注目の塔昇りバトロワ『アーケロン(Arkheron)』の新モードは“バトロワの最終決戦だけ”遊び放題でアツい。ビルドを組んで即激突、高速周回3v3バトル

『アーケロン(Arkheron)』の最新バージョンで実施されるクローズドベータテストはどのように進化しているのか。実際に遊んできた。

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Bonfire Studiosが手がける『アーケロン(Arkheron)』のクローズドベータテスト(CBT)が、日本時間7月16日10時より開始される。テスト期間は7月27日16時までで、対象プラットフォームはPC(Steam)だ。

『アーケロン』は、3人1組、最大45人(15チーム)が巨大な塔を舞台に生き残りを競うチーム制バトルロイヤルである。メインモードとなる「アセンション」では、プレイヤーは猛者の記憶が実体化した装備「レリック」を集めながら、モンスターが点在する各階層を探索。資源を確保し、ほかのチームとの戦闘を経て、塔の最上階を目指していく。ただし、ただ上へ進めばいいわけではない。各階層を昇れるチーム数には制限があり、先へ進むほど生き残ったチーム同士の衝突は激しくなる。探索、潜伏、交戦が目まぐるしく切り替わる、独特の緊張感をもつ作品だ。

本作は開発中ながら、これまでにもプレイテストや、ストリーマーが集うイベントなどが定期的に開催されてきた。今回のCBTでは、これまで寄せられたフィードバックをもとに改善されたバージョン0.21.0が用意される。主な検証項目となるのは、新規プレイヤー向けの導線、継続プレイを促すプログレッションシステム、そしてクライアントの軽量化・安定化などだ。

そこで本稿ではまずCBTで追加される主な要素を紹介し、そのうえで、新モード「スパイアーズ」がもたらす“実験場”的な体験や、メインモード「アセンション」との違いについてお伝えしていく。


導入と実戦、ふたつの「スパイアーズ」

CBTで新たに用意されるのは、導入用の「ラーニングスパイアーズ」と、3対3の実戦モード「スパイアーズ」だ。どちらも、アセンションへ進む前に本作の基本を覚えるためのモードとして位置づけられている。

まずラーニングスパイアーズは、その名のとおり学習用のモードである。プレイヤーは決められた資金の範囲でアイテムや装備を購入し、参加申請をおこない、実際に戦って勝利を目指す。アイテム購入、ビルド構築、PvPの基本操作を、短いサイクルのなかで段階的に覚えられる作りだ。

また、同モードは勝利するごとに内容が変化するという。1回勝利すると、同名の装備を揃えることで変身できる「エターナル」の存在を学び、2回勝利すると、エターナルが複数種存在することを理解できる。3回の勝利を重ねるなかで、本作の基本的な仕組みを自然に把握できることだろう。

一方のスパイアーズは、『アーケロン』にある程度慣れたプレイヤーが、3対3という最小構成のPvPを通じて、対人戦の仕組みやアイテムの組み合わせを学ぶためのモードとなる。最大45人が参加するアセンションは、本作の魅力が詰まったメインモードである反面、初見では覚えることも多い。まずはラーニングスパイアーズで基礎を掴み、スパイアーズで実戦を試し、そのうえでアセンションへ進む。今回のCBTでは、そうした導線が整えられたかたちだ。

そのほか、CBTでは新たなプログレッションおよびコレクションシステムも導入される。プレイの成果として通貨を獲得し、コスチュームやアイコンを購入可能。勝利を重ねてスコアボードの数字を上げる以外にも、繰り返しプレイする動機が生まれている。

あわせて、クライアントの軽量化や安定性向上も継続して進められている。先行してプレイしたユーザーからは過去のテストからの変化を感じる声も寄せられているそうで、筆者も先行してCBTをプレイしたが同様の感想であった。

7月16日10時から7月27日16時までのCBT期間中は、チュートリアル、トレーニング、ボット戦、カスタムゲーム、ラーニングスパイアーズ、スパイアーズ(アセンション開放時間を除く)が常時開放される。一方で、メインモード「アセンション」は期間内の土日祝日の21時から24時までの時間限定開放となる。CBTへの参加希望者はSteamストアページからPlaytestへのアクセスをリクエストすることで、テスト開始時に通知を受け取れる。なお「Arkheron Playtest」版で毎週末に開催されているプレイテスト「フライデーナイト・ファイツ」に参加していたユーザーは、事前登録不要となる。


