『ポケモンGO』“過去最低の月次売上記録”との報道をNianticが否定。「売上推計は間違いがち」と斬る

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任天堂とNianticによる位置情報ゲーム『ポケモンGO』について、とある売上推計をもとにして「1か月の売上として最低を記録した」との報道があり、Nianticがデータの正確性を否定する一幕があった。

Nianticは、位置情報ゲームの開発・運営で知られる企業。『ポケモンGO』は、任天堂とNianticが手がける人気の位置情報ゲームだ。本作は2016年にローンチされ、わずか1年間で世界累計ダウンロード数が7億5000万回を数えたと報告されている。また、調査会社Sensor Towerによる推計として、本作の2020年における売上は約10億ドル(当時のレートで約1000億円)の大台を突破したとされている(gamebiz)。長期サービスゲームとして、息の長い人気を誇っている作品だ。


そんな本作について、海外メディアMobilegamer.bizが、調査機関AppMagicのデータをソースとして今年4月の売上推計データを報告。一方のNiantic側が「不正確である」として報告の内容を否定する一幕があった。Mobilegamer.bizが公開した今年4月のモバイルゲーム推定売上ランキングによれば、TOP10には『原神』や『PUBG Mobile』といった作品が並んでいる。しかし、首位常連だった『ポケモンGO』は12位となり、その売上は約3470万ドル(約46億円)と推定。1か月間の売上として、5年ぶりの最低売上記録更新となったとされている。

一方のNianticは、Mobilegamer.bizの伝えた内容を真っ向否定している。同社は別の海外メディアEurogamerに対して、基本的に同社はこうした売上推計にコメントすることはないとの方針を伝えつつ「サードパーティーによる推計はしばしば間違っており、これもそのひとつ」と伝えた。また、「今年の収益は、昨年に匹敵する」としており、そもそも同社としてはイベントなどに左右されやすい月別の売上を注視してはいないとも伝えている。最低売上記録との報道を、真っ向から否定したかたちだ。


なお、今回と類似のケースとして、モバイルゲーム『誰ガ為のアルケミスト』開発・運営側が推計売上データの正確性を否定する一幕があった。同作3周年記念ファンミーティングにて、プロデューサーの今泉潤氏が登壇。ユーザーからの「売上が下がっているとの予測があるが大丈夫か」との質問に答えていた。今泉氏は、市場データ調査機関AppAnnie(現data.ai)に言及しつつ、同作は頑張っているとコメント。スライドを交えて、売上推計については「事実と異なりますので信用しないでください」「売上は安定している」とする一幕があった。開発・運営側が推計データに言及するのは珍しいものの、時としてきっぱりとその正確性を否定する動きもあるわけだ。

なお、『ポケモンGO』については、リモートレイドの仕様変更を巡ってユーザーからの反発が寄せられる一幕もあった(関連記事)。一方で、今回の声明のなかでNianticは「今年の変更がすでに、リモートではないレイド参加を増加させている」とコメント。今後数か月のうちに新要素を導入予定である点についても、楽しみにしていると前向きに伝えている。

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