クトゥルフ神話テーマのRPG『Call of Cthulhu』最新ゲームプレイ映像公開。私立探偵が感覚を研ぎ澄ませ、悲劇の死の謎に迫る

 

パブリッシャーのFocus Home Interactiveは8月23日、フランスのインディースタジオCyanide Studioが手がける『Call of Cthulhu』の最新ゲームプレイ映像を公開した。本作は、作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの著作「The Call of Cthulhu(クトゥルフの呼び声)」をもとにした公式ゲームで、同著をテーマにしたChaosium社のテーブルトークRPGから影響を受けた一人称視点のRPGだ。

本作の舞台は、1924年のアメリカ・ボストン沖合に浮かぶ孤島ダークウォーター・アイランド。この島に移り住んだ芸術家のサラ・ホーキンスと、その家族が悲劇的な死を遂げる。しかし、警察の報告書には不審な点があり、主人公の私立探偵エドワード・ピアスに調査依頼が舞い込んだ。今年2月に公開された映像では、島の港周辺でのゲームプレイを中心に紹介されていたが、今回はホーキンス一家の邸宅を調査する様子が披露されている(関連記事)。

警官に案内されホーキンス邸を訪れたエドワードは、地元住民でこの場所の管理人であるサイラス・ウィンチェスターという名の男に、斧を手に詰め寄られる。この島は、かつては捕鯨によって栄えていたが、捕鯨産業が衰退した今は本土からは半ば忘れられた土地となっている。そのため、地元住民はよそ者を好まないという。それに加え、エドワードがホーキンス邸のドアをこじ開けようとしていたため、事件を知り興味半分で訪れた野次馬だと勘違いされたようだ。サイラスは、内臓を取り出して海に捨ててやると凄む。

エドワードが落ち着いて話をしようと言うと、画面には力ずくで彼の斧を奪うか、(私を殺すことで)この土地を汚すなと諭すか、警察の仕事を妨げることになるぞと警告するか、あるいはスティーブン・ウェブスターのために働いていると事情を説明するかの、4つの選択肢が表示されている。スティーブン・ウェブスターは、エドワードに今回の調査依頼をおこなったサラ・ホーキンスの父親である。

これらの選択肢は、それぞれエドワードのフィジカル・説得・恫喝・ソーシャルスキルに結びついている。映像では、スティーブンからの依頼であると伝え、サイラスの理解を得て先に進んでいるが、スキルはゲームを進める中で獲得するポイントを割り振り強化できるため、その強化状況と選択によっては、このシーンの展開は変わるのかもしれない。また、サイラスに出会わずこっそり邸宅内に忍び込むことも可能だという。

ホーキンス邸に入ったエドワードは、早速調査を始める。邸宅内にはさまざまな物証があり、それらを調べていくことでホーキンス一家の死の謎に迫ることができるが、ここでも前述のスキル群を利用することになる。映像では、ホーキンス夫妻を描いた絵画を調べており、エドワードは心理学スキルを活かして、その絵から情報を読み取っていることがわかる。

そして火災によって丸焦げになった部屋では、Reconstruction(再構築)モードと呼ばれる、また別の能力が紹介されている。部屋に残された痕跡から、その当時ここで何があったのかを可視化する能力だ。これは超能力というわけではなく、エドワードの調査能力の高さや感覚の鋭さを表現しているのだという。そして、サラ・ホーキンスらのこの部屋での動向が見えてくるなか、(前回公開されたゲームプレイ映像の一場面で)この邸宅に来るまでに立ち寄った、港近くの倉庫内で発見していた不気味な人物画は、もともとこの部屋にあったことが判明。しかし、激しい火災であったにも関わらず、この絵画だけ一切の損傷を負っていなかったという謎が残された。

本作では、このようにして物証を詳しく調べていくことによって真実に近づくことができる。しかし、それはエドワードの正気を失わせ、リスクに晒すことに繋がってしまう。そのため、時には無知でいることが得策になるかもしれないという。『Call of Cthulhu』は、PC(Steam)および海外PlayStation 4/Xbox One向けに10月30日発売予定だ。

なお、本作の公式サイトは日本語表示に対応しているため、ゲーム内のローカライズにも期待がかかるところである。本作の販売元Focus Home Interactiveの広報担当Julie Carneiro氏にこの点についてうかがったところ、本作は日本語に対応する可能性はあるが、現時点では確定していないとのこと。ただ、日本からの要望が高まれば実現するだろうとの回答だった。