アセンションの“覚える難しさ”をほぐす新モード

ここからは、実際にスパイアーズを遊んだ感想をお伝えしていこう。

アセンションにおいて、独特な見た目や効果をもつ装備を拾い、理想のビルドを組み上げ、それを実戦でぶつける瞬間には、本作ならではの高揚感がある。宝箱を開けるたびに装備が更新され、手持ちのレリックを見ながら、どの方向にビルドを伸ばすか考える。うまく噛み合った装備で敵チームを倒せたときの気持ちよさは大きい。

一方で、その面白さにたどり着くまでのハードルも低くはない。試合はテンポよく進み、装備の効果をじっくり読む時間がないまま敵チームと出くわすことも多い。とりあえずレアリティの高い装備を拾ったものの、何が強いのか、どう使えばいいのか分からない。半ば手探りでスキルを発動し、気づけば倒されている。筆者も過去のプレイテストでアセンションを遊ぶなかで、そうした経験は少なくなかった。

そんなアセンションの“覚える難しさ”を、別の角度からほぐしてくれるのがスパイアーズである。結論からいえば、スパイアーズはアセンションの代替ではない。探索やファームを省き、装備を選んですぐ戦う。負けの重さを軽くしつつ、戦闘そのものはごまかしが利かない。アセンションをより深く楽しむための、濃縮された実験場のようなモードだ。


装備を選んですぐ戦う、シンプルだがシビアな3対3

スパイアーズは、アセンションとは異なるアリーナ形式のモードである。マッチング後、プレイヤーはまず装備を選択する。今回のCBTからは、試合開始前に用意された装備から、コストの許す限り自由に購入できる形式となっている。装備を選び終えると、すぐに敵チームとの戦闘が開始。勝利すればそのまま連戦し、3回敗北するまでにどれだけ敵を倒してスコアを稼げるかを競う。

アセンションとの大きな違いは、探索やファームの時間がほぼ省かれていることだ。宝箱を探し、拾った装備でビルドを整えるといった、敵と遭遇するまでの過程はない。マッチングして、装備を選び、すぐ戦う。かなり割り切った作りである。

ただし、その割り切りによって生まれるのは、単なるお手軽対戦モードではなかった。まず、戦闘に入るまでが早い。マッチングや装備選択の時間が短いため、負けても次の試合へ移りやすく、試行回数を増やしやすい。アセンションでは装備を揃えるファームの時間があるぶん、1回の敗北が重く感じられることもある。スパイアーズでは、その重さがかなり軽減されている。

一方で、装備運や状況のせいにはしづらい。アセンションでは、強い装備が拾えなかった、相手の装備が揃いすぎていた、戦うタイミングが悪かった、といった敗因も多い。だがスパイアーズでは、最初から装備を整えた状態で戦うため、勝敗にはプレイヤーの理解度や操作精度がはっきり出る。手軽に遊べるが、戦闘はアセンションにおいて装備を整えたチーム同士の“決戦”そのもの。実戦的でシビアだ。

筆者はフライデーナイト・ファイツも交えてスパイアーズを体験してきたが、何度も手痛く敗れた覚えがある。特にフライデーナイト・ファイツでは本作に慣れたプレイヤーも多く、遮蔽物を利用した位置取り、スキルの切り方、詰めるタイミング、逃げる判断などの練度が高い。ただ、ひとつひとつの差がそのまま戦況に出るぶん、負けた理由は見えやすい。ファームの失敗や装備運に覆い隠されず、戦闘のなかで何が足りなかったのかを考えやすいのだ。

観戦の価値が高いことも印象的だった。ファームや奇襲されて終わるような時間がほとんどないため、自分が先に倒されても、残った味方の動きを見ているだけで戦闘における学びがある。フライデーナイト・ファイツでは実際に、筆者が早々に倒されたあと、残った味方が1人で3人を相手に長く粘った試合があった。地形やスキルを使いながら相手の攻めをいなし、あわや逆転するのではないかというところまで持ち込む大立ち回り。結果として勝ち切ることはできなかったが、その数十秒には『アーケロン』の戦闘の可能性が詰まっていた。


全装備を試せるから、アセンションの判断も変わる

スパイアーズ最大の価値は、ビルドを実戦で試しやすいことにある。

アセンションでは、多くの装備は基本的に拾うものだ。手に入った装備をもとに、その場でビルドを組み立てていく。理想の装備が揃うとは限らないからこそ、拾ったものでどう戦うかを考える楽しさがある。一方で、装備の効果をよく知らない状態では、その楽しさを十分に味わいにくい。

スパイアーズでは、その前段階を試しやすい。最初からすべての装備を選べるため、気になるエターナル装備や、強力だが使い切りの「アンカースキル」を狙って組み合わせられる。アセンションでは試す余裕のなかったビルドを、すぐ実戦に持ち込めるわけだ。

