EAのCEO、レイオフ続きの裏で“ボーナス倍増”、10億円も貰っていると批判される。総報酬は約63億円

Electronic Arts(EA)は7月28日、Form 10-K/Aを米国証券取引委員会(SEC)へ提出。その中でEAのCEOを務めるAndrew Wilson氏の報酬額が明らかになった。

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Electronic Arts(EA)は7月28日、Form 10-K/Aを米国証券取引委員会(SEC)へ提出し、役員報酬などを含む情報が明らかになった。

Form 10-K/Aは、Form 10-Kの修正版だ。Form 10-Kは、おおむね日本の有価証券報告書に相当する企業活動の年次報告書で、SECへの提出が義務付けられている。その中ではCEOのAndrew Wilson氏の総報酬額が約3860万ドル(約63億円・以下現在のレート)であったことも判明。これは昨年より約26%の増額となっており、EAが直近でレイオフをおこなっていることとあわせ、冷ややかな目も向けられている。

Andrew Wilson氏はオーストラリアの実業家で、2013年からEAのCEOを務めている。なおEAは昨年、サウジアラビアの政府系ファンドPIFおよび、Silver Lake・Affinity Partnersのコンソーシアムによる買収に合意(関連記事)。約550億ドル(約8兆9800億円)という多額で買収される見込みであり、株式が非公開化される方針も明かされ大きな注目が寄せられた。ただ買収にあたっては役員の体制には大きな変化はなく、Andrew Wilson氏が引き続きCEOを務めている。

今回EAのForm 10-K/Aが提出されるにあたって、各役員の、ここ3年の株式・給与・ボーナスなどを合計した報酬額も公開されている。CFOを務めるStuart Canfield氏などの報酬とあわせ、Wilson氏の報酬も公開された。

各役員の報酬は軒並み増額しているが、その中でもWilson氏は大幅に増額。同氏の役員報酬は2024会計年度には約2560万ドル(約41億8000万円)、2025会計年度には約3050万ドル(約49億8000万円)と増額し続けており、2026会計年度では、約3860万ドル(約63億円)にまで上昇している。26%程度の増額となっている。特に非株式型インセンティブプラン報酬(Non-Equity Incentive Plan Compensation)、つまりボーナスにあたる報酬は昨年比で約2.3倍にのぼる、650万ドル(約10億6000万円)を受け取っている。

こうした非株式型の報酬増額の裏付けとして、各タイトルの好調度合いが伝えられている。たとえば『バトルフィールド6』ではローンチに関するマイルストーンを達成し、サービスとゲームプレイも安定していると評価。現在シーズン4を迎えている『skate.』についても、複数プラットフォームでの早期アクセス配信を通じ、プレイヤー目標を達成したとしている。マイルストーンを軒並み達成できたとして、各役員の報酬が増額しているわけだろう。

しかしこの“好調”の裏では、EAはレイオフの実施も複数回おこなっていた。今年2月には『skate.』の開発を手がけるFull Circleにて、再編成としてチームの一部レイオフが実施された(Full Circle)。さらに3月には、『バトルフィールド6』の開発チームである、Criterion、Dice、Ripple Effect、Motive Studiosで、一部スタッフのレイオフを実施(関連記事)。役員報酬の大幅増額の一方で、傘下スタジオのレイオフがおこなわれていることについては、疑問や批判の声も寄せられているかたちだ。

なおEAについては、昨年にも投資家向けの委任状勧誘書にて、役員報酬が増額している一方で、従業員の給与の中央値が減少していることが指摘されていた(関連記事)。今回の報酬増額については、2024年度から2025年度の増加分よりさらに大幅な増額となっており、その増加分で従業員を雇えたのではないか、などとして顰蹙も買っているかたちだ。EAの報告からは買収完了を控えるなかでさらなる好調ぶりがうかがえるものの、“結果”を残した開発チームの雇用の安定性や処遇については、改善も望まれるところだろう。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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