『ポケモンGO』にてリモートレイドパス値上げ&リモートレイド1日5回までに変更へ。「長きにわたって愛されるため」の調整に反発集まる

 

Nianticは3月31日、『ポケモンGO』にて4月7日午前3時実施予定の「リモートレイド」に関する調整内容を発表した。リモートレイドパスが値上げされるほか、1日におこなえるリモートレイドの回数に上限が設けられるという。


『ポケモンGO』は、任天堂とNianticが手がける位置情報ゲーム。本作には協力コンテンツ「レイドバトル」がある。ほかプレイヤーと協力し「ボスポケモン」と呼ばれる強力なポケモンと戦うアクティビティだ。レイドバトルに参加するためには、無料で手に入るものの入手数が制限されたレイドパスか、有償のプレミアムバトルパスもしくはリモートレイドパスが必要となる。

リモートレイドパスは、レイドへの遠隔参加を可能にしてくれる。本作は位置情報ゲームゆえに、本来はボスポケモンの出現位置まで、現実世界で近づかなければならない。しかし、リモートレイドパスなら離れた場所のボスポケモンにも挑めるわけだ。

今回、4月7日午前3時に実施予定のリモートレイドに関する調整内容が発表された。まずはリモートレイドパスの価格変更などについて。リモートレイドパス1個および3個セットが値上げとなるほか、プレミアムバトルパス3個セットがショップに新規登場する。なおポケコインはまとめ買いするとお得になるものの、1ポケコインあたり約1円~1.6円となる。

リモートレイドパス1個
100ポケコイン→195ポケコイン

リモートレイドパス3個セット
300ポケコイン→525ポケコイン

プレミアムバトルパス3個セット
250ポケコイン

またリモートレイドの参加回数にも制限が設けられ、1日最大5回までになるという。さらにリモートレイドパスは大発見のリワードでも入手可能になるとのこと。大発見とは、フィールドリサーチ7日分のボーナス報酬だ。そのほか調整後は、トレーナーが一度に所持できるリモートレイドパスは3つまでとなる。3つ所持した状態で大発見で獲得すると、代わりにプレミアムバトルパスを受け取ることができるそうだ。また現地で伝説レイドバトルに参加したトレーナーは、獲得できるアメXLの数が以前より増加するとのこと。

今回の変更はユーザーに「長きにわたって愛されるゲーム」にするための調整だという。変更後は、リモートレイドパスが値上げされる代わりに大発見で入手可能になる。ポケストップを巡る重要性も高まり、外で遊ぶユーザーを増やす意図もありそうだ。一方で少額課金要素のあるゲームにおいて、アイテムの値段はセンシティブな要素でもある。昨年10月にはポケコインの価格自体が約30%値上げされており、今回リモートレイドパスはさらに上乗せで値上げされたともいえる。

海外掲示板Reddit上にも今回の調整を受けて複数のスレッドが投稿。調整を問題視するユーザー反応が多数寄せられている。スレッド内にはリモートレイドを生命線にしていたというユーザーが多く見られ、値上げやリモートレイド回数制限に批判を寄せている。出勤前に本作をプレイしているというユーザーは、時間帯からレイドバトルにプレイヤーが集まらないと指摘。今後はライフスタイルにあわせた柔軟な遊び方ができなくなる懸念もあるだろう。

またスレッド内には、地元のプレイヤーコミュニティのマナーの悪さから、ほかのプレイヤーと対面しながらおこなう通常レイドバトルが好きではなかったというコメントも。リモートレイドが遊びやすい現状の仕様を気に入っているそうで、今回の調整を残念がっている。いずれにせよ、リモートレイド主体で遊んでいたユーザーはプレイスタイルを変える必要性も生じるだろう。

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byu/SilphMods from discussion
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そのほかReddit上には本作の“ストライキ”を呼びかけるスレッドもみられる。現地時間4月6日のアップデート後最低でも1週間は本作のリモートレイドパス/プレミアムバトルパスの購入を控え、冒険モードをオフにするよう呼びかけている。今回の調整発表を受け、各ユーザーコミュニティでは批判が渦巻いている状況だ。

なおリモートレイドパスは2020年4月に実装。導入前の発表でNianticは「皆さんの懸念事項を解決し、自宅からでも、また外に出て冒険できるようになった時にも楽しめるような、新しく刺激的なゲーム体験を作り出すために努力しています」とコメントしていた。パンデミックが発生するなかで、自宅からでも『ポケモンGO』が楽しめる狙いもあっただろう。

昨年5月にはリモートレイドパス3個セットが事前告知なく突然値上げ(関連記事)。今回は事前告知がおこなわれたものの、3個セットのさらなる値上げだけでなく単品の値上げや仕様が決定したかたち。リモートレイドの仕様変更とあわせて、外出を促す方針の一環かもしれない。Nianticは今回の調整を、長い目で見た際に必要であるといい「決して安易におこなうものではない」としている。