『あつまれ どうぶつの森』北半球・南半球による違いとは。実際に確認してみた

 

任天堂が3月20日にNintendo Switch向けに発売した『あつまれ どうぶつの森』。本作はゲーム開始時の設定項目として、名前や容姿設定のほか、移住する無人島のエリアを北半球・南半球の2つから選択することができる。このエリア選択は本作から導入された新要素で、過去作で表現されていたのは北半球のみ。ゲーム内では、このエリアの選択による違いについて、「季節の流れ方が異なるもの」と抽象的に説明されている。では、季節の流れが異なることで具体的にどういった違いがあるのだろうか。その疑問点について、本稿では各エリアでの検証結果もふまえて触れていきたい。

はじめに、北半球・南半球といわれてもピンと来ない方もいるのではないだろうか。実在する国に置き換えて、北半球は日本、南半球はオーストラリアとするとイメージしやすいかもしれない。ゲーム内の北半球・南半球では、無人島への移住手続きでつぶきちとまめきちから説明があるように四季の流れが変化する。北半球は発売月である3月から春・夏・秋・冬と四季が変化していく。一方の南半球は秋・冬・春・夏と四季が変化する。要するに、それぞれが真逆の季節になるというわけだ。

現実世界と同じように四季を表現する本作では、四季の違いによって島の景色が変化する。3月末の北半球では、春の暖かさが増す気候となり、もう少しすると桜の開花も始まる。住民とのお花見も楽しめるようにもなるだろう。やがて日焼けするほどに太陽がさんさんと照りつけ、さまざまな虫たちが姿を見せる夏の季節へと移っていく。一方の南半球の現在は、日中の暑さも落ち着いた初秋の季節。少し経つと木々の葉が徐々に色づきはじめ、紅葉を楽しむことができるようになるだろう。時が経つとともに空気が澄み始め、辺り一面が雪化粧をはじめる冬の季節へと移り変わる。

また、四季の変化によって島に生息する虫や魚なども変化する。3月末の北半球では、春の訪れを感じるミツバチや、高額な売却額でも話題の危険生物であるタランチュラといった虫が生息。川や海にはクリオネやイトウ、チョウチンアンコウといった寒さの名残が残る魚が泳いでいる。一方の南半球では、ツクツクホウシやキリギリスといった夏の虫が姿を残すなか、アキアカネやスズムシといった秋の季節ならではの虫も生息し始める。川や海にはサメやハリセンボン、マンボウ、アユ、サケといった多種の魚が共存している。

このように、3月末時点では南半球側の方が生息する生き物の種類は豊富な印象で、各エリアのみに生息するものも存在する。しかしながら、エリアごとの限定的な虫や魚は存在せず、四季の移り変わりによって北半球・南半球側でもいずれ見かけることができるようになる。また、ゲームの進行とともに他の無人島に訪れることができる「離島ツアー」でも自身のエリアには生息しない生き物を見つけることができる。虫・魚図鑑のコンプリートを目指しているプレイヤーも安心してもらいたい。

そして気になるのが、季節の流れが異なる以外にエリア選択による違いは存在するのかという点について。こちらについては、本作に関する本日までの判明情報、ならびに、弊誌にて両エリアで橋や坂などのインフラ整備が可能になる時点まで実際に検証した結果、違いは明らかになっていない。ゲーム内に登場する施設や家具・衣装などのアイテム、ゲーム進行の流れなどは同一であった。先述した四季の移り変わりによる島の景色や生息する生物以外に差異は無いとみていいだろう。

しかしながら、今後差異が生まれる可能性はゼロとは言い切れない。というのも、季節イベントが存在するからだ。本作の季節イベントは、後日アップデートによって実装される形式になっている。今後、随時開発され、現実の季節に応じたイベントが実装されていくことだろう。過去作から季節感が重視されてきた『どうぶつの森』シリーズ。本作からあえてエリアが区分けされたことも考えると、北半球・南半球それぞれで異なるイベントが実施され、四季の違いを表現した各エリアならではの家具やアイテムが登場するかもしれない。

ちなみに本稿のテーマとはそれるのだが、最初に新たな住民を勧誘する際、たぬきちがスマホに転送してくれるDIYレシピの種類はプレイヤーごとに異なることが確認できた。レシピは一定数の中からランダムで選択されているようで、島の特産品によって変化するものも存在する。そのほか、お店で購入できるアイテムはもちろんのこと、メッセージボトルで覚えられるレシピや島を漂う風船から入手できるアイテムなど、プレイヤーごとのランダム性は多様に存在しているようだ。フレンド同士で製作した家具を持ち寄ったり、それぞれの島で起こった出来事をあらためて検証してみるのもいいかもしれない。