個人的に嬉しかったのは、セットボーナスを自由に試せる点である。本作では、2種類のエターナル装備を揃えることでバフ効果が発動する。異なるエターナル装備を4つのスロットに2つずつ揃えれば、2種類のセットボーナスを同時に発動することも可能だ。

ただアセンションでは、同じエターナル装備を揃えるメリットが大きい。装備同士のシナジーがあるだけでなく、全スロットを同じエターナル装備で揃えれば、そのエターナルに変身して自身を強化できるからだ。そのため、異なるエターナル装備を2種類ずつ組み合わせる戦い方は、存在こそ知っていても実戦で試しづらかった。

スパイアーズでは、その組み合わせを最初から選べる。たとえばラヴァの遠距離ダメージを高めるセットボーナスと、ペネロペのダッシュ回数を増やすセットボーナスを組み合わせれば、距離を取りながら攻撃し、危なくなったら離脱するヒットアンドアウェイ寄りの戦い方になる。

もちろん、思いついた組み合わせが必ず強いとは限らない。火力は出るが逃げ手段が足りない、耐久に寄せたつもりが押し切られる、スキルの回転が噛み合わない。そうした失敗も含めて、スパイアーズでは学びになる。うまくいかなければ、次の試合で別の組み合わせを試せばいい。サイクルが早いからこそ、試行錯誤を続けやすい。

この学びは、アセンションにも確実に返ってくる。スパイアーズで装備の使い方を覚えておけば、アセンションで同じ装備を拾ったときの判断が変わる。今の手持ちならこの方向に伸ばせそうだとか、このセットボーナスを狙う価値がありそうだといった選択肢が増える。装備の意味が分かるほど、宝箱を開ける瞬間の期待感も増していく。

また、スパイアーズでは勝利すると“階層”が上がっていくかたちで、実力の近い相手とマッチングしやすい仕組みを採用。どこまで上り詰められるかというチャレンジ精神をくすぐられる仕様になっている。「気軽に戦闘を試せるモード」から始まり、次第に真剣勝負を繰り返すモードとしても楽しみやすい設計だ。

フライデーナイト・ファイツやCBTの先行プレイでは手練れも多く筆者は敗戦を重ねたが、この組み合わせなら強敵を先ほどより追い詰められた、次はこのスキルを先に切ってみよう、といった経験を積み重ねる過程には、ある種“死にゲー”的な楽しさがあった。負けても、具体的に次に試したいことへ意識が向く。その感覚はアセンションよりもランダム要素が少ないスパイアーズならではだと思う。


バトロワの終盤戦を、何度も練習できる場所

スパイアーズは、アセンションを簡単にしたモードではない。探索やファームを省いたぶん、戦闘そのものはむしろシビアに感じられる。だが、すぐ戦える。すぐ“負けられる”。すぐ試し直せる。その短いサイクルのなかで、装備の使い方や立ち回りが少しずつ体に刻まれていく。

そんなスパイアーズは、アセンションにおける「装備を整えたチーム同士の決戦」という美味しいとこどりのモードのように見えるが、アセンションの面白さは、宝箱から理想の装備を探す収集の喜びと、そのビルドでシビアな戦闘を勝ち抜く喜びにある。そのためスパイアーズは実はアセンションと“食い合う”ことのないモードだ。むしろ装備への理解を深めることで、理想の装備が手に入ったときの嬉しさを増幅してくれる。戦い方を知るほど、アセンション終盤の駆け引きも見えやすくなる。

その意味でスパイアーズは、『アーケロン』の入り口であり、同時に奥へ潜るための実験場でもある。装備の多さに戸惑っていた人にとっては、本作の基本を掴む助けになるだろう。すでにアセンションを遊んでいる人にとっても、ビルドや立ち回りを磨く場として機能しそうだ。ぜひCBTで本作の新たなモードを試してみてほしい。

『アーケロン(Arkheron)』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに開発中。「スパイアーズ」が試せるクローズドベータテストは、PC(Steam)向けに日本時間7月16日10時から7月27日16時まで開催予定だ。参加希望者はSteamストアページからPlaytestへのアクセスをリクエストすることで、テスト開始時に通知を受け取れる。

「アーケロン(Arkheron)」ストアページ
Steam:https://store.steampowered.com/app/3333850

「アーケロン(Arkheron)」公式ホームページ:https://arkheron.drimage.com/ja/
「アーケロン(Arkheron)」日本公式X:https://x.com/ArkheronJP
「アーケロン(Arkheron)」日本公式YouTube:https://www.youtube.com/@ArkheronJP
「アーケロン(Arkheron)」公式Discord:https://discord.gg/arkheron

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Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

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