Rovioの看板タイトル最新作『Angry Birds 2』が初週で2000万ダウンロードを達成、5年ぶりの続編はFree-to-Play

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フィンランドのゲーム開発会社Rovio Entertainmentは、同社が6月30日にモバイル向けにリリースした物理パズルゲームシリーズの最新作『Angry Birds 2』(iOS/Android)が、初週で2000万ダウンロードを達成したことを発表した。トリを引っ張って飛ばし、各ステージに登場する緑のブタを倒すという基本ルールはそのままに、演出面の派手さを加えた最新作。『Angry Birds』が誕生して以降、シリーズのキャラクターが登場するレースゲームや、Star Warsとのコラボなどいくつかの作品がリリースされてきたが、正式なナンバリングタイトルが登場したのはじつに5年ぶりのこと。ちなみに、2012年に0.99ドルで発売された『Angry Birds Space』は35日間で5000万ダウンロードを記録している。

1作目の『Angry Birds』は有料の買い切りだったが、のちにアイテム課金を導入。2014年に配信が開始されたレースゲーム『Angry Birds Go!』には、子供に愛されるシリーズでありながら100ドルという高価な課金コンテンツが登場し物議をかもした。そして今回初週で2000万ダウンロードを達成した『Angry Birds 2』は完全なFree-to-Playであり、スタミナ制が導入された。

「引っ張って飛ばす」この一連の操作を『Angry Birds』風と説明しても伝わるほど、本シリーズの知名度は高く、子供を中心に幅広い層に人気がある。物理演算を利用したパズルはそれなりに頭を使い、パーフェクトクリアを目指すとなると頭脳を活かしたゲームプレイが求められる、なかなか奥が深い作品である。登場するキャラクターもかわいらしく、Rovioはゲームだけでなくアニメや絵本、キャラクターグッズの販売も手がけている。またモバイルだけでなく、海外ではPlayStasion 3やXbox 360など複数のプラットフォームでシリーズが販売されている。またSteamでは『Angry Birds Space』が販売中である。

『Angry Birds』以外も求めるRovio

Rovioは『Angry Birds』シリーズ以外のタイトルにも力を入れようとしており、2013年には「最も優れたモバイルゲームを世に送り出す」というコンセプトで、同社のパブリッシャー部門であるRovio Starsを立ち上げた。憶測ではあるが、Rovio自身も自社の看板タイトルが長く続かないかもしれないという可能性を考えたのだろう。しかし、パブリッシングされたタイトルはわずかで、第1弾でありながら現在は開発元Nitromeのセルフパブリッシングになった『Icebreaker:A Viking Voyage』、Steamで14.99ドルで販売され価格に対する不満のレビューが目立ってしまった『Tiny Thief』など、1年目は順調とはいえなかった。

それでも2014年には、AppleのiOS 8と共に発表されたグラフィックAPI「Metal」に対応したシミュレーションゲーム『Plunder Pirates』をRovio Starsからリリース。いわゆる『Clash of Clans』のクローンであり、わかりやすいゲームシステムと豪華なグラフィックが人気を博した。

今のところ米App Storeでのトップセールスを見るかぎり、『Angry Birds 2』は36位である。もしもこのままトップ5に上りつめることがあれば、今後登場する『Angry Birds』シリーズはすべてFree-to-Playになるかもしれない。そうなってしまったら、私は子供たちに同ジャンルの『Crush the Castle』か『引越し奉行』をすすめるとしよう。

 

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