『ロマンシング サガ3』HDリマスター版配信開始。旧版バグが一部残るほか、「破壊するもの」戦でギャラクシィが味方にあたるなど新バグも発生中

 

スクウェア・エニックスは11月11日、『ロマンシング サガ3』HDリマスター版を配信開始した。対応プラットフォームはPlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox One/Windows 10/PS Vita/iOS/Android(Steam版は11月12日発売)。価格は税込3500円、スマートフォン版が税込3420円。発売を記念したセールが行われており、12月4日までの期間は最大20%オフのセール価格となっている。2017年3月にリマスター版が発表。2019年初頭のリリースが発表された後に発売日が延期されていたが、遂に本日配信されたというわけだ。

『ロマンシング サガ3』HDリマスター版は、1995年に発売されたスーパーファミコン用RPG『ロマンシング サガ3』の背景グラフィックなどを描き直し、新ダンジョン「暗闇の迷宮」やオリジナル版では収録されていなかったエピソードを追加した作品。8人の主人公から1人を選び、行動によって展開が変わっていくフリーシナリオシステム。戦闘中に技を閃き、コマンダーモードでは陣形技や合成術も搭載された奥深い独自の戦闘。大軍を指揮する「マスコンバット」と、買収を繰り返し総資産を増やしていく「トレード」など、オリジナル版の要素は搭載されており、美しくなった『ロマンシング サガ3』が現行ハードで遊べるようになる。

オリジナル版の発売から20年以上が経過しているものの、ファンの間では根強い人気を誇っている。インターネット上では、フレーム単位で同じ行動を取ると同じ乱数になる仕様を活用した「状況再現」により乱数値までチャートに組み込んだ高度なRTAや、本来できないはずの主人公を交代させるバグの研究なども行われ、遊び続けられている作品だ。

リマスター版では、修正されているバグもあるものの、バグの一部は残されており、原作と同様の体験ができるように作られている部分もある。しかし、一方で新たなバグも発生しているようだ。リリース直後にNintendo Switch版『ロマンシング サガ3』でRTAを走り始めたおやつ氏は、サラコマンダーチャートにて、4時間ほどかけてラスボス「破壊するもの」へ到達。仕様変更によるものか、オリジナル版とは違う挙動に戸惑いつつも戦闘を進めていく同氏だったが、合成術ギャラクシィを発動させたところ、なぜか味方が4000あまりもの大ダメージを負うバグが発生し、PTが壊滅する事態に。

バグらしきものは他にも確認されており、フェザーシールを使用し透明になった状態で毒針によってダメージを受けたりするなど、透明状態の挙動に怪しい部分があるようだ。ファンにとっては待望となるリマスター版『ロマンシング サガ3』。RTAや縛りプレイを予定していたプレイヤーは、まずは仕様の確認をしたほうが良さそうだ。