SFローグライクRPG『Jupiter Hell』新映像公開、8月5日正式リリースへ。『DOOM』二次創作作品の精神的後継作
ポーランドを拠点とするパブリッシャーHyperstrangeおよび同国のインディースタジオChaosForgeは7月15日、早期アクセス配信中のローグライクRPG『Jupiter Hell』の新トレイラーを公開した。現地時間8月5日に正式リリース予定である本作の、ハードコアな世界観とゲームプレイが垣間見える内容となっている。
『Jupiter Hell』は、木星の衛星群を舞台にゾンビや悪魔たちと死闘を繰り広げる、見下ろし視点のターンベース・シューターだ。Steamストアページによれば、本作のゲームプレイは「昔ながらのローグライク」と現代的3Dグラフィック、および現代シューター作品の感触を融合させることをコンセプトとしている。「ショットガンを使うチェス」というキャッチコピーの通り、ターンベースの戦略性とシューターの爽快感やスピード感を融合させた作品だ。
本作では、プレイヤーが死亡すれば今までの進捗はリセットされ、最初からやり直しとなる。敵およびプレイヤーキャラクターの移動などはマス目に沿っておこなわれるほか、各エリアはランダムに生成される。装備やアイテム、アビリティの獲得などの要素もあり、“昔ながらのローグライク”という謳い文句に忠実なゲームプレイとなっている。
本作の舞台となるのは、木星を取り巻く衛星たちに点在する人類の拠点だ。パトロールを終えて基地に帰還した主人公は、地獄から湧き出したかのような悪魔たちと暴走したセキュリティシステムに出迎えられることになる。ヘヴィメタルをBGMに、主人公は単独で群れなす敵を撃ち倒し、地獄の深部へと身を投じていく。こうした設定やトレイラーの印象からは、シューターファンの方は『DOOM』を想起するかもしれない。それもそのはず、実をいえば本作のルーツとなっているのは『DOOM』の二次創作ローグライク作品なのだ。
本作のデベロッパーであるChaosForgeおよび、その創設者であるKornel Kisielewicz氏は過去に、RPGゲーム『ディアブロ』や映画「エイリアン」などを題材にした二次創作ローグライクゲームを制作している。そのうちのひとつが、2002年にリリースされた、『DOOM』を題材にした二次創作ローグライク作品『DRL(旧称DoomRL/Doom, the Roguelike)』だ。本作『Jupiter Hell』は『DRL』の精神的後継作として制作されており、オカルトとSFが融合したハードな世界観が脈々と受け継がれている。
また、『Jupiter Hell』は2016年末には同作について支援を募るKickstarterキャンペーンを実施しており、初期目標金額の6万英ポンド(約909万円)以上の支援を集め、成功のうちに同キャンペーンを終了している(関連記事)。キャンペーン終了前後には、支援への感謝を示すために公開予定だった『DRL』が、権利元からの警告を受け改題の上で配信されるなどの一幕もあったものの、本作は根強いファンベースから長らく支持を受けている。コンテンツ追加などのアップデートも近年、毎月のように実施されており、開発が活発なのも期待がもてる点だ。
『Jupiter Hell』はPC(Steam/GOG.com)向けに、現地時間8月5日正式リリース予定。ローグライクファンはもちろん、シューターファンにとっても要チェックな作品だ。