『アサシン クリード ヴァルハラ』のロードマップは、あの『アサシン クリード オデッセイ』より長大。Ubisoftが自社作品の今後の展開を語る

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Ubisoftは2月10日、2020-21会計年度第3四半期の決算を発表した。同期の売り上げは同社の予測を上回ったほか、第1四半期からのトータルでも、前年同期比54.6%増を記録するなど好調な結果となっている。

同期にはPS5/Xbox Series X|Sのローンチがあり、Ubisoftは『アサシン クリード ヴァルハラ』や『ウォッチドッグス レギオン』『イモータルズ フィニクス ライジング』などをリリース。これらは両プラットフォームにてトップ7に入る売り上げを記録し、『アサシン クリード ヴァルハラ』についてはシリーズとして史上最高を記録したとのこと(少額課金含む)。またNintendo Switchにおいては、『ジャストダンス 2020』の成功などにより、サードパーティパブリッシャーとして最高の成績であったとしている。


今回の決算発表では、『アサシン クリード ヴァルハラ』の今後のプランについての言及もあった。それによると本作のロードマップは、前作『アサシン クリード オデッセイ』よりも大きなものを用意しているとのこと(Twinfinite)。本作は3か月ごとのシーズン制を導入し、ゲームプレイやワールドが変化するようなアップデートを含む無料コンテンツのほか、有料の拡張コンテンツの配信も計画。現時点では、2021年秋までのロードマップが示されている。前作では、ふたつの追加コンテンツをエピソード形式で配信するなど長期間にわたりサービス展開がされていたが、これよりも更に充実した内容になるようだ。また、おなじみとなったディスカバリーツアーも配信予定となっている。『アサシン クリード』シリーズについては、『アサシン クリード オリジンズ』以降にRPG要素を強化しており、これによって『アサシン クリード オデッセイ』を含めプレイヤーを繫ぎ止めることに成功しているとのこと(GamesRadar+)。

Ubisoftはこうした新作だけでなく、旧作による売り上げへの貢献についても強調している。『ファークライ』シリーズでは引き続き力強いエンゲージメントを記録し、『ザ クルー』シリーズや『ブロウルハラ』などからの収益も好調だという。また、発売から5年以上が経過している『レインボーシックス シージ』では、累計プレイヤー数が7000万人を突破。2020年だけで1500万人増加した計算になり、現在も精力的な運営が続く同作の人気ぶりがうかがえる。また『ディビジョン2』に関しても、今年も新たなコンテンツを提供していく計画であることが明かされている(PC Gamer)。

同社は将来の計画についても言及した。これまで同社は、年に3〜4本のAAAタイトルをリリースする戦略をとっており、これは2022会計年度も変更はないという。ただその後に関しては、AAAタイトルもリリースしながら、旧作や基本プレイ無料ゲームにも力を入れ、両者を組み合わせたビジネスモデルに徐々に移行していく計画だそうだ(IGN)。

UbisoftのAAAタイトルというと、『ファークライ6』や『スカル アンド ボーンズ』『レインボーシックス クアランティン』といったタイトルが、当初予定から発売延期となっている。それぞれ事情は異なると思われるが、運営型の旧作が好調であることが、AAAタイトルのリリースに頼るビジネスモデルからの脱却を加速させる結果になったのかもしれない。ちなみに『レインボーシックス クアランティン』については、タイトルの変更が検討されていることも、今回明らかになっている(関連記事)。

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