宇宙ステーションのAIとなるSFスリラー『Observation』PC版が日本語対応で発売。国内PS4版も近日発売予定

 

パブリッシャーのDevolver Digitalは5月21日、スコットランドのインディースタジオNo Codeが手がけたSFスリラーゲーム『Observation』をPC(Epic Gamesストア)および海外PlayStation 4向けに発売した。PC版の通常価格は2580円だが、6月13日まではEpic Gamesストアのメガセールにて1322円で購入可能だ。また架け橋ゲームズによると、現在PC/海外PS4版に実装されている日本語テキストは未完成のものだそうで、国内PS4版のリリースに合わせて正式なものに更新するようだ。
【UPDATE 2019/5/23 23:40】
日本語対応状況について追記

『Observation』の舞台となるのは2026年、低軌道宇宙ステーション「オブザーベーション」だ。何らかの原因によりステーションは停電し、回転を続けている。これに気づいた隊員のエマ・フィッシャー博士は、地球に向けて落下している可能性を危惧しヒューストンと交信を試みるも何故か応答はなく、ほかの隊員とも連絡が取れない。そこでフィッシャー博士は、ステーションに搭載されたAI「SAM(Systems Administration & Maintenance)」に呼びかける。本作では、プレイヤーはSAMとして行動する。

SAMは、ステーションのシステム管理及びメンテナンスをおこなうためのAIだ。ステーションはいくつかのモジュールによって構成されており、SAMであるプレイヤーは、各モジュール内に設置されたカメラを視点に各種システムにアクセスできる。フィッシャー博士からは状況に応じて指示が送られるため、適切なカメラに切り替えたり、特定のシステム画面にて対応するのだ。

たとえば、序盤ではフィッシャー博士はあるモジュール内におり、隣のモジュールに移動したいが安全性がはっきりしないため、SAMに確認を指示。プレイヤーは、移動先のモジュール内の圧力やモジュール間の結合部などをチェックし、フィッシャー博士に報告する。また、モジュール内のカメラからは特定の機器にエイムすることでアクションを取れることがある。事故の影響からか、ほとんどのシステムがオフラインになっているため、モジュール間のハッチを開けるにはコントロールする機器にエイムしてシステムリンクに追加する必要がある。この場合は、簡単なボタン入力を指定どおりにおこなうことで成功する。

このほか、フィッシャー博士が読み上げるコードを機器に入力したり、船外カメラに移動して損傷がないか探したりと、状況に応じてさまざまな指示が与えられる。また、不具合の発生したハッチを開けるために回路図を探し、その図面に書かれたパターンをシステムに入力してハッチのアンロックや開放をおこなったり、電力不足を解決するために核融合実験炉にて磁力の波形を調整するなど、ステーションの機器の操作にはパズル要素が多く用意されている。

ゲームを進める中では、フィッシャー博士は自身が開発していたSPHERESと呼ばれる球形の機器にSAMを移し、これ以降はプレイヤーはSPHERESを操作してステーション内を自由に移動できるようになる。そしてフィッシャー博士の指示に応じて目的のモジュールへと移動し、また必要に応じてモジュール内のカメラに移動してシステムにアクセスしながら、オブザーベーションに何が起こったのか、またほかの隊員たちの状況について調査を進めるのだ。

『Observation』では、プレイヤーは宇宙ステーションのAIとなるため、自ずと通常のAIならば見せないような行動を取り、そして自己を認識している。これが謎めいた物語とも絡み合い、ユニークなゲーム体験を生み出している。また、リアルに再現されたステーション内や、カメラのエフェクトなどのビジュアル表現も没入感を高めることに一役買っていると言えるだろう。PC版は現在約半額となっているため、興味のある方はセール中に入手しておこう。

ちなみに、開発元No Codeが以前手がけたアドベンチャーゲーム『Stories Untold』のPC版が、Epic Gamesストアにて現在無料配布中である。こちらも忘れずに入手しておきたい。