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セクハラ疑惑でクビの元Bungieディレクター、「約300億円の損害賠償」求めて訴えたSIE・Bungieと和解。「結果に非常に満足」と“謎多き”報告
Bungieにてディレクターを務めていたChristopher Barrett氏は7月9日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントおよびBungieを相手取って提起していた訴訟について、和解に至ったことを報告した。

Bungieにてディレクターを務めていたChristopher Barrett氏は7月9日、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)およびBungieを相手取って提起していた訴訟について、和解に至ったことを報告した。同氏は両社に対して、2億ドル(約325億円)以上の損害賠償を請求していた。今回の和解において、和解金の有無を含めどのような条件で合意したのかは明かされていない。
Barrett氏は、Bungieに1999年から在籍していたベテランスタッフだ。『Destiny 2』の開発にディレクターのひとりとして携わったほか、当時開発中であったリブート版『Marathon』でも当初ディレクターを務めていた。しかし、2024年3月には『Marathon』のディレクターが別のスタッフであるJoe Ziegler氏に交代していたことが発覚。Barrett氏はその後Bungieを解雇される運びとなった。

Barrett氏の解雇の理由は、複数の女性社員が同氏の不適切な言動に関して人事部に相談し、社内調査を踏まえて不正行為にあたると判断されたためだという。問題視されたのは、女性部下の容姿や交際関係に踏み込むなど、性的な含みをもつ、いわばセクハラにあたるような言動だったとされる。その後同氏の解雇を巡っては、女性社員や関係者への取材に基づく内容がBloombergなどによって報じられた。こうした状況を受けて同氏は2024年12月にデラウェア州衡平法裁判所にて、SIEとBungieを相手取り訴訟を提起(GamesBeat)。不正行為について否定し、解雇は契約違反であり、報道の情報源がSIEまたはBungieの関係者だという推測から名誉毀損も訴えていた。
なお提訴においてBarrett氏側は、2022年にBungieがSIEに買収された際に、同氏が保有していたBungieの株式などに対する対価やリテンションボーナスを複数年に分けて受け取る契約を結んでいたと説明していた。2022年と2023年には一部が支払われていた一方、2024年から2026年にかけて支払われる予定であった残額は約4500万ドル(約73億円・現在のレート)だったという。同氏はSIEおよびBungieがこの支払いを免れるために、社内調査でBarrett氏の不正行為を“でっち上げ”て不当に解雇したと主張。SIEおよびBungieに対し契約違反や名誉毀損などを理由に、2億ドル以上の損害賠償を請求していた。
本訴訟は2024年12月に提起。その後2025年2月にSIEとBungieからは、128ページにおよぶ答弁書が提出され、当時Barrett氏が女性社員と交わしたメッセージなどが詳細に明かされていた。そうしてSIEとBungieはBarrett氏の解雇に十分な理由があったとし、同氏の主張する契約違反以外の訴因をすべて棄却するように裁判所に申し立てていた(関連記事)。一方Barrett氏は、そうしたメッセージは文脈を欠いた抜粋であり、双方が友好的に会話していた部分もあると主張し、不正行為には当たらないと反論していた。

そんな本訴訟についてはデラウェア州衡平法裁判所が2025年12月、実質的には金銭賠償をめぐる争いであり、同裁判所の管轄には入らないとして事件を却下。その後Barrett氏は2026年1月に、デラウェア州上級裁判所にてほぼ同様の内容で再提訴していた(The Game Post)。
再提訴から約半年を経て、Barrett氏およびSIE・Bungieの共同声明として、本件が和解に至ったことが報告されたかたちだ。和解金の有無も含め、どのようなやり取りがあったのかは不明。ただBarrett氏は「結果には非常に満足している(The outcome is one I am very satisfied with)」と述べており、『Marathon』のクレジットにも新たに同氏の名前がOriginal Game Directorとして追加された。同氏にとって一定の成果を含む和解だった可能性はありそうだ。

なおBungieでは先日大規模なレイオフがおこなわれ、『Destiny』開発チームの大半および『Marathon』の開発チームの一部が人員削減の対象となったことが伝えられた(関連記事)。スタジオ体制の見直しが図られているなかで、“再提訴”を伴って継続していたBarrett氏による訴訟が、再提訴から約半年で和解に至ったかたちとなる。
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