ナンパシミュレーター『Super Seducer 3』ValveがSteamでの配信を完全拒否。実写での性的表現を含む作品は取り扱わないと最後通告

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デートコーチサービスRLR Trainingを運営するRichard La Ruina氏は3月20日、Steamでの配信を目指していた新作シミュレーションゲーム『Super Seducer 3: The Final Seduction』について、いかなるかたちでのリリースも認めないという、Valveからの最後通告を受け取ったことを明らかにした。


Richard La Ruina氏は、“欧州一のナンパ師”を名乗りデートコーチサービスRLR Trainingを運営する傍ら、自身のスキルを活かしたゲーム『Super Seducer』シリーズを展開。同シリーズは、Ruina氏自身も出演する実写映像を取り入れた、いわゆるナンパシミュレーターである。Steamでは同シリーズの1・2作目が配信中で、共にユーザーレビューにて「非常に好評」を得ているが、最新作の『Super Seducer 3』については、Steamを運営するValveが今年2月に配信を拒否。Ruina氏はゲーム内表現を調整して再提出したが、またも拒否されてしまった。

今回の通告の中でValveは、「実在の人物による性的表現を含む作品」はSteamでは取り扱わないと説明。本作については、これまで複数回にわたって再提出を受けレビューを繰り返してきたが、これ以上の進展は見込めないとし、今後さらなるフィードバックをおこなう考えはなく、今回の決定が最終的なものであるとした。すなわち、本作のSteamでのリリースを完全に拒否したかたちである。

これを受けてRuina氏は、弁護士に相談した上での法的な観点や、一部で批判的な意見もある本作の表現の意図などを説明し食い下がるが、Valveは本作を取り扱うことも再レビューもしないと突き放した。これに伴い、Steam上の『Super Seducer 3』のページは削除されている。


『Super Seducer』シリーズは、さまざまなシチュエーションにて女性と会話し、ナンパすることを目指す実写シミュレーションゲーム。会話の受け答えの選択によって女性の対応は変化し、Ruina氏からは場面ごとに応じた誘惑術を教わることができる。最新作『Super Seducer 3』も同様のシステムを用いた作品ではあるが、ファンからの意見を反映させて“性的表現(sexiness)”をさらに高めていたという。もっとも、ヌード表現であっても規約上インスタグラムに投稿できる程度のものであり、また表現規制モードも別途用意していたそうだ。

Steamでは、「成人指定(アダルトオンリー)」タグが付されたアダルトゲームが多数配信されているが、Valveが本作の配信を拒否した背景には、それら配信中の作品とは異なり実写作品である点があるのだろう。Steamでは、過去にも複数の実写アダルトゲームが配信拒否された例がある。Ruina氏によると、表現を規制したバージョンであってもValveは却下したとのこと。また、仮に本作がESRBにてM(17歳以上対象)レーティングを取得したとしても、Steamでは配信できないと伝えられたそうだ。

こうした状況から、Ruina氏は本作の性的表現を修正してValveに提出したと述べているものの、ある一定のラインは譲らなかった可能性がありそうだ。とはいえ、具体的にどの部分を問題視しているのか、Valveからは明確な説明は一切ないままだったそうで、Ruina氏は途方にくれた様子を見せている。『Super Seducer 3』については、すでにEpic GamesストアやGOGからも配信を断られているとのこと。主要PCストアから締め出された本作の今後について同氏は、現時点ではまだ方針を示せずにいる。


なおRuina氏は、『Super Seducer』シリーズの1・2作目のNintendo Switch版も計画している。当初は、今年のバレンタインデーに合わせた配信を予定していたようだが、未だリリースされていない。1作目については、かつてSIEにPS4版の配信を拒否された過去があるが、果たしてNintendo Switch版は実現することになるだろうか。

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