パスワードづくりゲーム『The Password Game』無料公開され“難しすぎる”と注目浴びる。次々と継ぎ足されていくトンデモ条件

 

プログラマーのNeal Agarwal氏は6月27日、『The Password Game』を同氏の個人サイト上で公開した。ブラウザ上で動作するゲームとなっており、PCおよびスマートフォンから無料でプレイ可能だ。本作は“難しすぎる”ゲームとして話題になっているようだ。


『The Password Game』はパスワード作成をユニークに取り扱ったパズルゲームだ。セキュリティ上の安全性を確保するため、パスワード作成にはいくつかルールが設けられていることが多い。「一文字以上の数字・大文字を含む」などの条件を満たしたパスワードの作成に悩まされた方もいるだろう。本作ではそのような条件たちが次々に提示されていく。やがてはすべてのルールを満たすパスワードを作ることが必要となる。

まずは入力欄に適当な文字を入力すると、満たさなければならないパスワードの条件が提示される。これを満たすと、また次の条件が提示される。条件をクリアするごとに、新たなルールが追加されていくのだ。最初は「最低5文字」や「数字や大文字を含む」などの簡単なルールが示される。しかし後半になるほど、複雑で荒唐無稽なルールが追加されるようになる。

一例としては、突然Googleマップのストリートビューが提示され、「パスワードはこの国の名前を含む」とのルールが追加される。すると実際にストリートビューから国の名前を推測して、パスワードに入力しなければならないわけだ。もちろん正しい国の名前を入力しないと、条件をクリアしたことにならない。次第にパスワードづくりという建付けは変わっていき、難解な問題を解いていくゲームになっていく。


また本作の難しさは、提示されるすべてのルールを満たさなければならない点にもある。追加された新たなルールを守ろうとした結果、以前のルールを破ってしまう事態が発生するのだ。たとえば「パスワード内の数字は足して25になる」というルールがあれば、これ以降パスワードに数字を追加するだけで25をオーバーしてしまう。その場合はどちらの条件も満たすように、パスワード内の数字を新たに調整する必要がある。後半になるほどルール同士の干渉が増え、その都度全体を調整しなければならない。本作が難しいと評されるのは、こうした点にあるわけだ。

なおルールを破った場合、該当のルールは上部に移動し赤で分かりやすく示される。また、パスワードの訂正すべき箇所もすべて赤で分かりやすくマークされる。調整すべきところは一目で把握できるようになっているので、少なくとも増えていくルールを都度覚えていく必要はないだろう。


本作を手がけるのは、ニューヨークに拠点を置く個人開発者のNeal Agarwal氏だ。同氏は以前よりユニークなプログラム開発をおこなっており、個人サイト上で公開してきた。本作は同氏のこうした活動の一環として制作されている。ほかにはゲーム以外の作品も多く、隕石の衝突被害をシミュレートする「ASTEROID LAUNCHER」や、不思議なストリートビューを紹介する「Wonders of Street View」なども公開されている。

ちなみにAgarwal氏は多くの人が本作をクリアしている様子をみて「人間の精神の強さ」に感嘆を表している。自分の精神力の強さを試してみたい人は、すべての無理難題を満たすような完全なパスワードづくりに挑戦してみるといいだろう。


『The Password Game』はブラウザ向けに無料公開中だ。