく、とにかく攻めが重要な勢いある戦闘が繰り広げられる印象。一方ボス戦闘では「一般攻撃」で敵に張り付きながら、敵の攻撃に対しては即座に回避やガードでしのぎ、隙を見てダメージの高い「スマッシュ」を狙うメリハリある戦術が基本になっていきそうだ。
興味深いのは、オンラインデモセッションで使用できた4体のプレイアブルキャラクターが、まったく異なる防御・回避メカニクスをもっていた点だ。たとえば片手剣と盾を装備した剣士「フィオナ」はガードに秀でており、盾を構え続けることで鉄壁のガード性能を得られる。その一方で、双剣を使う「リシタ」はガードが使用できない。そのかわりとして回避性能が優れており、4キャラの中では唯一、回避を2連続で使用できる。後述の「精密アクション」と「フラッシュアクション」にもキャラごとの防御・回避特性が反映されており、それぞれ違った手応えを楽しめる設計だ。
実際にプレイしていて、防御だけでは対応しきれない攻撃を多用するボスに対しては、フィオナよりもリシタの方が戦いやすく感じた。本作ではダンジョン内の休憩ポイントで自由にキャラクターを変更することができるので、ボスに苦戦した際には、どう攻めるかではなく、どう守るかに注目してキャラクターを選ぶのもおもしろそうだ。

たしかな“重み”を感じる精密アクション
本作の戦闘における“気持ちいいポイント”のひとつが「精密アクション」と「フラッシュアクション」だ。これはジャストガードやジャスト回避に相当するもので、対応する攻撃に対して決めることで、大きなリターンを生み出す。発動条件についてもキャラごとに違い、それぞれのアクションに対してガードと回避を使い分ける必要があったり、「攻撃に攻撃をぶつける」力技で発動したりと、敵との相性やプレイヤーの好みによるキャラ選択に影響する要素となっている。
「精密アクション」は青い光の攻撃予告に対してジャストタイミングで防御・回避などのアクションを成功させることで発生し、成功させるとスローモーション演出とともに強力な一撃を放つ。重みのある演出が、軽やかに動きまくれる本作の戦闘において、いい意味でメリハリになっていて爽快だ。
「フラッシュアクション」は黄色い光の攻撃予告に対してジャストタイミングで防御アクションを成功させることで発生。「精密アクション」と比べると演出は軽めだが、アクティブスキルのクールダウン時間が加速するため攻撃の回転率が上がる重要アクション。また、取得しているアビリティによっては専用モーションの追撃を行うことができる。黄色い予告がつく攻撃は突進系の攻撃や、大ぶりな範囲攻撃であることが多く、回避時に自分と敵の距離がひらくことが多い。こういった攻撃に対して、うまくアクションを行うことで、専用の追撃モーションで密着位置まですぐに戻れる、というような意図を感じた。

また、これらのジャスト防御・回避系のアクションに成功すると、敵のダウンゲージが大幅に上昇する。ダウンゲージが最大になると敵は一定時間無防備な状態になり、特殊なフィニッシュアクションで大ダメージを与えることができる。ボスに対するフィニッシュアクションは特別な演出となっていて、いずれも派手で、これも爽快感抜群だ。
筆者が一番気に入ったのは大剣使いのキャラクター「フィオナ」のフィニッシュアクションで、敵に突き刺した大剣を下から上に振りぬく瞬間のヒットストップが、攻撃の重量感をうまく表現していて非常に気持ちがいい。アルファテストではアクションの打撃感不足が課題のひとつに挙げられていたが、今回のオンラインデモセッションを見る限り、演出面もいい進化の仕方をしているようだ。

以上、『Vindictus: Defying Fate』オンラインデモセッションのプレイレポートをお届けした。フィードバックを受けての改善は着実に進んでいるようで、基本的なアクションゲーム部分の手触りとしては申し分なく、名作になる素質は十分に感じられた。
今回のオンラインデモセッションではアクション以外の部分にはほぼ触れられなかったが、本作にはキャラクターカスタマイズやマルチプレイなど、アクション以外の魅力もまだまだある。新たなプレイアブルキャラクターや、ダンジョンなども着々と開発が進められているようなので、正式リリースでのさらなる冒険の広がりにも期待したい。
『Vindictus: Defying Fate』はPC(Steam)およびコンソール向けに発売予定。発売時期は未定だ。
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