『アウター・ワールド』スピードラン記録が驚異の11分台に。「オトボケ」キャラにすることで大幅時短を実現

アウター・ワールド(The Outer Worlds)』のスピードラン記録が、10月25日の発売から2週間あまりで11分台に到達した。同作は『Fallout: New Vegas』『Pillars of Eternity』などを手がけたObisidan Entertainmentの新作であり、資本主義が染みわたる星系を舞台に描かれる一人称視点のRPGとなっている。同ジャンルとしては比較的コンパクトなつくりながら、良質なダイアログ、豊富なクエスト分岐、技術的な安定性などから、一人称視点RPG好きであれば安心して遊べる手堅い作品となっている。

メインクエストの数こそ少ないものの、その中で無数のルートや攻略方法が存在することから、周回プレイするたびに新たな発見がある。また最短ルートを模索するスピードランとしても興味深いタイトルだ。実際、スピードラン挑戦者たちによって、最短ルートを探るためにさまざまなルートが試されてきた。とはいえ11月に入ってからはルートが固定されはじめ、詰めの段階に差し掛かったとも思えた。そんな中、主人公の「オトボケ」行動がカギとなり、大幅な時短が成功した。

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*以下の動画・画像はいずれもネタバレを含む内容となっているため、未プレイの方はご注意ください

 

 

本作のスピードランは、難易度・クリア率を問わないAny%が主流となっている(Speedrun.com)。11月11日時点の記録は、本作のローンチ当初からスピードランに挑戦し続けているSharo氏の11分10秒(記録はロード時間を除いたもの)。ほんの数日前までは17分台が最短記録だったのだが、別ルートの開拓が進んだことで一気にタイムを縮めた。

とはいえ序盤のルートはしばらく変わっていない。まずキャラクター作成時には「強さ」「知力」「魅力」を「Below Average」に、「器用度」「知覚」「気性」を「Very High」に上げることが基本となる。敵地を強行突破する場面が多いため、気性を高めることでの体力自動回復能力向上は特に重要だ。

ゲーム開始後は敵を無視しながらアンリライアブル号に直行。その後はエッジウォーターではなく、地熱発電所方面にダッシュ。同エリア発見のポップアップが表示されてからエッジウォーターに向かう。ファストトラベル地点をアンロックし、のちの移動時間をカットするためだ。そして街でリード・トブソンと話したら、すぐさま地熱発電所にファストトラベルする。会話を減らすためパールヴァティーは連れていかない。

リード・トブソン

地熱発電所ではクエスト進行に必要な3つのスイッチをスムーズに押していき、電力を植物実験場の方に切り替える。そしてエッジウォーターに戻り電力調整器を取ったらアンリライアブル号に向かい、軌道ステーション「グラウンドブレーカー」へと出発する。なお一部のスピードラン挑戦者は、アイテム無限複製バグを使用することでStimu-Lotion(移動速度上昇効果)を量産しているが、スピードランとしてはややタブー扱いとなっているほか、量産する過程で時間をロスするため、Sharo氏は使用していない。

グラウンドブレーカーでは、グラディスの金庫をピッキングして公式議会印を入手し、フィニアス博士の情報とともにユードム・ベッドフォードへと報告。これによりビザンチウムに直行できるようになる。ここまでの流れは長らく固定されているが、この先の分岐でタイムが変わってくる。これまでスピードラン界隈では、ビザンチウムでソフィア・アカンデに味方するルートが最短だと思われていた。しかしここにきて、通常どおりフィニアス博士を支援するルートが採用されるようになったのだ。

フィニアス博士

HCCビルにいるパーシバルと話すのではなく、彼を警戒状態にして、ロックがかかっているクラーク大臣の扉まで誘導。すると扉が開き、本来はゲーム終盤で起動するロックウェル議長のターミナルを操作できるようになる。ターミナルを起動することで精度士気省のカギを入手し、精度士気省でジルチルスルホキシドを手に入れる。ゲーム開始から10分経たないうちにメインクエスト終盤までスキップしているのだ。本来はこのジルチルスルホキシドのもとにたどり着くまでに、紆余曲折を経て複数の天体を訪れるのだが、いきなり目的地にたどり着く形となる。

ただ、このまま普通にクエストを進めていくと時間がかかってしまう。そこで先述した「オトボケ」技の出番となる。本作では知力をBelow Averageにすると、会話中に「オトボケ」台詞を選択できるようになる。そしてゲーム終盤、宇宙船ホープ号を別の場所にワープさせるという場面があるのだが、そこで「オトボケ」台詞を選択すると、本当は宇宙船の操作方法なんて知らないくせに、主人公が自分で操作すると言い出す。案の定、宇宙船のワープは失敗に終わり、ホープ号が太陽に突撃。乗船していた主人公は、コールドスリープ中の大量の人間たちとともに葬られ、終幕を迎える。

Image Credit: Shiro

普通に考えると人類の希望が失われるバッド・エンドだが、スピードラン的には後半のクエストを省略できるため、かなりのグッド・エンドだろう。ここまでロボットこそ破壊すれど、人を殺めることなく進めてきた不殺に近いスピードランであったが、最後の最後で大量の犠牲者が出ることとなった。

なお、これまで最短とされてきたアカンデのルートを辿った場合、終盤で戦闘必須のクエストを受ける必要が出てくる。そこで敵を裁くスピードによってタイムに差が出ていたわけだが、最新のルートであれば戦闘がほとんどなく、タイムが安定する。スピードランに適したルートが開拓されたと言えるのではないだろうか。

本作におけるオトボケ(Dumb)選択肢の一例

このようにスピードランを眺めているだけでも、『アウター・ワールド』のルート分岐や攻略方法の多様さが見てとれる。クエスト説明では言及されない突破方法が複数あることから、繰り返しプレイしたり、他のプレイヤーが遊んでいる様子を見ていると「そんな手があったのか」と驚かされることも多い。本作のスピードランからは、そうした作品の魅力が自然と伝わってくるだろう。

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