Gearboxが『ボーダーランズ』新作などを示唆する「4枚」の画像公開。新作なのか否かの情報が錯綜し、メディアやファンは混乱中

 

ゲームスタジオGearbox Softwareは、先週より4枚のティザー画像をTwitterなどで公開している。3月12日に公開された画像では、同社の手がける人気シリーズ『ボーダーランズ』を思わせるトゥーン調のグラフィックの看板に、「BOSTON MA」「MARCH 23」という文字が記されている。同社は、3月28日からアメリカのボストンで実施されるPAX Eastにて、セッションを実施予定。そして右上には「EXIT 3」の文字が見られることから、ついに『ボーダーランズ 3』が発表されるのでないかと推測されている。

そしてさらに画像投稿は続く。3月13日に投稿されたのは、ロボットが施術されている画像。Twitterのリプライ欄については、メカとの関わり深い『ボーダーランズ』の新作の世界において、ロボットがフィーチャーされる可能性について議論されているが、前述の画像に引き続き「別のゲーム」だとされているので、別の新作の線が強いかもしれない。

3月15日に投稿されたのは、モザイクのかけられた画像。またしても「別のゲーム」であると記されている。モザイクがかけられているが、おそらく映っているのは、『ボーダーランズ』シリーズのセイレーンとマーカス像だろう。こちらは『ボーダーランズ 2』がリリースされてない唯一のハードウェアNintendo Switchへの移植の示唆なのではないかとささやかれている。そして3月16日には、さらに「別のゲーム」のティザー画像が投稿。こちらは黒の背景に「&」の文字が映し出されている。こちらはもっとも謎めいた画像になっている。

ややこしいのは、この情報を発信しているGearbox のCEOであるRandy Pitchford氏が、一筋縄ではいかない“くせもの”であることだ。手品好きで知られる氏は、昨年E3での『ボーダーランズ3』の発表についても、手品をまじえて「『ボーダーランズ 3』がE3 2018で発表されないと記したところで、信じない人が多いだろう。人は真実に問わず、情報を都合のいいように解釈し信じたいものを信じる」と否定とも肯定ともとれる曖昧な発言を残し、メディアを騒がせた。情報発信にもトリックを交えたがる人物なのだ。

今回も一枚目の画像の詳細について「モバイル版か?」と問われた際には、「イエス」と回答。このコメントを受けて「モバイル版が発表される」と報道するメディアも。しかし一方で、氏は「3月28日に複数のタイトルを発表するが、そこでの情報こそが真実であり、それ以外は推測にすぎないので先走りすぎないように」とファンに釘を差していた。この発言を受け、複数のメディアは『ボーダーランズ 3』は発表されないかもしれないとトーンダウン。『ボーダーランズ』関連のニュースは、まさにジェットコースター状態である。

ファンの期待を強く煽っている現状であるが、「この期待に応えられる準備はしているか」とファンに問われた際にPitchford氏は、エンターテイメントの提供に尽力しているとしながら、期待に対するマネジメントについては常に学んでいるとコメント。少なくとも期待が寄せられることは予期されており、そのリスクを把握しながら情報を発信していると予想される。

Gearboxは2016年に『ボーダーランズ 3』の開発が動いていることを認めており、GDC 2017では、『ボーダーランズ 3』を思わせるUnreal Engine 4を用いた技術デモを公開していた。あれから2年。そろそろ機が熟したと考えることはできるだろう。Gearboxといえば『Project 1v1』や『We Happy Few』といった多彩なタイトルを手がけるだけに、すべてが『ボーダーランズ』に結びつくとは限らないが、“期待にそった”タイトルを発表してくれるはずだ。