『ポケモンユナイト』は一部条件下で60fpsプレイ可能。Nintendo Switchが超がんばる

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ポケモンユナイト(Pokémon UNITE)』は、Nintendo Switch向けに7月21日より配信開始された、ポケモンをテーマとするMOBA系ゲームだ。同作には多彩な環境設定が存在しており、プレイヤーの好みに寄せた設定が可能だ。そのなかには、コンソールゲームでは固定とされやすいフレームレート(描画頻度)の設定もある。


『ポケモンユナイト』は高度な戦略性を備えた、5対5のオンライン対戦アクションゲームだ。プレイヤーはポケモンを操作しながら、刻々と変わるフィールドの様子を見つつバトルを進行する。見下ろし視点でかわいいポケモンたちがバトルする同作の画面からは、ゆったりした雰囲気も感じる。しかしその実、画面の様子や戦局は目まぐるしく変わる。一瞬の判断ミスでやられたり、勝負の趨勢が変わったりといったシビアさもある作品だ。

こうしたアクションゲームをよくプレイするゲーマーに重視されるのが、ゲーム画面のフレームレートだ。『ポケモンユナイト』は、携帯モードでは30fps(Frames per second/秒間30回描画)上限が推奨設定となっている。フレームレートは、モニターが対応していれば高ければ高いほどなめらかな描画となる。そのため、60fpsや144fpsといった比較的高い描画レートに慣れているプレイヤーにとっては、本作の30fpsモードはややぎこちなさを感じるかもしれない。しかし本作では、実は60fps上限でのプレイが可能だ。


フレームレートは、オプション画面にある「システム設定」項目で、低・中・高から設定できる。60fpsで動くのは、このうちの「高」だ。携帯モードの場合、設定を高に変更する際には「非推奨の設定です」と念を押される。これはNintendo Switchの性能をフルに使うためだろう。携帯モードで推奨の「中」設定では、ゲームプレイ中あまりフレームレートの低下は見られない。一方で、「高」設定では実質上、約40fpsから約50fpsの間で大きく変動しているような印象だ。やや無理をして動いていることがうかがえる。

なお、「低」モードについても試してみたものの、フレームレートは「中」と同じく30fps(画面表示上は、端数切り捨てのためかいずれも29)上限となっており、画質の向上なども確認できず、やや謎のモードとなっている。厳密に確認したわけではないため、細かい部分で動作が違うなどの可能性はありそうだ。


前述のとおり、携帯モードでは高設定でもプレイ中なかなか60fpsには近づかない。しかし、Nintendo Switch本体をドックに置いて外部モニターでプレイした場合は別だ。いわゆるTVモードである。こちらでは、オプションでも高モードが推奨に変化する。筆者がドック状態/携帯モードを比較したところ、携帯モードでは前述の通り約40fpsから約50fpsの間を往復している様子だったフレームレートが、ドック状態では基本的に60fps(画面表示上は59fps表記)に張り付いていた。描画負荷の高まるジャンプ時や混戦時にも、ドック状態では基本的に50fps前後をマークしており、若干のパフォーマンス向上が見られた。


ドック時におけるパフォーマンス向上は、GPU処理能力の向上が原因ではないかと思われる。海外メディアEurogamerのNintendo Switchのスペック分析によれば、同機のGPUは非ドック時には 307.2MHzで駆動する。一方で、ドック時には2倍以上のクロック数である768MHzで動作可能になるというデータが示されている。もちろん、単純に性能が2倍以上になるわけではないものの、多くのゲームにてTVモードでパフォーマンスが向上するのには理由があるということだ。

フレームレートの向上はプレイフィールの全体的な向上にも繋がるため、『ポケモンユナイト』をプレイしている方で少しぎこちなさを感じる方は、フレームレート「高」設定とTVモードのプレイを試してみてはいかがだろうか。また、筆者は「高」設定の携帯モードで連続プレイしていたものの、Nintendo Switchに不具合は起きていない。しかし、推奨である「中」設定よりNintendo Switch本体に負荷がかかるのは確かなので、ご自身の判断の上でお試しいただきたい。

ポケモンユナイト』は、 Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で現在配信中。iOS/Android版は9月に配信予定だ。

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