GIGABYTEがQD-OLEDディスプレイの保証期間を1年から3年に延長。OLEDの寿命改善で保証が手厚く、画面焼けも対象

 

GIGA-BYTE TECHNOLOGYは3月25日、GIGABYTE/AORUS ブランドで販売しているQD-OLEDディスプレイについて、保証期間を1年間から3年間に強化したことを発表した。対象となる発売中の製品はAORUS CO49DQ。発売予定製品ではAORUS FO32U2P、AORUS FO32U2、AORUS FO27Q3、MO34WQC、MO34WQC2などが対象となるようだ。なおAORUS FO48Uのみ、3年間保証の対象外となる。


QD-OLEDとは、有機EL(OLED)を用いたディスプレイの技術のひとつだ。量子ドット(QD)と呼ばれる数ナノメートルサイズの半導体微粒子に光を照射することで発光する。またこの微粒子のサイズによって、発光する色を変えることができる。QD-OLEDは個々のピクセルが個別に発光するためにバックライトが必要なく、黒色の表現がより鮮明になるという。加えて液晶などと比較した際にも高い応答速度を実現している。また、OLEDディスプレイは画質の高さ・消費電力の少なさなどがメリットとされる一方で、LCD(液晶)ディスプレイなどに比べて焼き付き・経年劣化が早い課題もあり、技術的改善が進んでいる。

GIGABYTEはこのQD-OLEDディスプレイについて、アスペクト比32:9となる、49インチのモニター・AORUS CO49DQを1月26日より日本で発売中。16:9の画面を1枚のモニターで2画面に分割できる広さが特徴。またGTGにて応答時間0.03ms、リフレッシュレートが最大144Hzと、大迫力のゲームプレイを楽しむのに適しているといえるだろう(関連記事)。そのほかにも、AORUS FO32U2P など、OLED ゲーミングディスプレイが複数発売予定となっている。


今回そうしたQD-OLEDディスプレイ製品について、GIGABYTEが保証期間を1年から3年に強化したと発表した。加えて今回の発表前に対象商品であるAORUS CO49DQを購入していたユーザーに対しても、3年間の保証がおこなわれる。他社のQD-OLEDディスプレイ製品では1年から3年の期間を保証期間としているところが多い印象。3年という長期にわたる期間の保証は、ユーザーとしても十分に安心できるラインだろう。またGIGABYTEによると、画面焼けも保証の対象となるため、焼き付きが気になる有機ELディスプレイには嬉しい期間延長といえる。

直近では、MSI(Micro-Star International)が3月5日に、MSI QD-OLEDモニターシリーズの保証を液晶モニターと同等の3年保証とすることを発表していた。MSIによると、パネル保護機能の「MSI OLED CARE 2.0」に、「タスクバー検出」「マルチロゴ検出」などの焼き付き対策がさらに追加された。このことによってOLEDの寿命が延び、保証期間が延長できたという。

GIGABYTEにおいても、たとえばAORUS CO49DQでは、同じ画像が同じ場所に表示され続けないように画素をわずかに移動する「ピクセルシフト」や、長時間使用後にピクセルクリーニングが実施できるように設定されている。こうした、OLEDそのものの寿命を延ばす技術やハードウェアが進歩したことにより、保証期間を伸ばせるようになったのだろう。そうした背景もあり、日本国内発売が2021年で比較的旧型となるAORUS FO48Uは対象外とされたようだ。


GIGABYTE はこの保証期間の延長について、ユーザーに安心感と信頼感を提供できると確信しているとのこと。またGIGABYTEは、サービスの強化だけでなく、輸送における物理的な保護の強化も図るという。具体的には、輸送中に画面上への擦り傷が発生する可能性に備え、画面表面に保護フィルムを貼り付けるとのこと。サポートや保護が充実していくことで、よりディスプレイの購入に踏み切りやすくなるかもしれない。

GIGABYTE のQD-OLEDディスプレイについて、今回3年となった保証期間の対象商品は、発売中製品ではAORUS CO49DQ。発売予定製品ではAORUS FO32U2P、AORUS FO32U2、AORUS FO27Q3、MO34WQC、MO34WQC2などが対象となる。なおAORUS FO48Uについては、従来の1年間保証となる。