『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の解像度やグラフィックなどパフォーマンスの検証進む。太陽の位置変化で、世界の見え方変化


任天堂は5月12日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』をNintendo Switch向けに発売。さっそく本作と、前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)の比較検証も進められている。そうした検証により、本作と前作の違いの詳細も浮き彫りとなっている。

本作発売からさっそく『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』と『ブレス オブ ザ ワイルド』のユーザー比較動画が多数公開されている。そうした公開元のひとつが、YouTubeチャンネルのEl Analista De Bitsだ。同チャンネルは、比較動画をゲーム作品のパフォーマンスや技術面の比較動画を手がけている。

同チャンネルの検証によると『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』では『ブレス オブ ザ ワイルド』に比べて、ライティングなどが変化。ビジュアル面ではコントラストが強く精細さがアップしている。また、パフォーマンス面の変化やプレイ中に気になりそうな挙動も報告されている。

Image Credit: El Analista De Bits on YouTube

まずはライティングから。上記の画像を見てもらうとわかるように、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』では、前作に比して陰影のコントラストがより強く表現されている印象だ。その様子は遠景でも顕著で、本作の方がより地形や岩肌の凸凹がライティングによって強く表現されている様子である。また、影自体の描画距離もぐっと伸びたようだ。全体として、よりリッチになったといえるだろう。

Image Credit: El Analista De Bits on YouTube

また、草花といった植生についてもやや精細さがアップした印象。El Analista De Bitsは、本作では前作から太陽自体の位置が変わっていると言及。全体的な光の表現が調整・改善されたと分析している。本作における全体的な空気感の変化は、こうした細部の調整に起因していそうだ。


続いて、パフォーマンス面について。El Analista De Bitsによれば、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はドッキング時(TVモード)は1600×900、携帯モード時は1280×720の解像度で動作しているという。ただし、いずれの解像度も可変であり、時折解像度が下がる様子も見られるという。前作も同様の解像度であったが、全体的な描写の緻密さは上がっている印象。本作で採用されている超解像技術、FidelityFX Super Resolution(FSR)1.0の実装仕様との兼ね合いもありそうだ。また、秒間フレーム数については最大30fpsとなっている。

本作では前作において特定の場所で発生していたフレームレート低下現象に対策がされているそうだ。しかし、本作でも多くのNPCが存在する状況や、特定能力の使用時にはフレームレートがぐっと下がってしまう現象も見られる。表示されるオブジェクト数や環境に依存するのだろう。


そして、ローディング時間については、前作より『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の方にやや軍配が上がりそうだ。というのも、本作は前作にくらべて、開始やロードの操作をして実際にゲームが始まるまでの時間はやや遅めとのこと。具体的には、前作が約9秒、本作が約14秒となっている。

一方で、ミニマップからのファストトラベル時のロード時間は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の方が高速。マップの変化も顕著なため一概にはいえないものの、類似ポイントへの移動で前作では約21秒かかったところ、本作では約17秒で移動が完了している。プレイ中に繰り返すのはファストトラベルの方なため、この読み込み時間短縮は嬉しいだろう。

Image Credit: El Analista De Bits on YouTube


前作経験者の方は、ゲームプレイの変化はもちろん、技術/仕様面での変化にも気を配ってみると興味深い発見がありそうだ。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中。