魔女のお目目を回すぐるぐるアドベンチャー『めくるりウィッチ』は、いつだって“今年中”には出したいと思ってるらしい。軽妙なノリにEDMダンスバトル、納得いくまで5年経った

今年こそは今年中に出したいと、『めくるりウィッチ』開発者は語っていた。

個人ゲーム開発者のふりふら氏が『めくるりウィッチ』を開発中だ。同作は、魔女の目をぐるぐる回して秘密を解錠するという、不思議なコンセプトのアドベンチャーゲームである。2021年頃に発表され、当初は2022年発売予定ともされていたものの、その後大きな動きはなく、続報も途絶えていた。

そんな同作が、今年に入ってSteamのストアページを公開。5月22日より京都で開催された「BitSummit PUNCH」にも出展していた。実際に会場で試遊してみると、“ふりふらワールド”とでも言うべき個性的なゲームプレイが展開。童話風のアートを裏切る軽妙かつテンポのいい会話から始まり、最後にはボスとのEDM付きダンスバトルまで待っていた。自由な内容が気になり、会場で開発者のふりふら氏に話を伺ってきたので、本稿ではその内容をお届けしよう。

──まずは自己紹介と、『めくるりウィッチ』の紹介をお願いします。

ふりふら氏:
ふりふらと申します。主にスマートフォン向けにゲームを作ってきました。『めくるりウィッチ』は、魔女の目玉をぐるぐる回して、画面内で場面を揃えて、ストーリーを進めていくゲームです。金庫のダイヤル錠をカチカチと回して揃えるみたいに、複数の絵の層を揃えてストーリー上の謎やギミックを解き明かしていきます。

これまで主にスマートフォン向けにタイトルを制作してきましたが、『めくるりウィッチ』はギミックの関係から画面が大きい方がいいので、Steam向けをメインに考えています。。ですが、Steamを念頭に開発していたら、世の中のスマホやタブレットの画面もだんだん大きくなってきたので、スマートフォン向けのリリースも考えています。

──画面や舞台ではなく魔女の目玉を回すという設定が特徴的ですね。どういった経緯でこのようなゲームシステムになっていったのでしょうか。

ふりふら氏:
開発当初は、魔女がバラバラにした世界を元に戻していくゲームだったんです。ゲームとしてはオルゴールのような形で舞台を回すとか、そういったモチーフで考えていて、魔女もステージの一番奥にいるといった設定でした。でもそれだと自分がグッとこなかったんです。もうちょっと奥行きや驚きがあるようなものがいいのかなと考えていって、舞台を回すより魔女のお目目を回すほうが可愛いし、ちょっとドキっとするかなと思ってこうなりました。

──今回試遊させていただいて、童話風のグラフィックや雰囲気に対して、軽妙なノリが個性的に感じました。過去作の『まつろぱれっと』もう少しシリアスなイメージでしたが、作風が変わったのでしょうか

ふりふら氏:
『まつろぱれっと』にも緩い展開や軽いノリもありはして、開発中、「クマ(*1)」のようなキャラクターも出したいと思っていたんです。でも仕上げていくにつれて軽すぎてもダメだなと感じて、周りからもクマは場違いと言われてしまって(笑) ちゃんとシリアスなほうがいいとなったので、結構頑張ったんです。結果的に、あれはあれで形になったので良かったと思っています。

*1:ふりふら氏のゲーム『バベルンルン 神々のラグナロクま』や、脱出ゲームなどに登場してきたクマ。ふりふら氏自身のWeb上での姿でもあるようだ。ブログではクマや同氏の作品のキャラクターなどが登場し、ノリと勢いと共に近況報告などが綴られている。

『めくるりウィッチ』も、作り始めた頃はもう少しシリアスに仕上げようと意識していました。もっとおとぎ話っぽさに振っていいとも思っていますし、もちろんそういうのも好きではあります。でも、あんまりメルヘンな雰囲気に振りすぎてしまうと、先が読めてしまって最後まで保たない。真っ向勝負になると他のタイトルに勝てないので、展開に乱高下や緩急がある方がきっと楽しいと思ってこうしています。EDMの流れるボスバトルもそうですね。自分は「魔王魂」さんのBGMが好きで本作でも使っているのですが、曲でも展開を変えたいと思ってEDMを選んでいます。

──『めくるりウィッチ』は長期間開発されている印象です。開発期間はどれくらいですか。

ふりふら氏:
2020年末頃には舞台を回すようなゲームを作り始めていて、2021年の「Bitsummit」にも出展していました。それから5年以上が経っているんですが、何もしていなかったわけではなく、ストーリーやプロットを考えたり、パズルを考えたりしていました。一回、とにかく最後までラフな状態で作ったこともあるにはあったんです。でもあんまり面白くなかった。自分で納得がいかなかったので、一回開発を凍結して、『まつろぱれっと』のSteam版や、先日リリースした『DeathAntique(デスアンティーク)』を作っていました。それで気がついたら5年経っていたんですが(笑) ほかのゲームを作って寝かせている間に、自分の納得するギミックやプロットなどが浮かんできたので、最近は凍結状態だったものを溶かしながら、さも新作のように作っています。今度こそは、完成までいきたいですね。

──最後に読者へのメッセージと、よければ完成の見通しなどを伺わせてください

ふりふら氏:
「今年中」といいながら5年経っているんですが、僕の希望としては、いつでも今年中に完成させたいと思っています(笑) 集中すれば3か月とかでパーッと作れますし、気持ちとしては年内には出したいと思っているので、めくるめく世界や謎にご期待いただければ嬉しいです。また新作としては、先日『デスアンティーク』をスマートフォン向けにリリースしました。女の子がもふもふの毛で勇気づけられながら墓場を探索するホラーなステルスゲームとなっていて、過去作とはまた違った感じのストーリーやミニゲームのトランプも用意しているので、よかったらぜひ遊んでみてください。

──ありがとうございました。

めくるりウィッチ』は、PC(Steam)向けに開発中だ。また同氏の新作『デスンティーク』は、iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中だ。

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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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