居酒屋経営シミュレーションゲーム『とうほう夜雀食堂』Nintendo Switch版正式発表。Steamで高い評価を得た東方Projectの二次創作タイトル

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パブリッシャーのPhoenixxは5月3日、『とうほう夜雀食堂』を正式発表した。Nintendo Switch向けに、2024年発売予定。本作は、同人サークルの東方アリス幻樂団が手がける東方Projectを原作に、中国のゲーム開発チームである二色幽紫蝶が制作した二次創作タイトルだ。


『とうほう夜雀食堂』は、東方Projectの舞台である幻想郷で居酒屋を営む経営シミュレーションゲームだ。幻想郷の住人ミスティア・ローレライが経営する人気の居酒屋である夜雀食堂は、ある日現れた1人の客人によって壊滅してしまう。その一件で自身の実力不足も感じたミスティアは、店の再興を目指してふたたび奮闘することになる。

本作は、昼パートと夜パートに分かれており、それぞれミスティアを操作してゲームを進めていく。昼パートは、居酒屋を経営する夜に向けて、居酒屋で提供する料理のレシピや具材を集めたり、飲料を仕入れたりといったいわゆる仕込みの時間だ。居酒屋の準備をする以外にも、幻想郷の住人とコミュニケーションをとることで仲を深めていくことも可能。関係性が進展することで、新たなレシピや具材をもらえることがあり、そのキャラクターの料理の好みなどもわかるようになるそうだ。


さらに、物語を進めていくと博麗神社や紅魔館といった、東方Projectでお馴染みのロケーションへ行くことが可能に。居酒屋営業に役立つ、新たな食材やレシピを手に入れられるようになるほか、新たなキャラクターとの出会いもあるそうだ。なお、昼パートは居酒屋営業開始までという時間制限があるため、忙しく幻想郷を奔走することになるだろう。

そして、夜パートには居酒屋の営業が開始。ミスティアの居酒屋は屋台となっており、その日の出店先とメニュー、営業を手伝ってくれるスタッフを決めて営業がスタート。居酒屋に来店するさまざまな客は、人間から妖怪までさまざま。そんな幻想郷の人々を相手に、店を切り盛りしていくことになる。客の中にはメニューを選ぶのではなく、自分の好みを伝えるかたちで注文してくる人も登場。客を満足させると東方Projectでお馴染みのスペルカードで援護をしてくれることもあるそうだ。多種多様な要望を出す客たちを営業時間内で精一杯に満足させながら、店を少しずつ大きくしていくことが、本作の目的のひとつとなる。


ちなみに、『とうほう夜雀食堂』は、2021年10月1日に『東方夜雀食堂』のタイトルで、PC(Steam)向けに発売されている作品の移植版だ。『東方夜雀食堂』は本稿執筆時点で、Steamストアページにおいて1万1660件のユーザーレビュー中で98%の好評を獲得し、「圧倒的に好評」のステータスを得ている。さらに、新たなキャラクターとロケーションが追加されるDLCが現時点で4作品リリースされており、いずれも「非常に好評」のステータスを獲得している。

なお、本作を開発しているのが中国のゲーム制作チーム二色幽紫蝶であるためベースは中国語となっており、日本語翻訳字幕は現在ベータ版として実装されている。日本語ユーザーからは、ベータ版であることを認識しつつも、キャラクターの口調や一人称のほか、全体を通して見た日本語がやや不自然であるという指摘も見受けられる。また、DLCの日本語翻訳も進行中ではあるものの、現状で日本語対応されているDLCは1作のみとなっている。

一方で、『とうほう夜雀食堂』のパブリッシャーを務めるPhoenixxは日本を拠点とする会社。本作以外にも、『不思議の幻想郷』シリーズをはじめとした二次創作タイトルや、東方Project公式作品である『東方剛欲異聞 ~ 水没した沈愁地獄』のパブリッシングを務めた実績をもっている。数々の東方Project関連作品に携わってきたPhoenixxだからこその、作品を理解した自然な日本語で東方Projectの世界観が楽しめることを期待したい。


『とうほう夜雀食堂』は、Nintendo Switch向けに2024年発売予定。

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