Steamの今年上半期の売上が約1兆7900億円で「10年前の約5倍」まで拡大したとする調査報告。成長を続ける超巨大プラットフォーム

Alinea Analyticsの調べによると、今年上半期のSteamは10年前の約5倍の売り上げを記録しているのだという。

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ゲーム市場データ分析会社のAlinea Analyticsは7月9日、Valveが運営するSteamにおける、2026年上半期収益の推計を公開した。推計によれば上半期時点で総収益が111億ドル(約1兆7900億円)に到達し、過去最高収益を達成。10年前と比較すると約5倍にまで成長しているという。

ValveはPC向けゲームプラットフォームSteamの運営元だ。2003年の運営開始以降、インディーからAAAタイトルまで幅広いパブリッシャー・デベロッパーやユーザーによって利用されており、PCゲーム市場ではトップクラスのシェアを獲得している。一方でValveは非公開企業であり、運営体制や売上などが公式に公開される機会は少ない。

今回はそんなSteamについて、Alinea Analyticsが収益の推計をおこなっている。同社は公表されている売上本数などの2万5000件以上の実測データベースから市場の分析を実施。同社が独自に集計したデータに基づく推計では、2026年の上半期では、Steamにリリースされたゲームによる収益が111億ドル(約1兆7900億円)を記録したという。これは昨年の上半期と比べると14.5%増となるという。

また2017年上半期と比較すると実に4.7倍にまで成長しており、すでに2020年の年間売上を超えているそうだ。2020年頃といえば、新型コロナウイルスの流行によるロックダウン対応などもあり、家庭などで楽しめるゲームの注目度が高まった時期だ。当時は実際にSteamのアクティブユーザーの増加も見られた(関連記事)。一時的に需要が高まったこの時期をはるかに超える収益を上げているようで、Steamの大幅な成長傾向がうかがえる。

『Forza Horizo​​n 6』

Steamの収益の特徴としては、旧作の売上割合が年々拡大しているという。総収益に対してその年にリリースされた新作売上の割合は、2024年上半期では29%、2025年上半期では27%だったのに対し、2026年上半期においては21%に留まっているという。年々過去リリースされたタイトル、いわゆるバックカタログの売上が拡大しているのにともなって、総収益も伸び続けているというかたちのようだ。

Alinea Analyticsはこの旧作の拡大について分析しており、まずSteamでは次々とゲームがリリースされており、バックカタログのラインナップは年々充実する一方だと指摘。一方の新作は昨今のハードウェア価格の高騰もあり、一般消費者の目から見て、それほど大きなグラフィック面での進歩を示せていない可能性があるという。またシリーズ作においては新作のリリースによって旧作の売上も伸びる波及効果も見られており、こうした要因がバックカタログの売上拡大につながっていると伝えている。

とはいえ新作もヒットタイトルは出ており、Alinea Analyticsによると今年上半期では特に『Forza Horizo​​n 6』や『バイオハザード レクイエム』、『紅の砂漠』の売上額が際立っていたそうだ。この3作品はいずれもSteamにおいて、1億9000万ドル以上(約307億円)の売上高を記録したという。また続くタイトルとしては『Slay the Spire 2』、『Subnautica 2』、『めっちゃカメレオン』が挙げられている。

『めっちゃカメレオン』

なおAlinea AnalyticsはそのほかSteamが成長を続けている理由について、中国を筆頭にしたアジアのプレイヤーの流入、ゲームタイトルそのものの価格上昇、協力プレイタイトルのヒットなども挙げている。今回の報告はあくまでAlinea Analyticsの推計であり公式発表された数字ではないことは留意したいが、さまざまな要因が複合した結果のさらなる躍進なのだろう。

Steamではホリデーシーズンの年末商戦によって、下半期はさらに売上が伸びる傾向にあるとされている。“過去最高”の収益を記録し続けるSteamの、下半期の動向も注目されるところだ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

記事本文: 2020