『ボーダーランズ』シリーズ開発元Gearbox、親会社が売却を検討中との報道。Gearbox幹部は再独立にも言及か

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数多くのゲームスタジオを抱えるEmbracer Groupが、傘下のデベロッパーGearbox Entertainment(以下、Gearbox)の売却を検討している可能性があるようだ。海外メディアReutersおよびBloombergが相次いで報じている。

Embracer Groupは、Nordic Gamesを前身とするスウェーデンに拠点を置く企業だ。2014年にTHQブランドを買収したことを皮切りに、世界中のゲームスタジオおよびゲームIPの買収を加速化。現在はTHQ NordicやPLAION(旧Koch Media)、Coffee Stain Studios、Saber Interactiveなどを中心に、100を超えるスタジオを抱えている。

一方のGearboxは、アメリカ・テキサスを拠点にする老舗デベロッパーだ。『Borderlands(ボーダーランズ)』シリーズの開発元として有名で、ほかに『Duke Nukem』シリーズや『Brothers in Arms』シリーズなども手がけている。また近年はゲーム販売事業にも乗り出し、『Godfall』や『Risk of Rain 2』『We Happy Few』などを担当している。


Embracer Groupは2021年2月、Gearboxを最大約13億ドル(約1900億円・現在のレート)で買収(関連記事)。その後Gearboxは、先述したTHQ NordicやPLAIONなどと同じく、Embracer Group傘下スタジオを管轄する運営グループのひとつとして活動してきた。この間には、『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』の開発や『Remnant II』の販売などを手がけている。

そうしたなか海外メディアReutersは9月11日、Embracer Groupが財務基盤強化のために、Gearboxについて売却を含めた検討を金融大手Goldman Sachsなどと共におこなっていると、複数の関係者の証言をもとに報道。外部企業よりGearboxの買収について関心が示されたことから、検討を開始したとのこと。

また海外メディアBloombergは、GearboxのCCO Dan Hewitt氏が社員に送付したメールを入手。現在GearboxはEmbracer Groupの一員であるとしたうえで、他社傘下への移管や独立を含めた検討がおこなわれているところだと認める内容だという。またHewitt氏は、最終的にはGearboxとEmbracer Groupにとって最善の道を進むとしつつ、現時点では何も確定していないと社員に伝えたとされる。

Embracer Groupは今年6月、スタジオ・IPへの大規模な投資を続けてきた従来のビジネス戦略からの転換を掲げ、組織再編プログラムを発表。今後は事業リスクの低減と収益性の向上を目指すとし、そのなかにはスタジオの閉鎖や売却、未発表ゲームの開発中止などが含まれるとした。一部では、サウジアラビア政府系ファンド所有の企業Savvy Games Groupとの20億ドル(約2900億円)規模の取引が合意寸前で決裂したことが、組織再編を迫られる引き金になったとも報じられている(Axios)。

このビジネス戦略転換を受け、今年8月にはCampfire CabalやVolitionといった傘下スタジオが閉鎖された。特にVolitionの閉鎖は、『Saints Row(セインツロウ)』シリーズや『Red Faction』シリーズなどの開発元ということもあり大きな話題となった(関連記事)。そうした流れのなかで、Embracer GroupはGearboxの売却を含めた検討を進めている模様。続報に注目が集まる。

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